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【四大陸選手権】男子SPレビュー/首位ネイサン・チェンと2位宇野が100点超え 羽生はジャンプに失敗し3位

 2017年2月18日 01:15配信

SP自己ベストをマークした宇野昌磨(写真提供:Getty Images)

四大陸フィギュアスケート選手権(韓国・江陵)男子SPは、GPファイナルに続きハイパー4回転世代の若手が急伸。首位の全米王者ネイサン・チェンと2位の宇野昌磨は4回転2本を決め、それぞれ100点台の自己ベストを叩き出した。羽生結弦は4回転1本が2回転になり、チェンとは6.08点差のSP3位で折り返した。中国のボーヤン・ジンと世界選手権過去3連覇のカナダのパトリック・チャンが、90点付近の4位5位で上位を追う。田中刑事は4サルコウが3回転になり、パフォーマンスで会場を沸かせたが11位となった。

GPファイナル銀メダリストのチェンの快進撃は五輪開催の地でも止まらない。4ルッツ+3トゥループ、4フリップ、後半の3アクセルと、出場選手中最高難度のジャンプは弾けるように放たれた。スピン・ステップでも得点を積み上げ、技術点の合計(59.58)は、羽生のSP世界記録の技術点(59.18)をしのいだ。バレエ『海賊』のダンスでは、バレエのシルエットをこれでもかと魅せ続け、演技構成点でも自己最高となる8点台後半を揃えた(SP得点:103.12|技術点:59.58|演技構成点:43.54)。

全日本王者の宇野は今季初めてとなるノーミスのSP演技を披露し、演技後は安心したように両手を胸に当てた。冒頭の4フリップでは危うい空中姿勢の中着氷は持ちこたえ、4トゥループ+3トゥループは余裕を持って成功。イーグルから3アクセルを飛びクリムキンイーグルで締める、後半のハイライトも鮮やかにはまった。チェン同様にスピン・ステップの精度も見せ、巧みな滑りと独自の哀愁も光った。技術点2位、演技構成点は3位、チェンとは2.84点差の僅差で初優勝を目指す(SP得点:100.28|技術点56.07|演技構成点44.21)。

ジャンプ失敗も採点には笑顔の羽生結弦(写真提供:Getty Images)

羽生は、SPの課題の4ループを流れるように決め、後半の3アクセルでは満点を出したが、今季ここまで成功していた4サルコウ+3トゥループの4サルコウが2回転になった。しかしジャンプの成否に関わらずロックスターで在り続け、プリンスの音楽と共に駆け抜けた。全体1位の演技構成点で100点付近に留まった(SP得点:97.04|技術点50.11|演技構成点46.93)。

FSの4回転の予定本数は、チェンとジンが5本、宇野と羽生が4本、チャンは3本となる。SPの演技構成点は羽生(10点満点の5項目の平均:9.386)、チャン(9.152)、宇野(8.842)、チェン(8.708)、ジン(8.014)の順となり、予想されるFSでの羽生の演技構成点のアドバンテージは、チャンと宇野とチェンに対しては2点から7点、ジンに対しては約14点が見込まれる。羽生がノーミスの演技をしても、チェンのミスがなければチェンには届かない。宇野はチェンに対して演技構成点のアドバンテージはほとんどなく、やはりチェンのミスを待つことになる。日本勢はこの窮地で真の強さを見せられるか。

19日(日)に行われる白熱の男子FS最終グループの1番滑走はジン、2番チャン、3番SP6位のハン・ヤン(中国)、4番宇野、5番羽生、最終滑走はチェンとなった。

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