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【GPファイナル】女子FSレビュー/宮原、2年連続で銀メダル!17歳女王メドベデワが連覇

 2016年12月11日 07:31配信

宮原(左)、メドベデワ(中央)、ポゴリラヤ(右) (写真提供:Getty Images)

ISUグランプリファイナル(フランス・マルセイユ)女子FSは、ロシアの世界女王エフゲニア・メドベデワが総合で世界最高得点まで0.9点に迫る自己ベストを出し、2連覇達成。宮原知子はSPとFSの自己ベストを更新し、2年連続で銀メダルに輝いた。ロシアのアンナ・ポゴリラヤもFSと総合で自己ベストを更新し自身初のGPファイナルの表彰台に立った。カナダのケイトリン・オズモンドも自己ベストで4位に入り、総合210点を超える選手が4人。女子シングル史上最高の試合とも目された、昨季世界選手権のような熱戦が繰り広げられた。

ポゴリラヤとオズモンドと宮原による、好演技に次ぐ好演技。会場が最高潮を迎え、最終滑走のメドベデワが登場した。冒頭の3フリップ+3トゥループの3フリップで乱れるミスも、一瞬で切り替える。冒頭でつかなかった3トゥループは、後半の3フリップでコンビネーションにした。高難度ジャンプで手を挙げ、スピン・ステップも最高評価で揃え、エンディングに用意された、電話を取って恋人の死を知る、その芝居まで演じ切った(FS得点:148.45|技術点:74.23|演技構成点:74.22 総合得点:227.66)。今季FSではまだ技術的に伸びしろのある状態であり、完全なるメドベデワの演技への期待も高まる今大会となった。

宮原の『惑星(ホルスト)』と映画『スター・ウォーズ』の音楽を使ったFSは、大一番で宮原のマスターピースになった。3フリップで回転不足はあったが、その他のジャンプは宇宙の広がりを描く音楽にシンクロさせてみせた。スピン・ステップでも最高評価で加点を積み上げ、演技構成点も8点台後半で揃えて全体の2位。総合で3.42点自己ベストを引き上げ、女子史上4位の得点をマークし、220点台も見えてきた(FS得点:143.69|技術点:73.24|演技構成点:70.45 総合得点:218.33)。

面目躍如のミス・パーフェクトは演技後に珍しく大きめのガッツポーズを見せ、会場の日の丸は一斉に開いた。前大会と順位は同じだが、宮原の格を上げる銀メダルになっただろう。全日本選手権3連覇に向けても絶好のスタートを切った。

ポゴリラヤも、自身が演技後に感極まる名演を見せた。NHK杯でも難があった3フリップのエッジエラーによる失点も最小限に抑え、全てのジャンプに成功。メドベデワや宮原同様、スピン・ステップも高精度に決めた。力と華と速さで目を奪うステップとコレオシークエンスは、出場選手中最高得点をあげた(FS得点:143.18|技術点:73.52|演技構成点:69.66 総合得点:216.47)。

オズモンドは大器を感じさせる演技を魅せたが、回転数が満たないジャンプがあった。ロシア勢、5位マリア・ソツコワと6位エレーナ・ラジオノワもジャンプの失敗で得点を伸ばせなかった。

宮原とロシア勢は2週間後、熾烈な全日本選手権とロシア選手権を迎える。オズモンドは1月のカナダ選手権後、2月に日本勢とアメリカ勢と共に、ピョンチャン五輪テストイベントとなる四大陸選手権に出てくるだろう。今大会で、女子シングルがさらにアツくなってきた。

文:Pigeon Post 島津愛子

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