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【GPファイナル】女子SPレビュー/3アクセル成功の紀平、世界新でトップ!! 2位はザギトワ

 2018年12月7日 19:08配信

世界最高得点で首位に立った紀平。FSは重圧がかかる展開となったが、この試練を乗り越え脱皮を遂げたいところ(写真:Getty Images)

日本時間12月7日、カナダのバンクーバーで開催されたGPファイナル女子SPは、ドラマチックな幕開けとなった。

SPでトップに立ったのは、16歳の紀平梨花だった。デイヴィッド・ウィルソン振付、ドビュッシーの「月の光」のプログラムで、冒頭の3アクセルをきれいに着氷。次の3フリップ+3トウループも流れにのった申し分のない出来で、両手を挙げた姿勢の3ルッツも軽々ときまった。演技が終わると盛大な拍手と歓声に包まれて、観客たちはスタンディングオベーションに。82.51という今シーズンの最高スコアが出ると、キス&クライに座っていた紀平は驚きの表情を見せた。

「今日の演技は自分の中では落ち着いてできたし、点数も良い点数がもらえて嬉しく思います」と会見で中央の席に座り、笑顔でコメントした紀平。今シーズンがシニアGPデビューしたばかりとは思えない落ち着きぶりである。この初の大舞台でも、「リンクに立った時は特に大舞台という気はしなかった。いかに集中して滑れるかということだけを考えた」「特に緊張はしなかったです」と、度胸の良さを見せた。

五輪女王ザギトワは2位スタート。とはいえFSでの爆発力は健在で、日本勢にとっては依然侮れない存在(写真:Getty Images)

ザギトワ2位スタート

2位に立ったのは、ロシアのアリーナ・ザギトワである。「オペラ座の怪人」のプログラムで、3ルッツ+3ループから演技を開始した。すべてのスピン、ステップをレベル4で揃えて、2アクセル、最後の3フリップともノーミスでまとめた。最終滑走ながらもミスなくまとめたのは、さすが五輪女王の貫録。だが欲を言えば、全体的に平坦でちょっと勢いに欠けた印象だった。それでも77.93という高いスコアを手にしたが、紀平とはおよそ4.5ポイントの点差で2位スタートに甘んじた。

「ちょっと硬かったけれど、最後まで滑り切ることができました」と会見で語ったザギトワ。紀平の出したスコアを事前に知っていたかと聞かれると、「私は自分のことに集中しているので、他の選手の演技は見ないし、点数も知りませんでした」と答えた。

ザギトワは紀平と同じ16歳だが、2ヶ月ほど先に生まれたために平昌オリンピックに出場することができた。「昨年はあなたが下から上がってきて、今シーズンのリカは昨年のあなたと似た立場にいる。挑戦者をどうやって振り切るのか、何かプログラムなどに手を加えようという予定などはありますか?」とアメリカの記者から聞かれると、通訳を通して「それについては、お答えしないでおきます」とそっけなくかわした。

トゥクタミシェワ3位、坂本僅差で4位に

エリザベータ・トゥクタミシェワは「アサッシンのタンゴ」で3アクセル、3+3トウループ、3ルッツとノーミスできめたものの、冒頭のアクセルは回転不足の判定になり、70.65で3位スタートになった。

「時差で体がとても疲れていたけれど、それでも3アクセルに挑み最後まで滑り切ったことは良かったと思います」と会見でコメントした。

僅差で4位に立ったのは、坂本花織だった。サティの「ジムノペディ」のヴォーカル入りアレンジのメロディにのり、勢いのある3フリップ+3トウループから演技を開始。2アクセル、3ループともきれいにきめたものの、最初のスピンとステップがレベル3にとどまり70.23と、トゥクタミシェワと0.42の点差となった。

滑る前は、すごく緊張したことを告白。それでも3位とはほとんど点差がなく「フリーにつなげられる点だった」と表彰台への期待を見せた。

まさかの最下位スタートとなった宮原。FSで爆発してなんとか巻き返したい(写真:Getty Images)

宮原はフリーでの挽回を期待

今シーズンずっと安定した演技を見せてきた宮原知子は、珍しいミスが出た。冒頭の3ルッツの着氷が前のめりの姿勢になり回転不足の判定に。2アクセルは問題なく決め、最後の3ループに2トウループをつけてコンビネーションにした。67.52で6人中6位という予想外の位置から、フリーでの挽回を狙う。これまで何度も困難を乗り越えてきたベテランの彼女の実力を発揮してほしい。

5位はロシアのソフィア・サモデュロワで68.24だった。

女子のフリーは、日本時間12月9日日曜日の午前6時55分開始。宮原は2番滑走、坂本が3番、紀平は最終の6番滑走となる。

text by 田村 明子

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