コラム
【全日本選手権】女子FSレビュー/宮原が3連覇 若手躍進で新たな時代へ
全日本フィギュアスケート選手権(大阪府門真市・東和薬品RACTABドーム)女子FSは、SP首位の宮原知子がFSでも首位で、3連覇を飾った。樋口新葉は2年連続の銀メダル、ISU・グランプリシリーズ初参戦で表彰台に上った三原舞依が、今季の好調のまま銅メダルに輝き、初めて全日本の表彰台にも上り詰めた。SP8位の浅田真央はFS12位と順位を落とし総合12位となり、今季の日本代表入りを逃した。しかし、最後まで挑戦魂を貫き、浅田真央らしく14回目の全日本を終えた。
宮原は、SPでは「一番良い演技が出来た」と珍しく興奮した様子で満足していたが、FSでは、移動時間を考慮すると実質1週間おきの試合間隔となった、NHK杯とISU・グランプリファイナルでの消耗が響いたのかもしれない。課題のジャンプの回転不足も2つ出てしまったが、スピン・ステップは最高評価で揃え、演技構成点で唯一70点台をあげ、覇権は揺るがなかった(FS得点:138.38|技術点:68.32|演技構成点:70.06 総合得点:214.87)。
ジュニア時代から同じメンバーでしのぎを削ってきた樋口と三原と4位本田真凛は、3.38点差の誰が勝ってもおかしくない接近戦を樋口が制した。樋口のスピードは弾け、三原は別格のスケーティングを誇り、本田はパフォーマンスの完成度を魅せた。若手も色とりどりに活躍したが、5位本郷理華は会心のSPと、昨季の大人気作『リバーダンス』の「追加公演」で復活ののろしを上げた。今季怪我で苦しんでいた村上佳菜子は、「FSだけは魅せられるように練習してきた」というFSで本来の姿を見せ、全日本のファンを感涙させた。
若手が躍進し日本女子が新しい時代を迎えた全日本で、最年長・26歳浅田真央の挑戦が光った。「勇猛果敢」は止まることを知らず。全日本に集ったコーチ陣からも感嘆の声があがっていた。「3アクセルを入れる」と臨んだ今大会、公式練習で3アクセルを降り、決まれば浅田にとって3アクセルに並ぶ宝刀となる「3フリップ+3ループ」を回転不足ながら試合で着氷した。キャリア一番の正念場でのこの挑戦は、浅田のピョンチャン五輪への道を前進させるものになるだろう。
今大会の結果を受け、宮原と樋口と三原の四大陸選手権代表と世界選手権代表が決まった。宮原は本郷と共に2月のアジア冬季競技大会の代表にも選出された。2月の四大陸選手権では、北米勢と五輪テストイベントで対戦する。
また、全日本と同時期に開催されたロシア選手権で、世界女王エフゲニア・メドベデワは国内参考記録ながら「233.57」点を出した。3月末の世界選手権では、メドベデワをはじめ210点を大きく越えるロシア女子勢も迎え、ピョンチャン五輪出場選手枠最大「3」を目指す。3月の世界ジュニア選手権代表には、本田と6位白岩優奈と7位坂本花織が決まった。
文:Pigeon Post 島津愛子
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