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【スケートアメリカ】見どころ/GPシリーズが開幕!コロナ禍により異例づくしとなった大会を制すのは?

 2020年10月22日 11:35配信

2か月滑ることが出来なかったが現在は練習に復帰しているチェン。優勝の筆頭候補であることに揺るぎはない(写真:Getty Images)

新コロナウィールスの影響で、どうなることかと危ぶまれていた今シーズンのフィギュアスケート。世界的パンデミックは収まる気配がなく、ISU(国際スケート連盟)はジュニアGPシリーズを開催中止に決定。だがシニアGPシリーズは、無観客にするなどの様々な規制を設けた上で決行されることになった。

国際間の移動に規制があるため、出場選手もジャッジも主催国、あるいはその現地でトレーニングしている選手に限定し、ほぼ国内大会の形式のシニアGPシリーズとなる。そのためどの選手も今季は、GP出場は一試合のみ。GPファイナルは12月に北京で開催予定だったが、現在延期になっている。

開幕戦スケートアメリカは、10月23日からネバダ州ラスベガスで始まる。アメリカでも新コロナウィールスは相変わらず猛威をふるっているため、「バブル」と呼ばれる厳しい隔離状態をしいての開催となる。

関係者は到着と同時にPCR検査を受け、陰性を確認してからホテルの部屋の外に出ることが許される。だが外出が許可されているのはあくまで会場とホテルの部屋の往復だけで、大会中は外部との接触はいっさい許されない。カジノはもちろん、レストランもである。食事はオフィシャルホテルが三食、部屋に配達してくる。会見等は現地入りした記者たちも含めて、すべてZoomで行われることになる。

男子はネイサン・チェンと、ヴィンセント・ジョウが優勝を競うことになりそうだ。チェンは3月にイェール大学のあるコネチカット州ニューヘイブンから、トレーニング拠点のカリフォルニアに戻ったという。だがリンクの閉鎖で2か月滑ることが出来なかったが、現在は大学のオンライン授業をいくつか受けながら練習に復帰している。

チェンと優勝を争うことが期待されるジョウ(写真:Getty Images)

ジョウは昨年の12月にカナダのトロントに移住して、リー・バーケルとローリー・ニコルに師事するようになった。だがパンデミックのため米国に帰国。以前のコーチであるトム・ザカライセック、クリスティ・クラールのところへ戻って、コロラドでトレーニングを続けてきた。二人とも4ルッツ、4フリップなど難易度の高い4回転を持っているだけあって、レベルの高い戦いになりそうだ。

他のメダリスト候補は、日系アメリカ人の樋渡知樹、アレクセイ・クラスノーション、カムデン・プルキネンなど。またイリア・マリニン、マキシム・ナウモフら若手の活躍も楽しみだ。ベテラン勢では、アメリカでトレーニングをしているカナダ人のキーガン・メッシング、イスラエルのオレクセイ・ビチェンコたちの演技にも期待したい。

カナダのトロントでトレーニングを続けていたジェイソン・ブラウンは、スケートカナダ出場が予定されていた。だが残念ながらオンタリオ州の感染数が増えてきたことをふまえ、スケートカナダは開催中止になってしまった。

3アクセルの練習に取り組んでいるテネル。五輪へ向け着実にスキルアップを図る(写真:Getty Images)

一方女子は、昨シーズンこの大会で2位だったブレイディ・テネルと、昨シーズンのGP大会二試合とも3位に入賞したマライア・ベルの間で優勝が競われるだろう。テネルはこの夏から、コロラドのトム・ザカライセック・コーチの下に移籍して、3アクセルの練習に取り組んでいることを明かした。この大会では入れる予定はまだないというが、2022年北京オリンピックに向けて、技術のレベルアップに取り組んでいるのだろう。

その他メダリスト候補は、2018年平昌オリンピック代表だったカレン・チェン、アンバー・グレンなどだろう。また拒食症を克服してトレーニングに戻ってきたグレイシー・ゴールドも、4年ぶりにこの大会に戻ってくる。2014年は3位、2015年は2位、そして最後に出場した2016年は5位。精一杯の演技を期待したい。

全米選手権で二度優勝した15才のアリサ・リューは、まだ今季のシニアの国際大会に出場することはできないものの、充実した戦いが期待できそうだ。

ペアでは、昨年パートナーで夫だったクリス・ケネリムが怪我のため引退したアレクサ・ケネリムが、今年の春から新たにペアを組んだブランドン・フレイザーとのデビューが注目される。表彰台候補には他にタラ・ケイン&ダニー・オシェア、また高橋成美と組んで2012年世界選手権ペア3位だったマーヴィン・トランも、新パートナーのオリビア・セラフィニと出場する。

アイスダンスは、マディソン・チョック&イヴァン・ベイツがパンデミックの影響で十分にトレーニングができなかったことを理由に欠場。独走優勝が予想される2019年世界銅メダリストのマディソン・フベル&ザカリー・ドナヒューに、ケイトリン・ホワイエク&ジャン=リュック・ベイカー、クリスティナ・カレイラ&アンソニー・ポノマレンコらが挑戦する。

スケートカナダの中止が発表された後、11月に予定されていたフランス杯も同じくフランスの感染者数が急増し、中止になってしまった。2022年北京オリンピックのテストイベントも兼ねて12月に北京で予定されていたGPファイナルは延期となり、現在まだ開催のめどはたっていない。

text by 田村 明子

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