フィギュアスケート

全日本選手権2016年12月22日〜25日

速報・結果更新

全日本選手権 男子FS

宇野が逆転で全日本初優勝! 田中2位、無良3位
第4グループ

24宇野 昌磨(中京大)

(写真:Getty Images)

曲は『ブエノスアイレス午前零時』『ロコへのバラード』
「SPの4トゥループの転倒は、4フリップ+3トゥループでつかなかった3トゥループのリカバリーをしようと焦ってしまった。練習で出来たことが試合で出来ないほど悔しいものはないので、FSは同じミスをしないように集中し、全力でぶつかっていきたい」
4フリップ着氷で乱れ|4トゥループ着氷で乱れ|3ループ|後半|3アクセルこらえた|4トゥループ着氷で乱れ|3ルッツ+2トゥループ|3アクセル+1ループ+3フリップ|3サルコウ+3トゥループ
FSで田中が無良を逆転し、観客からの様々な感情が会場の空気に流れる中、宇野の演技が始まった。「大遭難などしない」と言わんばかりに4フリップ、4トゥループの着氷が乱れながらもこらえる。前半はこらえた着氷が目立ったが、後半は波に乗ったか、素晴らしいジャンプが続いた。演技が終わった瞬間、両膝に手をつきしばらく動かない。ようやく動き出すと涙を拭った。幼少の頃から教えている樋口美穂子コーチと固く抱き合った。宇野の全日本初優勝が決まった。
得点:192.36(技術点:101.16|演技構成点:91.20)
総合得点:280.41
最終順位:1位(2位:田中|3位:無良)

1位:宇野昌磨(世界選手権代表内定)
2位:田中刑事
3位:無良崇人
4位:日野龍樹
5位:友野一希(世界ジュニア選手権代表内定)
6位:中村優

23無良 崇人(洋菓子のヒロタ)

(写真:Getty Images)

曲は『ピアノ協奏曲第2番(ラフマニノフ)』
「順位どうこうではなく、プレ五輪シーズンなので、どこまで自分が点数を出せるか。自分がどこまで出来るかが大事。FSは勝負なので、ひとつひとつの要素で減点がないようにしたい」
4トゥループ着氷で乱れ|4トゥループ+2トゥループ|3アクセル|後半|3サルコウ|2アクセル|3アクセル着氷で乱れ|3フリップ両足着氷|2ルッツ
初優勝がかかった、SP1位で折り返した全日本。勝負どころの後半の3アクセルが2回転に抜けた時には観客席から「ああ……」というため息が漏れた。冒頭はこらえながらの4回転があったが、後半はジャンプの失敗が目立ち、大きなチャンスを手にしながら悔いの残るFSとなった。暫定2位。
得点:151.77(技術点:68.05|演技構成点:83.72)
総合得点:242.11
暫定順位:2位(1位:田中|3位:日野)

22田中 刑事 (倉敷芸術科学大)

(写真:Getty Images)

曲は『フェデリコ・フェリーニメドレー』
「この全日本では順位を考えず、出来ることをやろうと思っている。FSはエレメンツを成功させて、テーマをしっかり表現しきって、感情を持って、細かい表情まで出せたら。笑顔で滑れるようなプログラムを目指している」
4サルコウ|3サルコウ|3アクセル回転不足・両足着氷|後半|3フリップ+3トゥループ|3アクセル+2トゥループ+2ループ|3ルッツ着氷で乱れ|3ループ|3サルコウ+2トゥループ
冒頭の4サルコウは良い出来。続く4サルコウは3回転になった。上述のように語っていた田中。最後のステップでは言葉通り、華やかなイタリアの伊達男を演じ、観客からは笑顔と、曲に合わせた大きな手拍子が送られた。暫定1位。
得点:163.70(技術点:81.34|演技構成点:82.36)
総合得点:249.38
暫定順位:1位(2位:日野|3位:友野)

21友野 一希 (浪速中・高スケート部)

(写真:Getty Images)

