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【NHK杯】男子SPレビュー/試合後コメント

 2016年11月25日 23:14配信

演技終了直後に「あと少し」と悔しさを見せた羽生。(写真:Getty Images)

ISUグランプリシリーズ・NHK杯(北海道札幌市・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)男子SPは、羽生結弦が男子シングルで今季初となる100点台をマークし、2位ネイサン・チェン(アメリカ)に15.95差をつける首位で折り返した。田中刑事は3位。GPシリーズ参戦3シーズン目で初のスモールメダルを手にした。羽生や田中と同期の日野龍樹も、会場を感動させる演技を見せた。

羽生は、冒頭の難しい入りからの4ループこそバランスを崩すが、4サルコウ+3トゥループでは2.29点、3アクセルでは3点満点の加点を出し、羽生本来のジャンプ精度で技術点を積み重ねた。使用曲『Let's Go Crazy』はPrinceのアルバム『Purple Rain(1984年)』収録曲。このNHK杯から衣装を白色から薄いパープルに変え、表情や芝居でも振り切れたロックスターになった。スピン・ステップもレベル4で揃え、会場を持っていく華で演技構成点も9点台を揃えた(得点:103.89|技術点57.35|演技構成点46.54)。

田中は、課題の4サルコウの着氷で乱れたものの、ピアソラのタンゴを踊りで描写してみせた。3アクセルや後半の3フリップ+3トゥループでも加点を稼ぎ、自己ベストを更新した(得点:80.49|技術点42.14|演技構成点38.35)。同期の羽生や田中と「一緒に競い合える、その弾みがつく大会にしたい」と臨む日野も、3ルッツ+3トゥループ、3アクセル、後半の3ループを決め、自己ベストを更新(得点:72.50|技術点37.82|演技構成点34.86)。日野を終始手拍子で支えた会場、その応援に感情があふれないように抑えて感謝する日野、男同士の讃え方で黙って頷く長久保コーチ。全てが絵になるシーンだった。

シニアGPシリーズ初参戦で、今大会優勝からのGPファイナル進出を目指すチェンは、冒頭の4ルッツ+3トゥループの4ルッツで転倒。苦手の3アクセルも決まらず、不本意な演技となった(得点:87.94|技術点48.55|演技構成点40.39)。今大会3位以内で初のGPファイナル出場が決まるジェイソン・ブラウン(アメリカ)は、全てのジャンプに失敗し、SP8位と苦しい折り返しになってしまった(得点:74.33|技術点31.80|演技構成点42.53)。しかし3位争いの得点が今大会は低いため、フリーで実力を発揮すれば挽回も可能だ。

明日の男子FS最終グループは、田中が4番滑走、羽生が5番、チェンが最終滑走となる。羽生もブラウン同様3位以内でポイントでのファイナル進出を決める。

以下、日本人3選手のコメント

羽生:衣装の紫はジェフ(振付師のジェフリー・バトル)と相談し、プリンスを意識した。表現力が試されるプログラムで、自分の武器でもある荒さを活かせるようにしたい。4ループを綺麗に降りることが出来れば、5点は伸ばせる。4ループの失敗については「シュッと降りる」の「シュッ」の部分が足りなかった。フリーではジャンプをたくさん決めたい。

田中:4サルコウを何があっても「締めよう(回転させる)」という気持ちで挑んだ。ジャンプの成功が自信に繋がった。GP1戦目より安心感が大きかったので、落ち着いて滑ることが出来た。フリーは今日以上のものをやりたい。

日野:自分らしく滑り切れたことが自信になった。長い間後ろ向きの気持ちでやってきたが、「そんなわけない」という強い気持ちでやれた。NHK杯に向けて、これ以上ないという程がむしゃらにやってきたが、それが出せた。(覇気を込め)「頑張ります!」

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