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【国別対抗戦】見どころ/羽生不在の日本、連覇のカギを握るのは…!? 世界選手権王者・チェンも出場

 2019年4月9日 17:35配信

22年の五輪出場を目指して、クラウドファンディングで活動資金を募るなど苦難を乗り越えていく小松原&コレト組。夫婦の絆は果たして勝利をもたらすのか(写真:Getty Images)

2009年にISU主催の団体戦として初めて開催され、2014年ソチオリンピックで初の団体戦が行われるきっかけにもなった国別対抗戦。第5回まで東京で開催されてきたが、第6回大会となる今回は福岡で行われる。多くのスケーターにとり今季最後の競技会となるため、シーズンを通して磨き上げてきたプログラムの完成形が見られる試合でもある。また、通常の競技会では個人で闘っている選手達が、仲間の演技を応援するシーンもこの大会の名物になっている。

この大会に出場するのは、各シーズンの世界ランキング上位6カ国。今回はロシア・アメリカ・日本・フランス・イタリア・カナダという顔ぶれだ。シングルの選手が男女各1名ずつ出場するオリンピックの団体戦と異なり、本大会では男女シングル各2名ずつが出場する。特にシングル種目で強さを発揮する日本チームは、ペアが不出場だった2013年・第3回大会も含め、過去5回のすべての大会でメダルを獲得し続けてきた。今回の日本代表は、女子シングル紀平梨花・坂本花織、男子シングル宇野昌磨・田中刑事、アイスダンス小松原美里&ティム・コレト、ペア三浦璃来&市橋翔哉。第2回、第5回大会で優勝している日本は、連覇を目指して今大会に臨む。

日本チームのキャプテンは、アイスダンスの小松原が務める。夫であるコレトと見せるユニゾンは夫婦ならではの強みだ。世界選手権では披露できなかったフリー「ある愛の詩」はこのカップルの可能性を感じさせるプログラムで、是非注目してほしい。主にジュニアのカテゴリーで闘っているペアの三浦・市橋組にとって、今大会はシニアの競技会を体験できる貴重な機会になるだろう。

世界選手権ではわずかにメダルに届かなかった紀平。見るものを魅了する演技で雪辱に期待したい(写真:Getty Images)

紀平は、優勝候補として臨んだ3月の世界選手権で、ショートプログラムでの出遅れが響き総合4位に終わった。しかしショートをミスなく滑ることができれば世界の頂点に立つ力があることは、グランプリファイナルで証明している。今季を締めくくる試合でショート・フリーを揃えられれば、来季に向け弾みがつくだろう。また、オリンピックやジャパンオープンの出場経験がない紀平にとり、今回が初めての団体戦となる。北京オリンピックを見据える紀平にとり、貴重な経験になるはずだ。

世界選手権では、全日本女王・坂本も、ショートで2位につけながらフリー後半で予定していた3フリップが1回転になってしまうミスが響き、総合5位でメダルには届かなかった。フリー「ピアノレッスン」は、坂本の持ち味である雄大なスケーティングを堪能できるプログラムだ。福岡ではミスのない演技を披露し、浮き沈みのあった今季を気持ちよく終えてほしい。

宇野も、世界選手権で悔しさを味わっている。初めて勝負にこだわって迎えた大一番だったが、ショート・フリーともミスが続いてしまい、本来の力を出し切れず総合4位に終わった。フリーの演技を終えた宇野は、ミックスゾーンで落胆を隠す余裕すらない様子だった。だが、フリーで失敗して総合7位に終わり涙した2016年の世界選手権後には、シーズン最後の試合「コーセー・チームチャレンジカップ」で世界初となる4フリップを成功させている。「この国別対抗戦は今季の集大成ではなくて、来季のスタート」という意気込みで臨む宇野が、新しい強さを見せてくれることを期待しよう。世界選手権で総合14位だった田中も、ショート・フリーで4回転を決め、いい形で今季を締めくくりたいところだ。

宇野も世界選手権で涙を呑んだ一人。世界選手権王者チェンとの戦いも注目が集まる(写真:Getty Images)

男子シングルのネイサン・チェン(アメリカ)、アイスダンスのガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン(フランス)といった世界選手権王者も参加する今大会。今季の集大成となる演技を楽しみにしたい。

text by 沢田聡子

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