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【NHK杯】女子FSレビュー/コストルナヤがフランス杯に続く優勝!紀平は美技魅せるも2位

 2019年11月25日 11:03配信

優勝はコストルナヤ。2位紀平、五輪女王ザギトワは3位に入った(写真:Getty Images)

アリョーナ・コストルナヤが、紀平梨花とのハイレベルな争いを制した。

10番滑走の紀平は、声援と拍手の中でリンクに登場した。予定では4サルコウになっていた冒頭のジャンプは3回転にしてきれいに着氷、続く3アクセル+2トウループも加点がつく出来栄えで決めた。4サルコウを入れる構成に伴い、今まで冒頭で2本続けて跳んでいた3アクセルの2本目は前半最後、4番目のジャンプとして跳ぶことになったが、しっかり成功させて出来栄え点2.51を得たことは大きな収穫といえる。

後半に入ってからの3フリップ+3トウループで回転不足をとられたものの、曲の途中では拍手も起き、壮大な曲調を伸びのあるスケートで表現、大きなミスなく滑り切った。ガッツポーズで演技を終えた紀平を、観客はスタンディングオベーションで讃える。FS151.95、総合231.84のスコアが出た。

紀平の演技に湧く会場に登場した11番滑走のコストルナヤだが、動じなかった。セカンドジャンプで手を挙げる最初の3アクセル+2トウループを美しく成功させる。続く2本目の3アクセルはステップアウトになったものの、その他のすべての要素には加点がつき、スピン・ステップもすべてレベル4を揃えた。

変化する曲調を正確なスケーティングで表現し、最後は指差すポーズでクールに決めてみせる。コストルナヤのスコアはFS154.96、総合240.00で、2位の紀平に8.16の差をつけ、GPデビュー戦のフランス杯に続く優勝となった。

16歳らしからぬ自信に満ちた滑りを見せたコストルナヤ(写真:Getty Images)

3位に入ったのは、SP4位から巻き返したアリーナ・ザギトワだった。冒頭で幅のある3ルッツ―3ループを成功させたのを皮切りに、すべてのジャンプを着氷。後半の3連続ジャンプに回転不足がついたが、大きなミスなく滑り切りスタンディングオベーションが起きる。『クレオパトラ』の曲にふさわしい、平昌五輪女王のプライドを感じる滑りだった。

4位に横井ゆは菜、5位には山下真瑚と、日本の若手が健闘した。『オペラ座の怪人』の曲を使い、SPとはまったく違ったプログラムを演じた横井は、すべての要素に加点がつく素晴らしい滑りを見せる。

ラストの3連続ジャンプで3つ目に跳んだ2トウループが3回繰り返したジャンプになり無得点になったのは残念だったが、ドラマチックな曲とパワフルなスケーティングがよく合い、横井にしか出せない空気感を醸し出す。横井自身「自分が思っていたよりも、特にこのフリーは評価して頂ける部分があった」と手応えを得る演技だった。

山下は、シーズン前に両足の甲を痛めた影響でジャンプが決まらなかったスケートアメリカとは見違えるような演技を見せる。可憐なSPとは対照的に、大人びた『セント・オブ・ウーマン』の旋律に合わせ、持ち前の飛距離のある3ルッツ+3トウループをはじめとするすべてのジャンプを着氷。エッジエラー・回転不足と判定された3フリップ以外の要素には、すべて加点がついた。山田満知子コーチにもハグで出迎えられる好演技だった。

記者会見でコストルナヤの印象について問われた紀平は、「コストルナヤ選手は、3アクセルを跳べることももちろんすごいんですけど、加点がつくような素晴らしいコンビネーションジャンプを跳べる。私もどのジャンプでも加点がつくようにしないといけないし、スピンでもまだまだ足りないところがあると思っています。比較した時、もっともっと伸ばしていきたいと強く思えた」と答えている。

この結果で、コストルナヤと紀平はファイナル進出が決定。「ファイナルでは、しっかりもっと完璧な演技をしていきたい」と前を向くディフェンディングチャンピオン・紀平の健闘に期待したい。

text by 沢田聡子

4回転を回避し確実性で勝負した紀平。ファイナルでの挑戦に期待がかかる(写真:Getty Images)

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