曲は『巴里のアメリカ人』
「SPでは少し攻め過ぎてしまったが、やれることはやった。悔いのない演技をして笑顔でメダリスト・オン・アイス(大会翌日の日本代表選手のエキシビション)に出たい。来季に繋がるよう、シニアでも通用するという自信を持ちたい」
4サルコウ|3アクセル|3フリップ+2トゥループ|3アクセル+2トゥループ|後半|3ループ|2サルコウ|3ルッツ|3フリップ
冒頭の4サルコウは素晴らしい。続く3アクセルも流れのある着氷。後半の3アクセルからのコンビネーションを決めた後のステップでは、地元大阪の満員の観客から盛大な手拍子。それを受けるように次のジャンプでは着氷後に空中に手をすくい上げてみせる余裕の着氷。終わり間際のスピンから拍手は始まり、会場は総立ちとなった。「シニアに上がっても中堅に甘んじるつもりはない」と言う友野にとって、年上の選手たちの中で、来季に繋がる大きな大きな一歩となる全日本になった。
得点:148.92(技術点:75.36|演技構成点:73.56)
総合得点:216.55
暫定順位:2位(1位:日野|3位:中村優)

20日野 龍樹 (中京大)

(写真:Getty Images)

曲は『キダム(シルク・ドゥ・ソレイユより)』
「今後も競技を続ける。両親から今は4回転を入れなくてもいい、との助言があった。焦らずゆっくりやっていくのもありだと思った。インカレでは入れたい」
3ルッツ+1ループ+3サルコウ|3ルッツ+3トゥループ|3アクセル+2トゥループ|3ループ|後半|3アクセル転倒|2アクセル着氷で乱れ|3フリップ|2アクセル
後半の3アクセルで転倒はあったが好調を維持し、スケーティングは伸びていた。前半は昨夜と同様にアリーナに目線を送り、アピールする余裕すら見せた。このプログラムは日野自身が編曲に携わっており、日野の美意識が詰まった「作品」と言える。キス&クライでは相変わらず、ファンにはおなじみの「『逃げちゃダメだ』タオル」をモニターに掲げ、お茶目な面も見せていた。
得点:151.66点(技術点:75.74|演技構成点:76.92 転倒による減点-1.0)
総合得点:230.31
暫定順位:1位(2位:中村優|3位:島田)

19佐藤 洸彬 (岩手大)

(写真:Getty Images)

曲は『セビリアの理髪師』
「通年リンクが昨年開設され、スケーティングが上がった。大学生活と選手生活を両立出来たことが自信になっている。FSも3アクセルを入れる。見ているだけで手拍子が起こり、笑顔になれるようなプログラムにしている」
3アクセル+2トゥループ手をつく|3アクセル着氷で乱れ|3ルッツ両足着氷|後半|2ループ|3フリップ+2トゥループで手を挙げる|2ルッツ|1サルコウ|2アクセル両足着氷
1本目の3アクセルは綺麗に入り歓声が上がるほどだったが、2トゥループの着氷で乱れ、続く2つのジャンプも乱れた。「フィガロフィガロフィーーーーガロ」とオペラの歌が入る部分では、スピンをしながら片手で観客を煽り、客席からも応えるように歓声が起こった。今季はジャンプの着氷が流れるようになり、スケーティングの向上が見られる。女子で出場の廣谷は八戸拠点だが八戸には通年リンクがなく、夏は新しく岩手に開設された通年リンクまで通っていると言っていた。佐藤の滑りに通年リンクの影響の大きさを感じさせる。
得点:120.69(技術点:51.41|演技構成点:69.28)
総合得点:192.70
暫定順位:3位(1位:中村優|2位:島田)

第3グループ

18鈴木 潤 (北海道大)

(写真:Getty Images)

曲は『ニュー・シネマ・パラダイス』
「怪我で3アクセルを飛べない辛さがあり、葛藤があった。だが3アクセルが飛べなくとも他のジャンプを練習してきた。SPは、ステップに入ってからは自分の世界に入り、スケートの醍醐味を感じながら滑れた。この舞台にしかない独特の達成感を感じることが出来た」
3アクセル転倒|3ルッツ|3ループ転倒|後半|3トゥループ着氷で乱れ|3トゥループ+2トゥループ|2アクセル+1ループ+3サルコウ|2アクセル
昨夜は素晴らしいSPを見せたものの、今日は残念ながら2転倒となった。怪我を押しながらの演技ということだが、後半のコンビネーションは手堅かった。大学受験を終えて復帰した直後に比べ、スケーティングは伸びた。
得点:111.37(技術点:53.23|演技構成点:60.14 転倒による減点-2.0)
総合得点:177.54

17本田 太一 (関西大中・高スケート部)

(写真:Getty Images)

