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【NHK杯】見どころ ~GPファイナル出場へ、羽生&宮原が連覇に挑む!~

 2016年11月22日 12:23配信

羽生結弦はジャンプの精度を取り戻し、ファイナル進出を決められるか(写真提供:Getty Images)

ISUグランプリシリーズ最終戦NHK杯が、今週25日(金)から北海道札幌市・真駒内アリーナで開催される。全6戦のGPシリーズのポイントレースで、各2戦の合計ポイント上位6選手がGPファイナルに進出する。

6戦目となる今大会前にファイナル出場を決めたのは、男子はハビエル・フェルナンデス(スペイン)、パトリック・チャン(カナダ)、宇野昌磨。女子はエフゲニア・メドベデワ(ロシア)、エレーナ・ラジオノワ(ロシア)、ケイトリン・オズモンド(カナダ)。

今大会出場男子の内、羽生結弦、ジェイソン・ブラウン(アメリカ)、アレクセイ・ビシェンコ(イスラエル)、ネイサン・チェン(アメリカ)、ミハイル・コリヤダ(ロシア)が、ファイナル進出残り3枠をかけて臨む。ポイントランキング4位の点数が低く大混戦となった女子は、アンナ・ポゴリラヤとマリア・ソツコワのロシア勢、宮原知子と樋口新葉ら日本勢を含む出場選手中7人に、残り3枠のファイナル進出の可能性がある。

GPシリーズは1995年からの歴史があり、北米・ヨーロッパ・アジア6大会の主催国それぞれのお国柄を感じられるオーガナイズも見どころとなっている。NHK杯では、海外からも絶大な人気を誇るNHKの公式キャラクター「どーもくん」一座の公演も見逃せない。体は重そうで可動域もまるでないどーもくんが、毎年、我が目を疑う熟達のスケーティングを披露している。

男子は、羽生とブラウンが今大会3位以上・ビシェンコが2位以上・チェンとコリヤダは優勝で、ポイントでのファイナル進出を決める。

羽生が今季からショートとフリーで構成するジャンプ4ループは、9月末の今季初戦ISUチャレンジャーシリーズ・オータムクラシック(カナダ)で世界初成功の認定を受けたものの、ジャンプ自体は羽生本来の精度には至っていない。昨季は、4回転でさえ出来映え点で満点を出すようになり、総合得点「330.43」というそれまで誰も想像だにしなかった地点に到達した。4ループは基礎点が12点で、昨季も構成していた4サルコウより1.5点・4トゥループより1.7点高いが、4回転ジャンプの出来映え点には7点もの上下幅がある(+3点〜-4点)。昨季よりも高得点のジャンプ構成にしていても、精度が不十分であれば、ショートとフリーで計11回あるジャンプの合計点は伸びない。シリーズ1戦目となる10月末のスケートカナダでも、冒頭の4ループの失敗が後続のジャンプ精度にも影響し、世界記録である自己ベストから程遠い状態となったが、昨季はNHK杯から飛躍した。4ループを含むジャンプの精度を取り戻し、今年もかつてない景色を見せてくれることを期待したい。

今季序盤の台風の目になっているのがアメリカの新星、シニアGPシリーズ初参戦の17歳ネイサン・チェンだ。男子上位陣がショートとフリーで4回転を計5本、中国のボーヤン・ジンと羽生が計6本構成する中、チェンは計7本に挑む。ハイパー4回転時代の急先鋒のチェンだが、ジュニアの頃は目立ったジャンパーではなく、繋ぎで見せるバレエや体操仕込みの身のこなしの強さ美しさ、年少ならざるシブい魅せ方でジュニアトップ争いをしていた。ジャンプ力を急激に上げた昨季、左股関節の怪我で、母国開催の初出場となるはずだった世界選手権も出場辞退となった。その悔しさが今季の猛攻に繋がっているかのようだ。クラシカルな今季の演目では、バレエの様々な跳躍やターンの姿勢、関節の開き、四肢の伸び等、「正しいものは美しい」を信念とするバレエの魅力も氷上で見せてくれる。

シーズンベストが今大会出場選手中トップのブラウンは、評価の高い作品性に加え計2本の4回転が成功すれば、自身初のファイナル進出も狙える。28歳の昨季欧州選手権銀メダリストのビシェンコや昨季世界選手権4位のコリヤダは、4回転計3本の確実なジャンプ構成で技術面の精度を上げ、その完成度を演技構成点に結びつける。

現在のハイリスク&ハイリターンの戦況を逆手に取るようなこの3者と、時流の最前線で4回転を多数繰り出す羽生やチェンの勝負は、今後の男子シングルトップシーンを占う上でも興味深いものになるだろう。

他4人の海外勢も、エキシビション番長のカナダのエラジ・バルデをはじめ、ベテランから若手までエンターテイナーが集結した。日本からは、羽生の同期で幼少から切磋琢磨してきた2人の戦友、田中刑事と日野龍樹が出場する。初めて、シニアの国際試合でこの3人が顔を揃える。しかも、日本人選手にとっては憧れの大会、NHK杯。長くフィギュアスケートを応援してきた日本のファンにとっても、今大会は感動的な舞台が用意されている。

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