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【全日本選手権】男子コメント/髙橋、世界選手権を辞退について「やっぱり若い選手から、舞台を経験することの必要性が大きい」

 2018年12月25日 13:55配信

■宇野昌磨

―どこをどう痛めたんですか?

まずいつ痛めたか、ですけど、6分間ではなくて、ショート当日の公式練習の前のウォームアップで足を強く捻って、練習15分前だったので練習中は気にならなかったんですけど、練習が終わったら凄く痛くて、でも何とかショートはできたことに驚きだったんですけど、一日空いた日に病院に行って、MRIを撮って、強く捻挫をしている、と聞いて。捻挫と聞いたので、無理しても1週間、長引いても選手生命にかかわることではないかな、という思いでフリーは挑むことにしました。右足首です。本当にショートを終わって、間、1日空かなかったらフリーに出ることはできませんでしたし、最初は歩くことも難しかったんですけど、付いてくれてるトレーナーさんだったり、心配してくれてる皆さんのおかげでこうしてフリーを最後まで滑り切ることができたかなと思います。

―宇野選手は体に不調があるとき、凄く集中力があると思うが、体調が万全な時との違いは?

何も不安なところがないと、自分の練習、自分の調子に不安が出るんじゃないかな、と思います。それ以上の不安が他にあるとそっちに気持ちが行くんじゃないかなと思います。人はいくつも感情を一気に持てないかな、と僕は思っているので。一番大きい不安っていうのが今回、この怪我だった。怪我しているからこそ、自分の練習してきたこと、自分の演技を信じることができた。ある意味、この怪我に感謝したいなと思います。

―樋口コーチに「どうしてそこまで出たいの?」って聞かれて「僕の生き方」と答えたとのこと。「僕の生き方」について聞かせて下さい。

僕は、どうしても、無理しても、どの試合も休みたくない。大きい試合でも小さい試合でも。B級大会とかだったら今回は出なかったかもしれませんけれども、それだけ全日本っていうのは僕にとっても大きな試合でしたし、なんか、プライドですかね、大きくまとめると。僕は、歩けるなら試合に出たい、っていう気持ちなので、地上を歩けるなら無理してでも試合に出よう、と思ってました。

―4フリップよりも4サルコウにした方が足への負担は少なかったのでは?

回転不足で転ぶのが一番足に負担がかかるかな、と思っていたので、回り切るしかない、と思っていましたし、本当は「3サルコウにしなさい」と言われてたんですけど、「先生、ごめんなさい」と6分間中に言って、4回転フリップを、思い切りガツンと突いて、でもやっぱり、無理することは良くないんですけど、ショートが終わった時に、これまでにない達成感というか、僕的にはオリンピック以上に嬉しいショートだったかな、と思ったので、無理したことで自分に何を得ることができたのか分からないですけど、全く後悔してないですし、むしろ嬉しかったです。

―演技後のガッツポーズについて

昨日も全く滑ることができなかったですし、今日も公式練習でもっとジャンプ跳ぶ気満々だったんですけど、思ったより痛くて何もできなかったので、どうしようかなと思っていたんですけど、何とか試合ではいつも通りの自分の演技ができたかなと思うので、ショートほどではないですけど良かったという思いでした。

―そういう状況の中で3連覇。今の心境は?

怪我は関係ないかもしれませんけど、苦しい中でもがいて成し遂げたものって、やっぱり淡々とできたものよりも嬉しい、って思うから僕はどんな状況でも試合に出たい、って思っちゃうのかもしれませんね。

―表彰台で、憧れの髙橋選手が隣にいるという状況をどのように受け止めましたか?

今回は本当に怪我のことで頭が一杯だったので、プレッシャーだとか、期待に応えなきゃ、だとか、自分のいい演技できるかな、とか、髙橋大輔選手がいるからとか、何も考える余裕は全くなく、いつの間にか試合が終わった。でも1週間ぐらい試合をやっていたような不思議な感覚です。

■髙橋大輔

―今日の演技はぶっちゃけどうですか?

