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【四大陸選手権】女子FSレビュー/“シンデレラ”三原舞依が初代表で初優勝 初の200点超え

 2017年2月19日 00:56配信

宮原が不在のなか、見事な逆転優勝を飾った三原(写真提供:Getty Images)

四大陸フィギュアスケート選手権(韓国・江陵)女子FSは、全日本選手権3位の17歳三原舞依が初の日本代表試合を優勝で飾った。五輪開催の地の初めて挑む大舞台で自己ベストを出し、初めて200点台に乗せ、上位4選手が1.74点差にひしめく接近戦をSP4位から制した。SP2位のカナダのガブリエル・デールマンが銀メダル、SP5位アメリカの長洲未来が2年連続の四大陸選手権表彰台となる銅メダルを獲得した。樋口新葉と本郷理華はFSでもジャンプに精彩を欠き、9位と10位で五輪テストイベントを終えた。

三原は初代表の試合で、持てる全てを世界に見せつけた。映画『シンデレラ』のヒロインは、確かなスケーティング技術に裏打ちされた軽やかなジャンプを次々に決めていく。女子上位陣がFSで構成する7本の3回転ジャンプを、全て加点つきで成功させた。自己最高演技の後には、拳を胸元で握り、小動物のような愛くるしいガッツポーズでも魅せた(FS得点:134.34|技術点:72.30|演技構成点:62.04 総合得点:200.85)。ジュニア時代は強豪日本女子にあって先頭に立つことはなく、昨季は関節炎の難病でシーズン後半を休養した。シニアデビューの今季、三原の才能はスケートへの情熱と共に満開に花開いている。

0.04点差で並んでいたSP1位2位のカナダ勢は、ジャンプで明暗が分かれた。3回転ジャンプを6本成功させたSP2位のデールマンが自己ベストで初の銀メダルに輝き(FS得点:128.66|技術点:63.71|演技構成点:64.95 総合得点:196.91)、SP1位の優勝候補ケイトリン・オズモンドは3転倒で4位に沈んだ(FS得点:115.96|技術点:55.25|演技構成点:64.71|転倒での減点-4.0 総合得点:184.17)。

3位の長洲は三原同様に7本の3回転ジャンプを失点なく決め、おなじみのシルエットの強さ美しさでも堪能させた。6年前の四大陸選手権で出したFSの自己ベストを更新し、前大会で出した総合の自己ベストも塗り替えた(FS得点:132.04|技術点:69.81|演技構成点:62.23 総合得点:194.95)。バンクーバー五輪4位入賞後も長く女子シングルを支えてきた23歳は、五輪の日程に照準が合っている。

樋口は、スピードを落とさず樋口らしく攻め切った。猛スピードの中でタイミングを逸し、回転数を満たさないジャンプも出た。キス&クライでは、SPで堪えた涙が溢れた。両手を合わせて謝る仕草も見せたが、初めて日本代表一番手として臨んだ試合で、重責を背負いながら戦い抜いた。今大会ではジャンプの調子が上がらなかった本郷は、『リバーダンス』を踊り切り、パフォーマーとしての力量を見せて来週開催の冬季アジア大会(北海道・札幌市)に挑む。

3月末の世界選手権では、ロシア勢・北米勢との五輪出場選手枠の過酷な争いが待っている。エース宮原知子不在の中、三原の今大会の活躍は日本女子を勇気づけるものとなった。日本は宮原・三原・樋口の3人で最大「3」枠を目指す。

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