曲は『ラ・マンチャの男』
「今年は絶対に良い演技をすると強い気持ちを持ってSPに挑んだ。ガッツポーズは派手過ぎたかなと思ったけれど出てしまった(笑)FSは3アクセルに挑戦する」
3アクセル転倒|3フリップ+3トゥループ|3ループ|後半|3フリップ|2アクセル+3トゥループ+2トゥループ|2アクセル+2トゥループ|3ルッツ転倒|3サルコウ
3回転+3回転は長らく3トゥループ+3トゥループだったが、この全日本で難度を上げて成功した。2つの転倒はあったが、大学に進んでからの活躍に繋がる素晴らしい演技だった。
得点:115.97(技術点:57.99|演技構成点:59.98 転倒による減点-2.0)
総合得点:179.84

16中村 優 (関西大)

(写真:Getty Images)

曲は『ムーランルージュ』
「濱田先生の下で、練習の量や質が変わり手応えを感じている。SPでジャンプにミスがあったのは悔しかったが、お客さんを意識して今回は楽しんで滑ろうと思った。そこが出来たのは良かった」
3アクセル着氷で乱れ|3ルッツ+3トゥループ|3フリップ|後半|2アクセル|3ルッツ転倒|2アクセル+1ループ+3サルコウ|3ループ+2トゥループ|3ループ
昨季の世界ジュニア代表。いくつか着氷乱れがあったが、勝負強くなった中村を感じさせるFSだった。
得点:135.20(技術点:69.90|演技構成点:66.3 転倒による減点-1.0)
総合得点:202.16

15三宅 星南 (岡山FSC)

(写真:Getty Images)

曲は『チャイルド・オブ・ナザレ』
「FSはお客さんを盛り上げようという気持ちで挑み、3アクセルを決めたい」
3アクセルこらえる|3ルッツ|3フリップで手をつく|3ループ|後半|3サルコウ|3ルッツ+3トゥループ|2アクセル+3トゥループ|2アクセル着氷で乱れ
コンビネーションが1つ入らなかったが、全日本で3アクセルを着氷した。気迫のある演技だった。
得点:126.50(技術点:60.92|演技構成点:65.58)
総合得点:188.46

14島田 高志郎 (就実学園)

(写真:Getty Images)

曲は『ロミオ+ジュリエット』
「SPでは、世界ジュニアに対するプレッシャーがあった。失敗への不安があり、自分に対する自信が持てなかった。FSこそ自分の力を出し切って良い演技をしたい」
3サルコウ|3ルッツ+3トゥループ|2アクセル|後半|3ルッツ|3フリップ|2アクセル+2トゥループ+2ループ|3ループ|3サルコウ+2トゥループ
ノーミスの演技。ジャンプは全て加点のつく流れあるジャンプ。終盤は会場が割れんばかりの拍手となった。新たなスターの誕生を思わせる。
得点:137.52(技術点:67.74|演技構成点:69.78)
総合得点:200.18

13須本 光希 (浪速中・高スケート部)

(写真:Getty Images)

曲は『ピアノソナタ第8番「悲愴」』
「世界ジュニアの可能性があるので、FSは失敗を恐れずにやりたい。ミスをしてもノーミスでも最後は笑顔で終わりたい」
2アクセル|3フリップ|2アクセル|後半|3サルコウ|3ルッツ転倒|3フリップ+3トゥループ|3ループ|3ルッツ+2トゥループ+2ループ
途中転倒があったが、コンビネーション2つを後半に持ってくる勝負強さは素晴らしい。
得点:117.63(技術点:60.27|演技構成点:58.36 転倒による減点-1.0)
総合得点:178.60

第2グループ

12木科 雄登 (金光学園)

曲は『バイオリン協奏曲(チャイコフスキー)』
「SPでは、本当にたくさんのお客さんの前で、緊張するかなと思ったが楽しめた。人の多さを力に変えることが出来た。FSは練習をたくさん積んできたので、楽しんで滑りたい」
2アクセル|3フリップ+2トゥループ|3ルッツ|後半|3ループ転倒|3フリップ着氷乱れ|3サルコウ|3ループ+1ループ+2サルコウ|2アクセル+2トゥループ
良い演技だったが、世界ジュニアを目指すにはノーミスで行きたかったところだ。木科らしい美しいスケーティングは見せた。
得点:117.51(技術点:56.01|演技構成点:62.5 転倒による減点-1.0)
総合得点:175.94

11壷井 達也 (邦和スポーツランド)

