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【スケートアメリカ】ペア・レビュー/三浦璃来&木原龍一が銀メダル獲得!日本代表ペアのGP大会メダルは11年ぶりの快挙

 2021年10月24日 17:54配信

日本代表ペアのGP大会メダル獲得は11年ぶりの快挙(写真:Getty Images)

ネバダ州ラスベガスで開催されていたスケートアメリカ。10月23日のペア決勝では、新たな歴史が刻まれた。

三浦璃来&木原龍一がみごとに銀メダルを射止めたのだ。日本代表のペアとしてGP大会のメダルは、2010年のNHK杯で3位に入った高橋成美&マーヴィン・トラン以来11年ぶり。二人とも日本国籍を有しているペアとしては、史上初の快挙だった。 

二人は3月のストックホルム世界選手権で10位入賞、9月のオータムクラシックで優勝と、目を見張るほど実力を伸ばして勢いにのってきていた。とはいえ、このスケートアメリカではロシア、アメリカなどから大きな大会でメダルを獲得してきたトップクラスのペアたちが顔を揃えていたため、木原自身、事前取材で「少しでも足元に近づけるように頑張りたい」と謙虚に語っていた。 

SP3位から総合2位へ

ノーミスで滑り切り、SPを終えた時点で3位に立った(写真:Getty Images)

笑顔で演技を開始したSP「ハレルヤ」では、スロウ3ルッツなどを成功させ、伸び伸びと最後までノーミスで滑り切って72.63を獲得した。ロシアのエフゲニア・タラソワ&ウラジミル・モロゾフ、同じくロシアのアレクサンドラ・ボイコワ&ディミトリ・コズロフスキーに次いで、3位だった。

フリーはショーン・フィリップスの「ウーマン」の音楽を使い、トリプルツイストリフト、3+2+2トウループコンビネーションジャンプなどを、順調に成功させていった。だがスロウ3ルッツで三浦が転倒して膝をすりむき、ボードに背中を打ち付けるというミスが出た。

それでも素早く立ち上がり、スピン、そして続いた3サルコウは完璧に降りた。残りをほぼノーミスで滑り切ると、二人は全てを出し切ったかのようにお互いをハグしあった。

キスアンドクライに座って、フリー135.57、総合208.20と、いずれもパーソナルベストスコアが出たのを見ると、コーチのブルーノ・マルコットと肩を抱き合って喜びを表現した。

膝の出血にも気が付かなかった、と三浦

膝から出血するほどの転倒から素早く持ち直した三浦(写真:Getty Images)

演技後にミックスゾーンに来た二人は、ラスベガスの乾燥した空気のためなのだろう、木原は喉がやられてかすれ声しか出なくなったことをまず説明した。普段は木原にコメントを任せがちの三浦が、ここでは主にコメントに応じることになった。

「ミスがあった中でもパーソナルベスト135をいただいたんですけど、自分自身のミスがあったのでそれが一番悔しいです」と、まず演技の感想について述べた。膝から出血しているが、大丈夫なのかと聞かれると、こう答えた。

「スロウ3ルッツでこけるのは久しぶりで、それに驚いたというのはあるんですけど、このひざはキス&クライで初めて気が付いて、それだけ一生懸命取り組んでいたんだなと思います」

あれだけ派手に転倒して、どうやって持ち直して次のジャンプを跳んだのだろうか。

「自分自身、一度こけたらネガティブになっていくんですけど、スピンをしている間に今のミスを忘れて、つらかった練習を思い出して、自分なら大丈夫、隣にパートナーがいるから大丈夫と思って滑りました」

二人のパートナーシップの信頼関係を感じさせるコメントだった。

次のチャレンジはNHK杯

それにしても、フリーでジャンプミスが出て一つ順位を下げたボイコワ&コズロフスキーは、2021年世界銅メダリスト。優勝したタラソワ&モロゾフも欧州タイトル、世界選手権メダルを手にしてきたトップペアである。ロシアの強豪2ペアに挟まれて日本のペアが2位というのは、多くの人々の予想を超えた結果だったに違いない。

「本当に私は、このトップの人たちと一緒に練習するのが初めてで、緊張もしましたし、圧倒もされたんですけど、ここで負けちゃったら私たちもトップに食い込めないなと思って、二人の世界に入って頑張りました」

厳しいトレーニングに裏付けられた自信を感じさせる、頼もしい言葉だった。二人の次のチャレンジは、11月12日から東京で開催されるNHK杯になる。

text by 田村 明子

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