今日の演技は、調子から行くとやっぱり出し切れてないというか、不甲斐ない演技だったなと思うんですけど、ま、4回転をやりだして、4回転を入れた中でのプログラムの練習っていう、回数を考えると仕方ないのかな、ってところも。本当に最近、4回転を決めて、プログラムに入れて、ってところで、それだけ高い緊張感の中でやれることを、その構成での練習量が足りなかったんだろうなと思うので、でもそれは自分自身の練習の仕方の問題なので、言い訳とかではないんですけど、事実そういうことかな、という気持ちもありますし、これだけの緊張感の中でこれだけの失敗をしてしまったというところに、自分の弱さであったりとか、ってことがあるなっていうことを改めて感じることもできたので。何が言いたかったのか分からなくなっちゃったけど(笑)。今日のフリーは、この試合期間は本当に楽しく、充実した日々を過ごせたなと思うんですけど、今日の出来だけでいうと、やっぱりもう少し、年越しをすっきりできる演技をしたかったていう思いがやっぱりあるので。まさかあのフリップで手をついたりだとか、4回転の失敗だけなら良かったんですけどループでパンクしたりとか、2個目のフリップにコンビネーションジャンプを付けられなかったりだとか、あんまり普段ではしないミスが出てしまったところが悔しかったところです。

―それは4回転を入れて攻めた結果ですか?

それもあるかもしれないですし、練習の仕方だったりとか、調整不足なのかもしれないですし、色んな要素があると思うんですけど、やっぱり(今季出場した)3大会の中での、特に全日本の緊張感、ショート2位スタートでフリーに臨むと思っていなかったので、そういったところで欲だったりとか緊張感だったりとかに打ち勝つだけの力量が僕にはなかったということだと思います。

―4回転をやると決めたのはいつですか?

6分間練習で4回転が綺麗に入ったので、これはやるってことなのかな?と思って決めました。

―滑り、表現についての満足感は?

エナジー的な部分、パッション的な部分では3大会の中ではショート、フリーとも全日本が良かったと思うんですけど、質の部分でいいかどうかは、僕自身、あとで演技を観てみないと分からないので、少し足に来た部分もあるので、どう映ったかはここでは何とも言えないんですけど、ジャンプのミス以外っていうとまあまあ、今シーズンの試合の中では悪くはなかったと思います。

―今後の試合の予定は?

今のところ分かりません。試合の予定は何もないと思うんですけど、まだ終わったばかりなので。

―若い選手が髙橋選手に刺激を受けて、脅威を感じるぐらいの存在だと思うんですけど、ご自身ではいかがですか?

脅威に感じられているかは分からないんですけど、でもまあ、どうなんですかね、やっぱりお互い刺激にはなっているんじゃないかなと思うんですけどね。「おっさんが頑張ってるから俺も頑張らなきゃな」とか、「しんどいって言えないな」とか。同じことやってて、こっちが何も言わなくて、若い奴が「しんどい」とか言ったら、あいつ(髙橋選手)やってるだろ、みたいに言われるから、しんどいって言えないな、とか(笑)。色んなところで影響は与えられてるのかな、と。分かんないんですけどね。でも僕も若い子に、やっぱり今まで一応世界で戦ってきて、トップにいた時期もありますし、プライドもありますし、負けたくないっていう自分もいるので、「くっそ、負けないぞ」っていう、逆に若い子達からパワーをもらったりもします。

―若い二人と一緒に、6年振りの表彰台。いかがでしたか?

いやでも、自分がいい演技をしてこの表彰台に立ってないので、まさか、自分でもこの2番っていう結果にびっくりしているので。他の選手の演技を観てないので何とも言えないんですけど、本当にびっくり。ショートで逃げ切れたのかな?と想像してるんですけど。まあでも、(表彰台に)立ってるんですけど違和感はありましたね。そこに立つっていうイメージで挑んでなかったので。表彰台ってのに、ああ立っちゃってるな、みたいな感じで、でもこの出来でこの場にいたくはないっていうか、自分のすっきりした演技でこの場にいたかったな、っていう気持ちはありました。

(世界選手権を辞退したことについての会見)

連盟からは、出る気があるのであればミニマムを取らせるとのお話もあったんですが、準備が足りなかったということが大きな理由です。今シーズン、現役復帰することを決めたのも凄く遅かったですし、練習を始めたのもぎりぎりのところで、どこまで行けるか全く想像できない中での戦いで、世界選手権のことは現役復帰のスタートをした時には頭の中になかったっていうところもありますし、今まで僕自身、世界のトップで戦ってきて、世界で戦う難しさ、精神力を必要とされるところだったり、僕も世界で戦ってきて経験している部分で、その覚悟を持てないのに、選ばれたからといって出るべきではないな、というところと、僕も世界で戦ってきて、他の国の方達と一緒の空気の中で過ごすことによって成長できる部分、経験できること、沢山あると思うので。そういった中で僕も32、この先、希望があるかっていうと、やっぱり正直ないと思います。それだったら若手というか、日本を引っ張っている選手達が世界選手権という舞台で経験を積むことによって、今後、若手の選手もそうですし、この日本のスケートっていうものがどんどん盛り上がっていくためには、やっぱり若い選手から、舞台を経験することの必要性が大きいなという風に感じましたので、今回、辞退させていただくことになりました。

―来年以降、チャレンジしたい思いはありますか?