曲は『タンゴアモーレ』
「全日本の大舞台で演技をすることは初めてで、SPの最初は緊張して足が震えてしまった。演技が始まると会場の皆さんを意識して盛り上げるようにしたので、それが出来たのが良かった。FSでは、自分がここで滑れてよかったなという演技をしたい」
3フリップ+2トゥループ着氷で乱れ|2アクセル+3トゥループ|3ループ+2トゥループ+2ループ|
ルッツ|3サルコウ|後半|3ループ|3フリップで手をつく|2アクセル
前夜に引き続き満場の観客から拍手を受けた。少しジャンプでミスはあったが、30秒長いシニアのプログラムを滑りきった。得点を受けて、観客から「うぉおおおお」という感嘆のどよめきが起こった。
得点:127.54(技術点:64.82|演技構成点:62.72)
総合得点:187.03

10小田 尚輝 (倉敷芸術科学大)

曲は『Saint-Saens/Edo De Waart』
「SPは、滑走順の抽選で残っているのが6番か7番か1番だったので、1番引いてやってもいいぞと思っていたら、1番滑走でした(笑)FSは3アクセルを2本入れる。練習でもまずまずの成功率になってきている。後半になってもスピードが落ちないようにしたい」
3アクセル着氷で乱れ+2トゥループ|3フリップ|3アクセル|後半|2アクセル+3トゥループ|3ループ転倒|3サルコウ+2トゥループ|3サルコウ|3トゥループ
今朝の公式練習から調子を上げているように見えた小田が、3アクセル2本入った手堅い演技を見せた。
得点:118.26(技術点:61.10|演技構成点:58.16 転倒による減点-1.0)
総合得点:177.02

9時國 隼輔 (同志社大)

曲は『座頭市』
「全日本はたくさんの人の前で滑るので、どう動けばきれいに見えるのか、曲に合って見えるのか、表現面に取り組んできた。FSのタップダンスの部分は、映画『座頭市』で皆が知っていると思うので、そこは見てほしい」
3ルッツ|3ループ+2トゥループ|3フリップ|後半|2アクセル+1トゥループ|2ループ転倒|3トゥループ|3サルコウ|2アクセル
中盤でジャンプが乱れ、コンビネーションにも難度が高いものが少ないため若干点数が伸びにくいか。しかし着氷したジャンプは練習から見せていた手堅いジャンプだった。
得点:95.52(技術点:43.88|演技構成点:52.64 転倒による減点-1.0)
総合得点:151.99

8中野 耀司 (明治大)

曲は『もののけ姫』
「SPでは3アクセルが思い切り飛べに行けなかったのが悔しかったが、転倒の後気持ちをリセットして残りのジャンプを落ち着いて飛べたのがよかった。FSは3アクセルを2本入れている。『もののけ姫』の物語が全て入っているのでそこを見てほしい」
3アクセル+2トゥループ|3アクセル転倒|3フリップ|2アクセル|後半|2アクセル+1ループ+3サルコウ|3フリップ|3トゥループ+2トゥループ|3サルコウ着氷で乱れ
中野が東日本選手権に続いて進化のFSを見せた。3アクセルを2本入れたのも自身初なら、3アクセルのコンビネーションを成功させたのも初。それを全日本選手権という大きな舞台で成し遂げた。初出場だが多くの観客の記憶に名前を残すことができたに違いない。『もののけ姫』は今までの自身から一皮むけるために新しい振付師に依頼したプログラム。そのプログラムで新たな階段を上った。
得点:115.04(技術点:58.70|演技構成点:57.34 転倒による減点-1.0)
総合得点:175.29

7川原 星 (福岡大)

曲は『ミッション』
「SPはジャンプのミスの影響で注意が散漫になり、お客さんに向けての演技が出来ず、悔しい結果になってしまった」
3アクセル+2トゥループ|3フリップ|2アクセル|後半|3ルッツ+2トゥループ|3サルコウ|3ループ転倒|3ルッツ転倒|2アクセル+1ループ+2サルコウ
後半に転倒はあったが、前半は今大会の不調を払拭するような良い演技だった。振付も丁寧で、ステップで拍手が起こった。氷の上では闘争心が強く見える川原だが、今日は曲調も相まって柔らかな演技を見せた。
得点:120.22(技術点:59.80|演技構成点:62.42 転倒による減点-2.0)
総合得点:180.69

第1グループ

6笹原 景一朗 (同志社大)

