第2グループ
11マリア・ソツコワ

『アダージョ(シュニトケ)』
長身から繰り出される3ルッツ+3トゥループ、3フリップは目覚ましい。繋ぎの表現やスピン・ステップも清廉な雰囲気で会場を包む。後半に入り3ループ、3フリップ+1ループ+3サルコウは踏ん張るが回転不足。3ルッツも回転不足になったが、2アクセル+2トゥループの2トゥループでは両手を挙げた。四肢を長く美しく見せるコレオシークエンからの2アクセル。ベビーピンクでレースの可愛らしい衣装で、揺れるロシア国旗に何度も丁寧に挨拶を贈る。ソツコワは3位に入り、1位ポゴリラヤ(ロシア)、2位宮原と共に、ソツコワのグランプリファイナル出場も決まった。
(FS得点:125.92|技術点:58.83|演技構成点:67.09 総合得点:195.88)
10宮原 知子

組曲『惑星』、映画『スター・ウォーズ』
冒頭から3ループ、3ルッツ+3トゥループの3トゥループは回転不足。3フリップは決めた。宮原の鬼気迫る集中力に、会場も飲み込まれていく。難易度を上げるために変更したステップは、見た目にもダイナミック。後半の3ルッツ+2トゥループ+2ループの2ループで両手を挙げた。2アクセル+3トゥループ、3サルコウも成功。難しい入りからの2アクセルも決め、『ミス・パーフェクト』の演技に会場からは悲鳴のような大歓声。暫定2位に。
(FS得点:133.80|技術点:64.64|演技構成点:69.16 総合得点:198.00)

映画『モディリアーニ 真実の愛』
3ルッツ+3トゥループ、3フリップ、2アクセルと序盤のジャンプを安定して決める。後半の3ルッツ+1ループ+3サルコウも難なく、3ループ+2トゥループの2トゥループでは片手を挙げた。距離と速さと迫力で目を奪うコレオシークエンスの後、3ループも成功。2アクセルではバランスを崩す。情感でも技術でも格を見せ、暫定1位。
(FS得点:139.30|技術点:68.62|演技構成点:70.68 総合得点:210.86)
8松田 悠良

『Spanish Caravan(by The Doors)』
2アクセル+3トゥループ+3ループを降り、会場も沸き上がる。3ルッツも決め、後半の3フリップ+2トゥループは3フリップに。2アクセル、3ループ+2トゥループ、3フリップに2トゥループをつけた。最後の3サルコウも決め、音に合わせて手を広げるフィニッシュ。見得を切るような表現でも魅せた。暫定4位。
(FS得点:117.28|技術点:57.15|演技構成点:60.17 総合得点:178.26)

『シェヘラザード』
3ルッツ+3トゥループを着氷。3ループが2回転に。難しい入りからの3サルコウには余裕があった。ステップでは踊りも大きい。後半の2アクセルは軽やか。3ルッツ+3トゥループも降りた。3フリップ、2アクセル+2トゥループ+2ループの幅は群を抜く。練習ではパンクに苦しむ場面もあったが、ほぼノーミスの演技にほっとした笑顔を見せた。暫定1位につける。
(FS得点:122.81|技術点:61.62|演技構成点:61.19 総合得点:185.39)
6長洲 未来

『The Winner Takes It All』
冒頭の3フリップ+3トゥループ、3ルッツ、3サルコウ、全てランディングの姿勢も力強い。後半の2アクセル+3トゥループ+2トゥループは幅もあった。3ループ+2トゥループは3ループに。続く3ループに2トゥループをつけた。柔軟性と共にソリッドなフットワークも見せる。高く舞う2アクセル、最後はティアドロップのような代名詞のビールマンスピンで魅了。本人は「もう少し」という笑顔で総立ちの会場に応える。
(FS得点:116.84|技術点:55.71|演技構成点:61.13 総合得点:180.33)
第1グループ
5エリザベート・トゥルシンバエワ
映画『もののけ姫』
冒頭から、流れるように3ルッツ+3トゥループ・3ルッツを決め、音楽を知る日本のファンにジャンプでもアピール。後半の難しい入りの3フリップは転倒。3サルコウ+2トゥループのトゥループを3回転にする。3ループは回転がギリギリに。2アクセル+2トゥループ+2ループ、最後の2アクセルも決め、スピン・ステップでも小柄な体を柔軟性で大きく見せた。
(FS得点:119.45|技術点:60.80|演技構成点:59.65 総合得点:175.11)
4アレーヌ・シャルトラン
テレビドラマ『ROME[ローマ]』
3ルッツ+3トゥループの3トゥループが回転不足の両足着氷に。3サルコウは成功。後半の3フリップは回転不足。2アクセル+1ループ+3サルコウの3サルコウで両手をつく。3ルッツは両足着氷。3ループも回り切らずバランスも崩す。2アクセル+2ループはクリーンに決めた。練習では好調でジャンプの質も高かったが、不本意な大会となった。
(FS得点:101.50|技術点:43.53|演技構成点:57.97 総合得点:160.22)
3カレン・チェン
『Tango Jalousie』
3ルッツ+3トゥループ、3フリップと、余裕を持って決める。後半の2アクセル+1ループ+3サルコウ、3ループ、3サルコウ+2トゥループも成功。3ルッツは高さがあり、飛び上がってしばらくして回転する、ジャンプ加点要件の「ディレイ」をかける。しかしそれが仇となり回転不足もあった。スピン・ステップでタンゴの世界観も表現し、演技後は顔を覆ってよろこぶ。スタンディングオベーションも起こり、アメリカ国旗、チェンのバナーも揺れる。
(FS得点:119.69|技術点:60.31|演技構成点:59.38 総合得点:178.45)
2ニコル・ライチョバ
『Rain In Your Black Eyes(by Ezio Bosso)』
3ルッツ+3ループが3ルッツ+2ループに。3フリップ、3ループ+2トゥループ+2ループは決めた。後半に入り3ループに2トゥループをつける。3ルッツは2回転に。3トゥループは成功。2アクセルは1回転になる。曲が激しくなる中体力が追いつかず、後半のジャンプは乱れた。
(FS得点:106.27|技術点:52.23|演技構成点:54.04 総合得点:159.70)
1ダービン・チョイ
映画『ドクトル・ジバゴ』
冒頭の3ルッツ+3トゥループ、3フリップ、3ループがクリーンに決まり、競技開始から会場を引き込む。ワルツのステップでは優美にフィギュアスケートの素晴らしさも見せ、後半の2アクセル+3トゥループにも流れがある。3ルッツ+2トゥループ+2ループの2ループでは両手を挙げた。3サルコウ、最後の2アクセルまで完璧に成功。
(FS得点:114.57|技術点:61.93|演技構成点:52.64 総合得点:165.63)