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【GPスケートカナダ】女子レビュー/オズモンド5季ぶりGP制覇 初出場の本田は5位

 2017年10月30日 11:30配信

地元カナダで優勝を飾ったオズモンド(写真:Getty Images)

ISU・GPシリーズ第2戦スケートカナダ(レジャイナ)女子は、地元カナダのケイトリン・オズモンドがSPで自己ベストを更新し、FSも1位で、5年前のスケートカナダ以来となるGPシリーズ2回目の優勝を飾った(総合:212.91|SP:76.06|FS:136.85)。2位にはSP3位・FS2位のマリア・ソツコワ(ロシア、総合:192.52|SP:66.10|FS:126.42)、3位にはSP7位からFS4位で挽回したアシュリー・ワグナー(アメリカ)が入った(総合:183.94|SP:61.57|FS:122.37)。GPシリーズデビューの本田真凜はSP10位からFS3位で盛り返し5位(総合:178.24|SP:52.60|FS:125.64)、本郷理華はSP6位・FS6位で6位(総合:176.34|SP:61.60|FS:114.74)。

本田も本郷もジャンプの回転不足があり、演技の好印象に対し得点の伸びないシリーズ初戦となったが、本田は苦しんだSPから、FSで魅せる舞踊と芝居をシニアGPシリーズで初披露し、本郷は2つの演目でダイナミックに滑り、心から踊っていた。

2位はソツコワ(左)、3位はワグナー(右)(写真:Getty Images)

日本女子の五輪出場選手枠「2」を争う代表レースは混沌としている。

五輪代表選出には厳密な条件があり、年末の全日本選手権で表彰台に上ることに加え、全日本までに「GPファイナル上位2名」と「世界ランクとシーズンベスト上位3名」を目指す戦いとなる。GPシリーズ2戦を終えた時点での世界ランクは、ワールドスタンディングス(3季通算)で宮原知子(2962ポイント)・本郷(2736)がリードし、樋口新葉(2370)と三原舞依(2342)が並ぶ。シーズンベストは、今季まだ出場のない宮原を除き、樋口(217.63点)・三原(199.02)・本田(198.42)と続いている。

GPファイナル進出が厳しくなったとしても、各試合で世界ランクのポイントを稼ぎ、得点を上げていけば、各選手初めての五輪へと道が繋がっていく。

初出場のシニアGPシリーズで5位の本田(写真:Getty Images)

スケートカナダ女子FSでは、エンタメファンが胸を熱くする、フィギュアスケートにしかないシーンが訪れた。

力が拮抗し世界の表彰台を争う2人、オズモンドとアンナ・ポゴリラヤ(ロシア)が、同じ演目を続けて滑ったのだ。映画『ブラック・スワン』は、上映後女子シングルで度々見られ、新たな定番になりつつある。バレリーナがダークサイドに堕ちポテンシャルに目覚めるストーリーが、スポーツの力によって真に迫る。オズモンドの振付は同じカナダのジェフリー・バトル、そしてポゴリラヤの振付は同じくロシアのニコライ・モロゾフで、フィギュアスケート強豪国カナダVSロシア、新旧ヒット振付師の勝負にもなった。この状況はフィギュアスケートにしか生み出せないだろう。

先攻、オズモンドの『ブラック・スワン』は、オズモンドならではの演技のボリュームが光った。大柄ながら小柄な選手のようなハヤサ、細やかさを利かせ、ステージ一杯に演舞を満たしていく。後攻のポゴリラヤは、怪我明けでジャンプに精彩を欠く演技となったが、雄大×孤高のロシア伝統のイメージを打ち出していた。両者共に仕上がりが楽しみな、ブラック・スワン対決第1ラウンドだった。

シリーズ第3戦中国杯には、日本勢は三原、第1戦ロシア杯3位の樋口、連戦となる本田が、海外勢はアリーナ・ザギトワ(ロシア)、ガブリエル・デールマン(カナダ)、ロシア杯4位のエレーナ・ラジオノワ(ロシア)らが出場。シリーズ各2戦の合計ポイント上位6選手(組)が12月のGPファイナル(名古屋)に進出する。

文:Pigeon Post 島津愛子

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