曲は『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』
「SPではノーミスがしたかったが、会場の雰囲気を楽しむことが出来た。FSは3アクセルが決まれば良い演技になると思う。普段そんなに踊れる方ではないが、このFSで音を取れるようになってきたので、しっとりした滑りを見てほしい」
3アクセル転倒|3トゥループ|1ルッツ|3トゥループ+2トゥループ|後半|3フリップ転倒|2ルッツ|2アクセル|3フリップこらえる
3アクセルに挑んできた。笹原らしい高い3ルッツと3フリップも見せられた。コンビネーションが1つなのが得点的には痛い。
得点:96.92(技術点:44.42|演技構成点:54.50 転倒による減点-2.0)
総合得点:151.29

5中村 智 (長野市スケート協会)

曲は『Miss you』
「SPは、ジャンプは良かったがステップとスピンで細かいミスが出てしまった。だが演技自体は良かった。全日本は今年で最後。自分の力を十分に発揮出来るようにしたい。FSは力強さの中に柔らかさを出せるように練習してきたので、演技の流れを見てほしい」
2アクセル|3ルッツ+2トゥループ|2フリップ|2アクセル|後半|3ルッツ転倒|3トゥループ|3サルコウ+2トゥループ|3トゥループ+1ループ+2サルコウ
最後の全日本に相応しい素晴らしい演技。決まったジャンプは流れがあるものが多く、得点の高い3ルッツでひとつ転倒があったが、最後までコンビネーションを付ける意識も失わなかった。観客から氷に投げられた花を静かに拾って去って行った。
得点:103.71(技術点:52.21|演技構成点:52.50 転倒による減点-1.0)
総合得点:157.24

4吉野 晃平 (関西大)

曲は『トスカ』
「西日本の後は好調で、そこから落ちてしまい、調整ミスがあった。FSはトリプルアクセルを含んだ構成。自分のプログラムは3アクセルだけではないので、ぜひ見てほしい」
3アクセル転倒|3フリップ回転不足|3ルッツ|後半|3ルッツ転倒|3トゥループ+1ループ+2サルコウ|3サルコウ|3トゥループ|2アクセル
練習でも挑戦していた3アクセルに果敢に挑んだ。コンビネーションが1つしか入らなかったのが得点上痛いが、吉野が学生時代に積んできたスケート人生を感じさせる、気持ちのこもった演技だった。終了後、四方の観客に丁寧に頭を下げ、アリーナで花束を持つファンに寄り、花束を受け取って氷を降りて行った。
得点:102.09(技術点:44.87|演技構成点:59.22 転倒による減点-2.0)
総合得点:157.32

3鎌田 英嗣 (明治大)

曲は『ドンファン』
「一昨年は緊張で頭が真っ白になり、全然自分の演技が出来なかった。今年も緊張したが真っ白にならず、自分のSPを楽しめた。FSは、ステップの入りの部分で曲も演技も盛り上がる。そこの表現と中盤の踊りも見てほしい」
3ループ転倒|3ルッツ|3ルッツ+2トゥループ|後半|3トゥループ|3サルコウ転倒|2アクセル|3トゥループ+2トゥループ|2アクセル+1トゥループ
後半は体力の問題かスピードが落ちてしまったが、なんとかコンビネーションは3つ、少しでも点数を伸ばしたいという気持ちが見えた。最後の挨拶はドンファンを気取り、ファンサービス精神に溢れる鎌田らしい。投げキスを飛ばす時もある。
得点:104.54(技術点:53.26|演技構成点:53.28 転倒による減点-2.0)
総合得点:159.07

2佐上 凌 (明治大)

曲は『カサブランカ』
「練習では好調で、SP本番で始めてミスしたくらい。体のコンディションは悪くないだけに悔しかった。FSは取り組んできた表現面を見てほしい」
3ルッツ+3トゥループ|2アクセル|3ループ|後半|3ルッツ|3フリップ|3サルコウこらえる|3トゥループ+2トゥループ+1ループ|2アクセル+2トゥループ
これこそ今季の佐上凌という安定した演技を見せた。サルコウ以外は着氷もしっかり手堅く、今朝の練習では後半が不安定だったが微塵も感じさせない、明治大学を引っ張る選手の演技だった。
得点:120.42(技術点:63.86|演技構成点:56.56)
総合得点:173.69

1中野 紘輔 (福岡大)

