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【GPファイナル】見どころ/羽生不在の男子、宇野とチェンの一騎打ちか――五輪女王ザギトワに日本勢が挑む

 2018年12月5日 15:03配信

今季絶好調の紀平。新女王誕生に大きな期待がかかる。

12月6日から、カナダのバンクーバーでジュニア、シニア合同のグランプリ(GP)ファイナルが開催される。

GPヘルシンキ大会、ロステルコム杯と連覇してトップの成績で進出した羽生結弦は、残念ながら右足首の靭帯の負傷で欠場することが発表された。それでもジュニアでは男子1名、シニアでは男子1名、女子3名の日本選手が進出を果たし、シーズン前半でもっとも重要な国際大会のメダルを競うことになる。

女子はロシアVS日本

女子では、ロシアと日本がそれぞれ3人ずつという顔ぶれになった。

日本からは、スケートアメリカで優勝、NHK杯で2位だった宮原知子、初出場のシニアGPシリーズでNHK杯とフランス杯を連勝した紀平梨花、そしてスケートアメリカで2位、GPヘルシンキ大会で3位だった坂本花織が進出を果たした。

中でも2試合の総合スコアの合計が6人中もっとも高い、演技の安定度では群を抜いている宮原知子、そしてNHK杯ではフリーで2度3アクセルを成功させ全GP大会を通して女子としてもっとも高いスコアを出した紀平梨花には、優勝のチャンスもある。また今シーズン、表現力も伸ばしてきて本来のスケートの質の高さに磨きがかかった坂本花織も、表彰台に上がる実力は十分。

最大のライバルは平昌女王ザギトワ

そんな日本女子の最大のライバルは、もちろん平昌オリンピック女王のアリーナ・ザギトワである。昨シーズンよりも身長が5,6センチ伸びたという彼女だが、シニアらしい存在感を身につけてGPヘルシンキ大会、ロステルコム杯で優勝。今季も抜き出た強さを見せている。もっとも二戦ともフリーでは後半のジャンプで苦戦してきたが、ファイナルではどのように調整してくるだろう。

2015年世界女王のエリザベータ・トゥクタミシェワのスケートカナダ優勝は、サプライズだった。3アクセルもまたプログラムに組み込んで、NHK杯では自己ベストスコアを更新するも、総合3位というレベルの高い戦いを経た今シーズン。好不調の激しかった過去数シーズンの記憶をふりきって、安定した演技を見せてくるだろうか。

3人目はスケートアメリカで3位、ロステルコム杯で2位に入ったロシアの新星、ソフィア・サモデュロワ。紀平と同じく、今シーズンがシニアGPデビューだった16歳で、トゥクタミシェワと同じくアレクセイ・ミーシンに指導を受けている将来が楽しみな新人である。

男子は宇野とチェンの優勝争いに注目

宇野は昨年覇者のチェンを破ることができるか。

一方男子は、羽生が不在の中で優勝は宇野昌磨とアメリカのネイサン・チェンの間で競われることが予想される。昨シーズンの名古屋GPファイナルでは、惜しいところでチェンに優勝を譲った宇野。スケートカナダ、NHK杯と連勝したが、まだノーミスの演技は見せていない。バンクーバーでこそ、SP、フリーとクリーンな演技をきめて表彰台の頂点に立って欲しい。

この9月からエール大学に通いながらスケートのトレーニングを続けているチェン。スケートアメリカとフランス杯で連勝し、安定した強さを見せてきた。ラファエル・アルトゥニアンコーチとは必要なときに電話で連絡を取り合う遠隔トレーニングをしているというが、宇野と今季初の直接対決にどのように調整してくるだろう。

3位はミハル・ブレジナ、セルゲイ・ヴォロノフのベテラン勢と、初進出した韓国のチェ・ジュンファンの間で競われることになるだろう。補欠から繰り上がって羽生の代わりに出場がきまったカナダのキーガン・メッシングには、開催国を代表する唯一の選手として大きな歓声がよせられるに違いない。

またジュニア部門では、唯一の日本選手として進出した島田高志郎にも注目して欲しい。

ペアとアイスダンスにも期待

昨シーズンの平昌オリンピックの後、多くのトップ選手が抜けた今シーズンのペアとアイスダンスだが、その分フレッシュな顔ぶれを見ることができる。ペアのタイトルは、ロシアのタラソワ&モロゾフとフランスのジェームス&シプレの間で競われることが予想される。

またアイスダンスは世界チャンピオン、フランスのパパダキス&シゼロンが怪我でNHK杯を欠場してファイナルに到達しなかった。優勝はおそらくアメリカのハベル&ドノヒューとロシアのステパネンコ&ブーキンの間で競われることになるだろう。GPシリーズの締めくくりとして、充実した戦いが期待できる。

text by 田村明子

連覇がかかるザギトワ。女王の意地で日本勢を退けるか。

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