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【世界選手権】女子FSレビュー/ザギトワが世界選手権初V!日本勢は惜しくもメダルならず……

 2019年3月23日 12:38配信

圧巻の演技を見せつけたザギトワが世界選手権初V。日本勢は惜しくもメダルを逃した。

3月22日に終了した女子フリーでは、平昌オリンピック女王アリーナ・ザギトワが初タイトルを手にし、2位がシニア女子として4回転サルコウを初めて成功させたカザフスタンのエリザベータ・トゥルシンバエバ、3位が平昌オリンピック銀メダリストのエフゲニア・メドベデワという結果になった。メダルを期待されていた日本勢は、4位、5位、6位という結果となった。

アリーナ・ザギトワは、SPで2位の坂本花織と5ポイント以上の差でトップに立っていた。フリー「カルメン」ではノーミスの、素晴らしい演技を見せた。2アクセル、3ルッツ+3トウループ、今季は苦心していた後半の3ルッツ+3ループもここではしっかり回り切って、155.42を獲得。総合237.50でトップを保ち、初優勝を決めた。昨シーズン、オリンピックチャンピオンとしてこの大会に挑み5位に終わったザギトワにとって、初のシニア世界タイトルとなる。

「今の気持ちは本当に幸せ。ただそれだけです」と、会見で手短に嬉しさを口にしたザギトワ。好不調も多かった今季について聞かれると、「私は良い演技も悪い演技も、過去のことはすぐに忘れるので」と通訳を通してコメント。満場のスタンディングオベーションで迎えた会場の観客に対して、「日本のファンはいつも温かく応援してくれる」と感謝の言葉も忘れなかった。

苦しいシーズンを送ったザギトワだったが、世界選手権の舞台に立った16歳の少女の姿は凛々しく、多くの観衆を魅了した。

2位は、カザフスタン出身の女子として初の世界選手権を手にしたエリザベータ・トゥルシンバエバだった。アストル・ピアソラのタンゴのプログラムで冒頭の4サルコウを着氷。その後3ルッツ、3フリップ、2アクセル+1オイラー+3サルコウなどを成功させて、フリーは148.48で4位だったが、総合224.76で銀メダルを手にした。

「あまり考えすぎないようにして滑りました。4サルコウを試合で成功させることができたのが信じられない。四大陸選手権、ユニバーシアードと試合で試してきて、3回目で成功させることができました」と笑顔で喜びを表現した。

3位のエフゲニア・メドベデワは、ロシア女子3人の中で、一番最後に代表入りが発表された。世界選手権に送られるかどうかわからなかった期間中、どのように過ごしていたのかと聞かれて、「200%の練習を重ねてきた。いつもよりもずっとたくさん練習をして準備をしていました。(コーチなど)チーム全員に感謝したいです」と会見で笑顔でコメントした。

表彰台独占も可能と言われていた日本女子は、惜しいところでメダルを逃すという残念な結果となった。

SP2位だった坂本花織は、フリー「ピアノレッスン」で大きな3フリップ+3トウループから演技を開始。一つ一つのジャンプを丁寧に降りていたが、後半のフリップが1回転になってしまった。145.97、総合222.83で総合5位に終わった。「1つのミスが命取りの状態でミスをしてしまって、またこの繰り返しだなと思って悔しい。これが最後ではないので、リベンジできるようもっと練習して自信をつけてこの舞台に帰ってきたいです」と次へと目を向けた。中野園子コーチは「自分のベストを尽くしてできることをやってくるというのが目標だったけれど、来年に続く、ということになった」と残念そうに語りながらも「今年はずいぶん大人のスケートができるようになった。最終グループで滑ることができただけで勉強になったと思う」とここでの手ごたえも口にした。

逆転の優勝を目指した紀平。しかし、その思いはわずかに届かず、4位に終わった。

SPでは3アクセルがうまく入らずに7位スタートだった紀平梨花。フリーでは冒頭できれいに3アクセル+3トウループがきまったが、次の3アクセルで転倒。それでも残りをノーミスで滑り切って、152.59でフリーは2位。総合では223.49で4位と、わずかな点差で惜しいところで表彰台を逃した。演技を終えた直後に、「まあ良かった」と思わず口に出たという紀平。ここで得た体験を、必ず次に生かしてくるに違いない。

SP8位スタートだった宮原知子は、黒い大人っぽい衣装に身を包み、真剣な表情で氷の上に立った。アストル・ピアソラのタンゴのメロディにのり、3サルコウ、3ルッツ+3トウループ、3ループと一つずつ着実に降りて行った。唯一のミスは、3フリップ+2トウループ+2ループの最後でステップアウトしてしまったこと。フリー145.35、総合215.95で6位だった。

「(結果には)悔しいけれど、自分がやりたかったことはできた」と感想を述べた。

3人とも、普段の国際大会だったらおそらく表彰台に上がっていた演技だった。だが今回はトップ3人の内容が良すぎた。日本女子にとっては課題の残る、世界選手権に相応しい高いレベルの戦いだった。

text by 田村明子
著書『挑戦者たち―男子フィギュアスケート平昌五輪を超えて―』がミズノ スポーツライター賞 優秀賞を受賞!

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