コラム
【全日本選手権】男子SPレビュー/ 無良が首位、宇野は4回転決まらず2位
全日本フィギュアスケート選手権(大阪府門真市・東和薬品RACTABドーム)男子SPは、初のタイトルを目指す無良崇人・宇野昌磨・田中刑事が4.66点差にひしめく大混戦となった。
無良はジャンプで崩れたシーズン前半だったが、その中でもSPの「プログラムは評価してもらえている」と好感触は得ていた。さらに勇壮なフラメンコの表現を推し進めるべく、ステップを改良し、パワームーブを魅せる前にもタメを作り、効果的に見せた。国内参考記録とは言え、どの国際大会よりもジャッジが厳格で恐れられている全日本で、演技構成点の8点台後半が並んだ。技術面も大きなミスなく、代名詞の豪快な3アクセルも放ち、90点台に乗せた(SP得点90.34|技術点47.27|演技構成点43.07)。
宇野は「単独の4フリップでは高い加点を得られない」と、4フリップ+3トゥループに試み、4フリップの着氷で乱れた。4トゥループでは3トゥループのリカバリーを焦るあまり、転倒となった。イーグルから入りクリムキンイーグルで締める3アクセルは、全日本の会場も沸かせた(SP得点:88.05|技術点44.83|演技構成点44.22)。
欠場した羽生結弦の分まで「魅了する演技をしたい」と語っていた田中は、狙い通りの演技になった。4サルコウの着氷こそ乱れたものの、3アクセルと後半の3フリップ+3トゥループで挽回した。ISUグランプリシリーズ初のメダルに輝いたNHK杯同様、全ての音に踊り心を込め、タンゴを刻んだ(SP得点85.68|技術点45.21|演技構成点40.47)。
4位と5位には、西日本選手権と東日本選手権の優勝者が入った。4位日野龍樹は会心の演技でガッツポーズ。躍進したNHK杯では会場も日野も感極まっていたが、この全日本では、会場も日野も共に演技を楽しんでいた。NHK杯では男同士の讃え方で、黙って日野に頷いていた長久保コーチも、手を叩き大きな笑顔を見せた。5位は、ファンに愛されるエンターテイナー、佐藤洸彬。3アクセルを含む全てのジャンプを決め、怪我のシーズンからの復活を全日本の大舞台で印象付けた。
全日本ジュニア選手権優勝の友野一希が6位に着け、2年目の全日本で初のFS最終グループ入りを果たした。友野と共に世界ジュニア選手権に出場する、残り1枠をかけたジュニア勢も熱戦。10位島田高志郎、11位三宅星南、12位須本光希が1.69点差で並んだ。
男子FS最終グループの滑走順は、1番佐藤、2番日野、3番友野、4番田中、5番無良、最終滑走は宇野となった。
文:Pigeon Post 島津愛子
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