dmenuスポーツ

フィギュアスケート

コラム

【中国杯】男子レビュー/地元・中国勢がワンツーフィニッシュ!田中は表彰台ならず

 2019年11月10日 13:03配信

ボーヤン・ジンがFSで逆転し優勝を飾った(写真:Getty Images)

中国杯・男子シングルは、ボーヤン・ジンとハン・ヤンがワンツーフィニッシュを遂げ、中国のスター選手である二人が地元開催の大会を盛り上げた。

SPで首位に立ったのは、この中国杯が国際大会復帰戦となる、ソチ五輪・平昌五輪の出場経験を持つハン・ヤンだった。昨年秋に競技に戻った彼は、主要国際大会初戦に4回転を入れない構成で臨む。飛距離のある大きな3アクセルは健在で、出来栄え点1.71を得る。すべての要素で、出来栄え点はプラスの評価だった。得点は86.46で、4回転なしでも戦う方法を示した。

現在の中国のエース、ボーヤン・ジンは、SPの冒頭に組み込んだ自らの代名詞・4ルッツで転倒したものの、続く4トウループは後ろに2トウループをつけて成功させ、85.43を獲得して2位発進となった。演技終了後、失敗した4ルッツの着氷地点を見に行く姿に、大技への思い入れの深さがうかがえた。すべてレベル4だったスピン・ステップの評価からは、いわゆる“ジャンパー”を脱しつつあることが分かる。

81.72のスコアでSP3位につけたのは、マッテオ・リッツォだった。冒頭の4トウループは2.85、続く3アクセルは2.51の加点を得る素晴らしい出来栄えだったが、後半に入ってからの3ルッツで転倒。コンビネーションジャンプを入れることができなかった。

今季GP初戦のスケートカナダで、自身2つ目となるGPシリーズのメダルを獲得した田中刑事。今大会には初のファイナル進出がかかる。新たな表現を開拓するプログラム「Hip Hip Chin Chin」でSPに臨んだが、予定していた4サルコウではなく3トウループ+2トウループを跳び、ステップシークエンスでレベルを取りこぼしたことなども重なり、74.64で7位発進となった。

ひと殻破った雰囲気を感じさせたボーヤン・ジン(写真:Getty Images)

ボーヤン・ジンは、SPで転倒した4ルッツを、FSでは3.45という加点がつく見事な出来栄えで成功させた。続く4トウループ+2トウループでも、出来栄え点2.44を得る。続いて予定していた4トウループが2回転になったのが唯一のミスで、ほぼクリーンに滑り切った。深みのある滑りにも成長が感じられ、演技構成点で9.00の評価も得ている。FSでは1位の176.10のスコアを獲得、総合でも逆転して優勝を決めた。

SP首位のハン・ヤンは、FSでも4回転を跳ばなかったが、冒頭で跳んだ雄大な3アクセル+3トウループでは3.09という高い出来栄え点を得る。映画「ラ・ラ・ランド」の曲に合わせ、佐藤有香によるポケットに手を入れたまま滑るお洒落な振付をスマートに滑りきり、成熟したスケートをみせた。FSのスコアは162.99で、総合2位に入って表彰台に乗り、上々の国際大会復帰を果たした。

マッテオ・リッツォのFSは、持ち前の端正な滑りでフラメンコを表現するプログラム。4トウループは2.71の加点がつく出来栄えで成功させたが、後半の3アクセルで転倒。FSのみの順位は4位だったが、SPのリードが生きて総合3位になり、メダルを獲得した。

田中は、FSの冒頭で4サルコウ+2トウループを成功させ、2.08の加点を得る。探偵シャーロック・ホームズを表現する起伏に富んだプログラムを披露していくが、後半の4トウループはステップアウト、予定していた3アクセルはパンクして1回転になってしまう。フリー5位と追い上げたものの総合5位に止まり、GP2戦連続の表彰台はならず「ショートからもっと勢いがあれば、フリーももっと気持ちを込めてできた」と振り返った。

text by 沢田聡子

田中はフリーで追い上げるも5位で大会を終えた(写真:Getty Images)

コラム一覧に戻る

トピックス

競技一覧
トップへ戻る