曲は『Egmont Pathetique』
「SPでは緊張が出ていつもより美しくないスピンをしてしまったが、楽しもうと思って滑っていたので、ステップは感情を乗せ、見てくださっている方を意識して広く動けたかと思う。FSはSPとはまったく違うクラシックで、正統派のプログラム。今日とは全く違う髪型なのでそこも見てほしい」
2アクセル|3ルッツ+2トゥループ|3フリップ着氷で乱れ|2アクセルで手をつく|後半|2ループ着氷で乱れ|3フリップで手をつく|3ルッツ回転不足|3サルコウ+2トゥループで手をつく
着氷が乱れたり手をつくジャンプが多く、中野の楽しく上品なプログラムは表現しにくかったかもしれない。振付の動きは良く考えられていて素晴らしい。
得点:87.95(技術点:34.59|演技構成点:53.36)
総合得点:140.77

滑走順・ジャンプ予定構成

■滑走順

<第1グループ>
1:中野 紘輔(福岡大)
2:佐上 凌(明治大)
3:鎌田 英嗣(明治大)
4:吉野 晃平(関西大)
5:中村 智(長野市スケート協会)
6:笹原 景一朗(同志社大)

<第2グループ>
7:川原 星(福岡大)
8:中野 耀司(明治大)
9:時國 隼輔(同志社大)
10:小田 尚輝(倉敷芸術科学大)
11:壷井 達也(邦和スポーツランド)
12:木科 雄登(金光学園)

<第3グループ>
13:須本 光希(浪速中・高スケート部)
14:島田 高志郎(就実学園)
15:三宅 星南(岡山FSC)
16:中村 優(関西大)
17:本田 太一(関西大中・高スケート部)
18:鈴木 潤(北海道大)

<第4グループ>
19:佐藤 洸彬(岩手大)
20:日野 龍樹(中京大)
21:友野 一希(浪速中・高スケート部)
22:田中 刑事(倉敷芸術科学大)
23:無良 崇人(洋菓子のヒロタ)
24:宇野 昌磨(中京大)

■24日(土)男子公式練習

宇野昌磨優勢と目された中で無良崇人が素晴らしい演技を披露して90点台に乗せ、1位に立ったSPから一夜明けたFS公式練習。無良得意の3アクセルは曲かけでも手堅い。2つの4トゥループは2トゥループ、4トゥループ転倒になり、本番ではいかに4回転を落とさずに行けるかがベテランの初優勝の鍵となるだろう。

宇野は4フリップをお手つきで決めたが、続く4トゥループは2回転となった。22日、23日の練習と比べると全体的に着氷が少し不安定な印象だが、ジャンプ構成の高さは他の追随を許さない。後半に3アクセル+1ループ+3フリップという、彼しか持っていない大きな得点源となるコンビネーションも持っており、こちらは手堅く決めていた。

田中刑事はFS最終グループで最も動きが良い印象を受けた。本人は「順位は気にせず、出来ることをやる。フリーは細かな表現面にも気を配りたい」と言っていたが、最終グループ練習開始と同時に一般開場開始となり、入場してきた一般客にも見せるような華やかな練習を見せた。

日野龍樹、佐藤洸彬はSPに引き続き好調。初日の練習から仕上がりが良い2人は、最終順位を決定づけるFS本番までそれが維持できるかが鍵となる。このグループにジュニアからただ1人入った友野は、3アクセルは鉄板。4サルコウを成功させて、来季のシニア移行への弾みにしたい。

その手前の第3グループで良い印象を残したのが本田太一。練習内で3アクセルを着氷させた。曲かけでは3ループに入ろうとして足を取られそのまま転倒する場面もあったが、それと冒頭の3アクセル以外は失敗の気配を見せず、加点に繋がる美しいジャンプを見せた。

残った世界ジュニア1枠の最有力候補の島田高志郎も、得意の表現面で気迫を感じる練習。三宅星南は曲かけの中盤に咳き込んで中断する光景も見られたが、3ルッツ+3トゥループ等はきっちりと決めていた。

前半グループ。後半組に入る力がありながらSPの結果で第2グループ入りとなった川原星。練習では初日からずっと噛み合わず考え込む様子を見せていたが、この日の曲かけでは気持ちのこもった美しいステップ、コレオシークエンスを見せた。練習終盤からはジャンプもどんどんと決まり始め、FSで良い川原が見られることを期待したい。中野耀司は、東日本選手権で決めた3アクセルを重点的に練習。他には中野紘輔や吉野晃平、笹原景一朗らも3アクセルに挑戦する光景が見られた。今回が最後の全日本となる社会人スケーターの中村智は、2本の3ルッツの成功が得点への鍵となる。