dmenuスポーツ

フィギュアスケート

コラム

【ロシア杯】女子FSレビュー/ワリエワが世界最高得点で優勝!松生理乃は8位

 2021年11月29日 09:39配信

カミラ・ワリエワ(ロシア)が母国の観衆の前で世界最高得点を更新する演技をみせ、優勝候補としてグランプリファイナルに駒を進めた。

母国の観衆の前で世界最高得点の演技、見事に優勝を飾ったカミラ・ワリエワ(写真:Getty Images)

ロシア杯・女子FSの最終滑走者として登場したワリエワは、スケートカナダよりも強めのアイメイクを施しており、意志のこもったまなざしでスタート位置についた。冒頭で両手を上げて跳んだ4サルコウは、3.88という高いGOEがつく素晴らしいジャンプになる。続いてどちらも両手を上げて跳んだ3アクセル、4トウループ+3トウループも決め、4トウループ+3トウループには4.21の加点がついた。

後半に組み込む予定だった4トウループ+オイラー+3サルコウでサルコウが2回転になったのが唯一のかすかなほころびで、4回転2種類3本、トリプルアクセル1本を入れる高難度の構成をほぼ完璧に滑り切った。『ボレロ』の選曲が似つかわしいと納得させるようなスケーティングと所作の美しさもみせる演技で、演技構成でも何人かのジャッジが満点の10点を出しており、15歳にしてこの完成度の高さは怖ろしいほどだ。FS185.29、合計272.71ともにスケートカナダで自身が記録した世界最高得点を塗り替えており、その才能には限界が見えない。

24歳のエリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)が、彼女らしさを発揮する円熟の滑りで2位に入った。最初に跳んだトリプルアクセル+2トウループには1.26の加点がつき、2本目のトリプルアクセルは着氷でステップアウトしたものの、回転は充分だった。直後に跳んだ3ルッツ+3トウループも含めその後のすべての要素には加点がついており、スピン・ステップもすべてレベル4をそろえる。オリエンタルな音楽に乗り、後半になるにつれて観客と呼応するように盛り上がりを増す滑りで、トゥクタミシェワにしか作り出せない一体感を醸成した。スケートを楽しむ気持ちがあふれるFSの得点は149.13、合計229.23で銀メダルを獲得し、ファイナル進出も決めている。

エリザベータ・トゥクタミシェワは、彼女らしさを発揮する円熟の滑りで2位(写真:Getty Images)

3位に食い込んだのはカミラ・ワリエワと同じエテリ・トゥトベリーゼコーチに師事する15歳、マイア・フロミフ(ロシア)だった。女子シングルの表彰台は、ロシア勢が独占したことになる。SP5位と出遅れたフロミフだが、FSでは4回転トウループを2本組み込む構成で追い上げた。冒頭の4トウループ+2トウループは成功したが、2本目に単発で跳んだ4トウループは着氷でステップアウトしてしまう。しかしその後のジャンプは決め、スピン・ステップもすべてレベル4で銅メダルを獲得、ファイナルに勝ち上がった。

松生理乃は、3ルッツ+3トウループ+2トウループを予定していた連続ジャンプのセカンドジャンプが2回転になって3連続にできず、後半の3ルッツで転倒するなど本来の滑りができず総合8位に終わった。海外トップ選手と戦った貴重な経験は、全日本選手権にも生きるだろう。

松生理乃は、本来の滑りができず総合8位に終わった(写真:Getty Images)

ロシア勢、特にワリエワの圧倒的な強さが改めて示されたロシア杯・女子シングル。出場選手6人中5人がロシア勢、残る1人が坂本花織となったファイナルは、12月9日から大阪で行われる。

text by 沢田聡子

コラム一覧に戻る

トピックス

競技一覧
トップへ戻る