フィギュアスケート



全日本選手権2017年12月21日~24日

大会概要

大会の見どころ
GPファイナル2位の宇野は全日本選手権連覇を目指す(写真:Getty Images)

フィギュアスケーターにとって年末の全日本選手権は毎シーズン特別な大会だが、五輪シーズンの全日本は五輪代表最終選考会となるため、さらに重要な大舞台となる。五輪連覇を狙う男子シングルの羽生結弦は、NHK杯の公式練習(11月9日)で今季から取り入れた大技・4回転ルッツを跳んだ際、転倒し右足首を負傷、NHK杯を欠場した。その後、3~4週間ほどで元に戻るという当初の診断より回復が遅れていることを明らかにしている。そして18日、日本スケート連盟は羽生が全日本を欠場することを発表。羽生は連盟を通じ「全日本に向け、治療とリハビリに取り組んでまいりましたが、断念せざるを得なくなりました。今後は一日も早く、ベストな状態で練習に専念できるよう頑張りたいと思います」とコメントを出した。昨季の世界選手権王者である羽生は、実績から五輪代表に選出されると予想される。

羽生、昨年王者・宇野に続く3枠目に入るのは?

昨季世界選手権で羽生に続き2位に入った宇野昌磨は、羽生が欠場した昨年の全日本選手権で初優勝している。今季も好調を維持し、グランプリファイナルで銀メダルを獲得。ファイナルのメダリスト記者会見で全日本について問われ「一番僕にとっても大事な試合だと考えているので、自分のベストが出せたら」と意気込みを語っている。ファイナルでは完璧な演技ではなかったものの、終始明るい表情からよい練習を積めていることがうかがえた。宇野はファイナルで見つかった課題について「(全日本までの)短い期間でもできるだけのことをする」としており、4回転を多数入れる高難度のプログラムをどこまで完成させられるか注目される。

男子3枠目は混戦となっている。有力候補と目されていたのは田中刑事無良崇人だが、田中はグランプリ初戦ロシア杯を右腸腰筋損傷のため欠場、中国杯では7位に終わっている。無良は持ち味である高さのあるジャンプが今季はなかなか決まっておらず、グランプリシリーズでもスケートカナダ12位、スケートアメリカ7位と結果を残せていない。また田中・無良に次ぐ候補と見られていた村上大介は急性肺炎のためNHK杯を欠場。代役で出場した昨季全日本ジュニア王者・友野一希は順位は7位だったものの、自己最高点231.93をマークした。中国杯で247.17を出している田中が現時点で最有力かと思われるが、最終的には代表選考で最も重視される全日本での結果にすべてがかかる。

宮原4連覇なるか?女子は五輪争い大混戦

全日本選手権3連覇中の宮原は復帰後徐々に調子を上げてきた(写真提供:Getty Images)

2枠を争う女子はシーズン前から大激戦が予想されていたが、現時点ではグランプリファイナルに進出した宮原知子樋口新葉が一歩リードしている。昨季世界選手権を左股関節疲労骨折のため欠場した宮原は氷に乗れない時期もあったが、持ち前の粘り強さでリハビリに励んできた。今季のグランプリシリーズではNHK杯5位、スケートアメリカ優勝でファイナルまで進出し(結果は5位)、見事な復活を果たした。ジャンプが跳べない間に磨いたステップ・スピン、表現力も宮原の新たな武器になっている。4連覇がかかる全日本に向けては「ここまで3連覇できているので次も優勝したいという気持ちはあります。でもそれよりも、今シーズン特に『自分がそのときにできることをしっかりやる』ということをずっと目標にしているので、それは変えずに順位よりもそこに集中したい」としている。また、今季はショート・フリーともに自らの魅力を最大限に発揮できるプログラムをそろえた樋口は、グランプリシリーズではロシア杯3位、中国杯2位と続けて表彰台に乗り、好スタートを切った。しかし、ファイナルではフリーでジャンプのミスを連発し最下位の6位に終わった。「もう休んでいる暇がないです。悔しくて、もっと練習したい」と全日本を見据える。「今シーズンの気持ちの強さを大事にしながら、自分の練習してきたことをそのまま出せるように自信を持って演技ができるようにしたい」との言葉通りに全日本を闘えれば、平昌への道が見えてくる。

宮原・樋口以外に、三原舞依本郷理華本田真凛、白岩優奈、坂本花織の5名がグランプリシリーズに出場している。三原は今季、新しい表現に挑戦するべくタンゴを選んだショートプログラムでの出遅れが目立っており、中国杯4位・フランス杯4位と実力を発揮できていない。しかし、昨季四大陸選手権女王でもある三原が全日本で本来の力を発揮すれば、代表入りは充分に可能だ。また坂本もグランプリシリーズ最終戦のスケートアメリカで2位に入って表彰台に乗っており、勢いがある。五輪シーズンの全日本選手権・女子シングルはいつも白熱した好試合となるが、今季も見応えある闘いが展開されるだろう。4年に一度、華やかで熾烈な全日本選手権を勝ち抜いた選手が、平昌への切符を手にする。

文:沢田聡子

テキスト速報
  • 女子ショート 12月21日(木)17時00分~
  • 男子ショート 12月22日(金)17時00分~
  • 女子フリー 12月23日(土)17時15分~
  • 男子フリー 12月24日(日)17時10分~
歴代優勝者
男子 女子
2016 宇野 昌磨 宮原 知子
2015 羽生 結弦 宮原 知子
2014 羽生 結弦 宮原 知子
2013 羽生 結弦 鈴木 明子
2012 羽生 結弦 浅田 真央
2011 高橋 大輔 浅田 真央
2010 小塚 崇彦 安藤 美姫
2009 高橋 大輔 浅田 真央
2008 織田 信成 浅田 真央
2007 高橋 大輔 浅田 真央
2006 高橋 大輔 浅田 真央

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