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【世界選手権】女子SPレビュー/女王メドベデワが首位発進 日本勢は五輪3枠へ厳しい折り返し

 2017年3月30日 02:36配信

貫録の首位発進を見せたメドベデワ。(写真提供:Getty Images)

世界フィギュアスケート選手権(フィンランド・ヘルシンキ)女子SPは、ディフェンディングチャンピオン、ロシアのエフゲニア・メドベデワが連覇に向けて2位カナダのケイトリン・オズモンドに3.03点差をつけ首位発進。カナダのガブリエル・デールマンがロシアのアンナ・ポゴリラヤを抑え3位に着け、カナダは五輪出場選手枠「3」枠圏内でFSを迎える。順当に力を発揮したロシアに加え、アメリカも3枠圏内に入った。日本は樋口新葉が9位、本郷理華が12位と上位2人の順位合計数値が「13」以内に届かず、2枠圏内の厳しい折り返しとなった。

17歳の世界女王メドベデワは、今季SPの揺るぎない集大成を見せた。導入の写真に収まる少女の芝居が毎度会場を引き込む。最高難度の技術が詰め込まれた2分40秒の中で、無邪気に戯れる少女も苦悩に苛まれる青年も演じてみせた。2位オズモンドが技術点で詰め寄るも、演技構成点でリードを広げ、世界記録の自己ベストに近い得点を余力を持って叩き出した(SP得点79.01|技術点42.10|演技構成点36.91)。今季SPのジャンプ構成は高得点の3ルッツを入れていない状態であり、SPの世界記録にはさらに伸びしろがある。

カナダ勢は目覚ましい躍進で2位、3位に入り、五輪3枠争いで優位に立った。上位陣で唯一自己ベストを更新したオズモンドは、3ルッツを含むジャンプ、スピン・ステップ、繋ぎまであらゆる技術を高精度に仕上げ、当代きってのシャンソンのプログラムを味わい深く踊りあげた(SP得点75.98|技術点41.23|演技構成点34.75)。女子シングルの名物と化した、デールマンの3トゥループ+3トゥループは、四大陸選手権FSに続き満点となり、ボルテージも最高潮にフィニッシュポーズまで駆け抜けた(SP得点72.19|技術点39.19|演技構成点33.00)。

樋口と本郷は、僅かなジャンプのミスにより加点を積み重ねることが出来ず、また演技構成点でも上位に離された。四大陸選手権優勝の三原舞依は、終盤に構成する3フリップで2回転の転倒となり、ジャンプの失点が響き15位。日本勢は、上位2名の合計数値が「28」以内の五輪2枠圏内からFSに挑む。このハイレベルな戦いの中で、持てる力を全て発揮し、戦い抜いてほしい。

アメリカ勢は、全米女王カレン・チェンと前大会銀メダリストのアシュリー・ワグナーが堅調に演技をまとめ、5位、7位に着けて3枠圏内に入った。今季競技復帰したイタリアのカロリーナ・コストナーは、円熟の演技でファンをよろこばせたが、スピンの失点もあり8位。エリザベート・トゥルシンバエワが10位に入り、イタリア同様カザフスタンも2枠圏内で折り返した。

1日(金)深夜に行われる女子FS最終グループの1番滑走はSP6位のソツコワ(ロシア)、2番チェン、3番SP4位のポゴリラヤ、4番メドベデワ、5番デールマン、最終滑走はオズモンドとなった。樋口と本郷は1つ前の第3グループ、三原は第2グループでFSを迎える。

文:Pigeon Post 島津愛子

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