コラム
【THE ICE 2017】浅田真央、競技引退後初の演技&コメント
『THE ICE 2017』大阪公演(7月29〜31日、大阪市中央体育館)、浅田真央が競技引退後初めてアイスショーに出演した。国内外の有名スケーターらと共に浅田の歴代プログラム曲をメドレーで繋いでいく演目では、最後の競技プログラムである『リチュアルダンス』を、またこのショーのために作った新プログラム2作も披露した。
新プログラム『Wind Beneath My Wings(by Lara Fabian)』では、選手生活を共に過ごした家族、歴代コーチ、スタッフの写真が大きなモニターに映し出される演出がある。最後にファンへの感謝の言葉が表示されると、歓声と共に、会場のあちこちですすり泣く声が聞かれた。
フィナーレにはキャスト全員で浅田の2012-13シーズンの人気エキシビション『メリー・ポピンズ』を再演し、大いに盛り上がった。
THE ICE名古屋公演は8月4日(金)〜6日(日)まで、愛知県体育館で開催される。
■浅田真央コメント
――競技引退後初の演技を終えた感想
半年振りに皆さんの前で滑るということで、すごく緊張してしまって自分のソロが思うように滑れなかったんですけれども、こうして本当にたくさんの方が会場にいらして下さって、またたくさんのスケーターの方もTHE ICEに出演して下さって、本当にうれしく思っています。
プロとしてこれからやって行くのであれば「絶対に失敗は許されない」と思うので、ジャンプに失敗してすごく申し訳ないという気持ちでした。でも皆さんへの感謝の気持ちを伝えようと、精一杯滑っていました。
――THE ICEに向けての練習
全日本(2016年12月末)が終わってから練習は休んでいて、スケート人生の中で一番休んだ時間が長かったので、取り戻すのに苦労した部分もあったんですけど、一ヶ月前ぐらいからは大分戻ってきました。練習は、引退した小塚選手(小塚崇彦)と(村上)佳菜子と一緒にしていました。
――新プログラム紹介
『エレジー ~スイートメランコリー~(ラフマニノフ)』は、バンクーバー、ソチと(五輪で)ラフマニノフを滑ったので、それをまとめたものという形で、今までの自分のスケート人生を振り返る感じにはなっているのかなと思っています。
『Wind Beneath My Wings(by Lara Fabian)』は皆さんへの感謝の思いを表現して、支えて下さった方に「ありがとう」という言葉を伝えたいと思っています。
――出演者がメドレーで浅田のプログラムアーカイブを滑る演目『浅田真央“Special”』
THE ICEのスタッフの方のアイディアで、『リチュアルダンス』は「自分がやりたいのはこれです」と選びました。(現役ラストパフォーマンスとなった全日本では)ファンの皆さんに「最後(の演技)」と言って見て頂けなかったので、集大成としてやり切れなかった部分をこのショーで見て頂きたかったです。
自分のプログラムを皆が滑ってくれて、その曲を聴く度に「ああこの時はこんな感じだったな」と思い出します。
――小塚崇彦がバンクーバー五輪フリー『鐘』のステップを完コピしたが
いやあもう、素晴らしい!と思います。人のステップを覚えるのってすごく大変なことなんですよ、個々で得意なステップの方向だったり動きだったりがあるので。女性のものを男性がやるというものまたすごく大変だと思います。すごいなあと思って「ありがとう!」って伝えました。
――現役選手への思い
今季は五輪があってすごく大変な時期に関わらず、こうしてTHE ICEに出てくれたことを本当にうれしく思いますし、怪我なく、自分の力が全て出せるように頑張ってもらいたいなと願っています。
――今後の活動について
いろいろ頭の中ではぐるぐるぐるぐるしてますけど(笑)、まだはっきりとは決まっていないので、THE ICEが終わってからまた改めて考えていきたいなと思っています。私自身は、このショーが終わってからが新たなスタートだと思っています。まずはこのショーをしっかり最後まで滑り切りたいです。
――今後の公演に向けて
今年のTHE ICEは、私自身引退してからの初めてのショーです。選手生活をずっとやってきた中で、たくさんの応援があったからこそ私はここまで頑張ってこられたと思っているので、その感謝の思いを滑りで皆さんにお伝え出来ればと思っています。
文:Pigeon Post 山内純子
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