そうっすねぇ(笑)きわどいところではあると思うんですけど、今回の世界選手権、埼玉であるじゃないですか。本当だったら5年前、埼玉の世界選手権に出られなくて、やっぱり出たかったんですけど、これが今年じゃなく、2年前に現役復帰を決断していたらもしかしたら狙ってたかもしれないし、覚悟を持って挑んでいたかもしれないし、今日のフリーみたいな演技では絶対に世界では戦えないし、ショートでも4回転を入れてないので、勝てるってところはないんですけど、ま、2年前に決めてたらもしかしたら狙ってたかも、ってところでは、もし来年続けるってなった時には狙うかもしれないけど、ま、その時にはね、(島田)高志郎もそうですし、ジュニアの子もどんどん成長してくると思いますし、世界選手権を狙える位置にいないと思うんですけど、それぐらい来年、現役を続けたら、気持ちだけは世界を目指して狙うかもしれないです。でも分かんないです。

―若手に譲ったというのは髙橋選手の優しさだと思いますが、若手が勝ち取れなかったのですから、代表になっても良かったのではないでしょうか?

うーん、そうですね。いやぁ、でもやっぱり僕の覚悟、世界で戦うっていうプレッシャーに打ち勝てるほど、そこまでの自信がないっていうところがやっぱり大きな部分ていうのもあるし、さっきも言ったんですが、世界選手権でしか経験できない経験っていうのは、やっぱりあると思うんですよね。僕もフィギュアスケートがすごく好きで、今は素直に言えますけど、どんどん続いて、成長していってもらいたいっていう気持ちも、自分が頑張って勝ち取りたい、っていう気持ちと同じぐらい、どんどん後輩達が成長して、羽生君を抜かしていく、昌磨を抜かしていく、これから出てくる人達がどんどん抜かしていって、どんどんどんどんレベルアップしていってもらいたいって気持ちがあるので、自分が活躍したい気持ちと同じぐらいあるので。でも冷静に判断して、(世界選手権に出場すべきは)僕じゃないだろう、と。希望がある選手達が色んな経験をすることが大事だろう、という風に思います。

―世界選手権以外の国際大会などは考えますか?

とりあえず、今は何も考えてなくて、来シーズンをどうしようか、ということを考えようかと思っているので、今シーズン、試合に出ることはないと思います。

■田中刑事

―冒頭の4サルコウは決まったが、そのあとが続かなかった

多分、自分の中でもう一個いいイメージがあれば跳べるかな、っていう感触があったんで、悔しいポイントだと思います。

―今シーズン変えてきたこと、取り組んできたことは出せましたか?

今シーズン、苦しかった4回転もようやく1本、1本しかないんですけど、その着氷のイメージを大切にして、残りの試合を戦わないといけないなという気持ちは強くなりました。

―ショートの後の空いた1日はどう過ごしましたか?

公式(練習)があって、女子の試合があったんですけど、全然、緊張して観れなかったんで、自分に集中してました。緊張は1か月前からしていました。

―髙橋大輔選手が「刑事と滑りたい」とずっと言っていた。滑り終えてどうですか?

今年、全日本で滑ることができて、僕も凄い刺激を受けてますし、僕も勝ちたいな、って気持ちがあって、それを今後の成長の糧にできた全日本だったと思うし、この経験は大事だな、と思いました。

―山隈太一朗選手が試合前に「楽しみだ」と言っていたことについて、あきれたとのことですが

同じチームとして全日本に来て、彼の雰囲気、ベテランのような雰囲気で来てるんで(笑)。彼は初出場で楽しみに来てたんですが、僕は10年目で、本来、楽しい、って気持ちを忘れてる舞台で、正直苦しいし、自分との戦いでもあったんですけど、でも今年は先輩が出て、少しは全日本ってものを、改めて楽しかったな、って思える舞台になったのかな、って思います。

―苦しいって思うのは、懸かっているものがあるからですか?

そうですね、全て懸かっているものがあって、それは本当にこの全日本に懸ける思いってのはどの試合よりも強いのかな、って思います。

―この全日本は楽しかったな、っていうものはありますか?

いや、やっぱり苦しかったです。

―靴について、シーズン前半はてこずったが今はどうですか?

靴を替えて、調整もできて、やっと馴染む、自分の滑りたいものができてきているので。正直、この試合が良かったと思っては駄目だと思うので、ここからもう一度改めて進みたいなと思いました。靴の感触はやっぱり凄く大事だと思うので、前はそこがぼやけてたので、やっと自分の滑りたいものが少しずつできてるのかなって思います。

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