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【スケートアメリカ】男子FSレビュー/ヴィンセント・ジョーが初優勝、宇野がGP3季ぶり表彰台の2位

 2021年10月25日 07:26配信

V.ジョーが会心の演技で優勝を果たした(写真:Getty Images)

スケートアメリカ第二日目に行われた男子フリーでは、新チャンピオンが誕生した。SP1位だったヴィンセント・ジョーが、フリーでも会心の演技を見せてトップを保ち初優勝。宇野はフリー3位だったが総合2位を保ち、SP4位だったネイサン・チェンが総合3位に上がった。初挑戦した佐藤駿は、左肩の負傷を抱えながら精いっぱい戦って総合4位と健闘した。

ジョーは「グリーンディスティニー」のサントラで、冒頭の4ルッツをきれいに着氷。その後4フリップ(不正エッジ判定)、4サルコウ、4トウループを続けて降り、4サルコウ+3トウループと2度の3アクセルを成功させた。もっとも5回降りた4回転の中で、回転不足の判定が付かなかったのは冒頭のルッツとフリップのみだったが、演技の流れを途絶えさせることなく、最後まで力強く滑り切った。演技を終えると両手で顔を覆い、その後立ち上がると何度もガッツポーズを取った。フリー198.13、総合295.56でトップを保った。

宇野昌磨はステファン・ランビエルコーチの振付による「ボレロ」で、かねてから宣言していたように5度の4回転に挑んだ。

冒頭の4ループで片手をついたが耐え、続いた4サルコウは、回転不足で着氷がつまったものの、次の4+2トウループはきれいに成功させた。続いた3アクセルは空中で体が斜めになったように見えたが、立て直して着氷。後半で4フリップ、4トウループ+2トウループを成功させ、3アクセル+1オイラー+3フリップは最後のフリップが回転不足になった。挑んだ5度の4回転のうち、3つをクリーンに成功させた。最後まで攻めの姿勢を貫いて、フリー181.61、総合270.68を獲得した。

ランビエルコーチとかたい握手を交わす宇野昌麿(写真:Getty Images)

SPではここ数年、見たことのない不調な演技で4位スタートになったネイサン・チェン。新フリーはシェイリーン・ボーン振付で、モーツァルトのメドレーに、最後にヒップホップという、斬新なプログラムである。久しぶりに冒頭に入れた4ループは降りたが、続いたルッツが2回転になり、4フリップ+3トウループの後に、今度はサルコウが2回転になった。

ジャンプをパンクさせるチェンというのは、ここ何年も見た記憶がないが、後半の2度の4トウループと3アクセルをミスなく降りたのは、さすがだった。フリーは186.48で2位、総合269.37と宇野に迫ったものの、僅差で総合3位となった。

会見では失望を隠せない様子で、肩を落としていたが、3年間にわたる連勝が途切れたことについて聞かれると、「一緒に会見に出ている二人を誇りに思う。自分の連勝記録がやぶられた相手が彼(ヴィンセント)で良かった」と、後輩を祝福した。

チェンはフリーで4本の4回転を着氷するも連覇ならず(写真:Getty Images)

木曜日の公式練習で左肩を痛めた佐藤駿は、「オペラ座の怪人」のメロディでフリーを演じた。冒頭の4ルッツの着氷でステップアウト、続いた4フリップは転倒したものの、その後2度の4トウループと3アクセル、3フリップ+1オイラー+3サルコウなどを成功させた。最後の3アクセルで転倒してしまったが、難易度を落とさず攻めの姿勢を貫いたのは、やはり競技者としての才能を感じさせる。

SPの時は左肩がほとんど使えておらず、見るからに痛々しかった。フリーではだいぶ正常に戻ったかのように見えたが、やはり後半のステップのあたりでは肩が上がらなくなっていたのだという。そんな苦しい戦いの中で、フリー166.53、総合247.05で4位となった。

「ルッツは自分でも決まったかなと思ったんですけど、やっぱり本番と練習は違うところがあってステップアウトしてしまった。フリップは正直、練習でも転ぶことがよくあったので、練習通りのフリップになってしまったかなと思いました」演技後、そう感想を述べた。

SP3位だったジミー・マーはいくつかジャンプミスが出て総合5位、ベテランのチェコのミハル・ブレジナが総合で6位だった。

text by 田村 明子

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