コラム
【GPロシア杯】女子レビュー/女王メドベデワ、転倒も230点超え 樋口は3位
ISU・GPシリーズ第1戦ロシア杯(モスクワ)女子は、ロシアの世界女王エフゲニア・メドベデワが、昨季11月のGPフランス杯以来となる転倒もあった中、それでも他を引き離す230点超えで母国ロシア杯初優勝(総合:231.21|SP:80.75|FS:150.46)。2位のカロリーナ・コストナーは、ソチ五輪シーズン佳境の五輪と世界選手権の自己ベストに近い演技を、30歳で迎えた五輪シーズン序盤にして披露。GPシリーズ復帰を華麗に飾った(総合:215.98|SP:74.62|FS:141.36)。日本勢、樋口新葉は200点超えで3位に入り(総合:207.17|SP:69.60|FS:137.57)、坂本花織はSPで自己ベストを更新し総合5位(総合:194.00|SP:68.88|FS:125.12)。
メドベデワは、フィギュアスケート界至宝の演技を母国のファンに魅せた。ファンの大声援を背に気負ったのか、過去にも転倒のあった2アクセル、FS最後のジャンプで腰をつき、演技後恥ずかしそうに自分自身を笑う。17歳の年齢を思い出させた。女子は皆が同じ本数の3回転ジャンプを構成する中、皆で技術を至極まで競っている。メドベデワのように技術に余裕を持ち、競技の中で演劇を最大限に組み込む選手も現れた。五輪シーズンの幕開けに、4回転時代の男子とは異なるベクトルで女子シングルが盛り上がっていく、それを予感させる女王の上演となった。
昨季競技復帰したソチ五輪銅メダリストのコストナーは、年輪を技術と表現に込め、SPとFSで計10本の3回転のところ、9本で27歳時の自己ベストに迫った。情感が滑りによって一面に流れ、コストナーならではの空気感で会場を満たす。加点のつくダイナミックなジャンプも決め、両方の演技を終えると自らを労うように顔を手で包んだ。コストナーのGPシリーズへの見事なカムバックに、場内はあたたかい拍手で包まれた。
樋口はSP・FS共にジャンプのミスがあったが、スピードとパワーを弾けさせ、2季連続のGPシリーズメダルに輝いた。次戦でも表彰台に上れば、GPファイナル、そして五輪代表への道が開ける。坂本はFS冒頭、得点源の武器である3フリップ+3トゥループでまさかの転倒となったが、その後の演技を最後までやり抜いた。
シリーズ第2戦スケートカナダには、日本勢は本田真凛、本郷理華が、海外勢はケイトリン・オズモンド(カナダ)、アンナ・ポゴリラヤ(ロシア)、アシュリー・ワグナー(アメリカ)らが出場する。シリーズ各2戦の合計ポイント上位6選手(組)が12月のGPファイナル(名古屋)に進出し、日本人選手には「GPファイナル上位(2名)」「世界ランクとシーズンベストの上位(3名)」の五輪代表条件がかかった2ヶ月間の戦いとなる。
文:Pigeon Post 島津愛子
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