コラム
【四大陸選手権2022】女子FSレビュー/三原舞依、涙の2度目のタイトル
1月22日女子フリーでは、レベルの高いトップ争いが繰り広げられた。三原舞依、松生理乃、横井ゆは菜の3人は、それぞれスケート大国日本の代表に相応しい素晴らしい演技を見せてくれた。
中でもSPでトップに立っていた三原は、最終滑走のプレッシャーにつぶされることもなく、ほぼノーミスの演技を見せて2017年以来、5年ぶり2度目の優勝を果たした。イ・ヘインが2位、キム・イェリムが3位と、韓国勢も健闘。結局表彰台はSPでの順位をそのまま持ち越した。
三原舞依は、冒頭の3ルッツ+3トウループをきれいにきめると、2アクセル、3フリップ、そして3サルコウと、一つ一つを丁寧に、着実に降りていった。後半の2アクセル+3トウループ、3ルッツ+2トウループ+2ループ、そして最後のジャンプである3ループも、全て回転不足を取られることもなく成功させた。唯一のミスといえば、最後のスピンでビールマンの姿勢になろうとした時に、ブレードをキャッチしそびれて一瞬バランスを失いかけたこと。最後のポーズを取ると、力尽きたかのように氷の上に崩れ落ち、嗚咽をこらえながら改めて立ち上がって観客にお辞儀をした。キス&クライに座わり、祈るような姿勢で点数を待つ。145.41の自己ベストスコアが出ると、目頭を押さえるようにして嬉し涙をこらえた。
「始まる前から涙をこらえていたんですけど、終わってみると最後のスピンがすごく悔しい。でも最後まで滑り切ることができて、表彰台の一番上に立つことができて本当に嬉しくて、夢じゃないかなと思ったりするんですけど、夢じゃなさそうなので嬉しいです」
表彰式を終えて、三原はそう喜びを表現した。
イ・ヘインは「アリラン」などのメロディを使ったプログラムで、3ルッツ+3トウループ、3ループ、2アクセル+3トウループなど、切れの良いジャンプを全て成功させた。最後までスピードを保って滑り切り、フリー143.55、総合213.52で2位となった。
キム・イェリムは「トゥーランドット」のメロディなどで、両手を上にあげた3ルッツ+3トウループ、2アクセル+3トウループ、3ループ、3フリップなどを成功させ、体を伸び伸びと使って音楽を表現。最後まで大きなミスなくまとめて140.98を獲得した。フリーは4位だが、総合209.91で3位にとどまった。
SP8位だった松生理乃は樋口美穂子コーチ振付「ムーンライト」のプログラムで、3つのコンビネーションジャンプを全て後半に組み込んだ高難度の構成をノーミスで滑り切った。142.05というフリーのスコアが出ると、信じられないというように両手でマスクに隠れた口元を抑えた。総合202.21でパーソナルベストスコアを更新。フリーは全体の3位、総合5位に上がった。
横井ゆは菜は、宮本賢二振付のクイーンメドレーで、大きな2アクセルからスタート。3フリップ、3ループ、そして二度目の大きな2アクセルの後、プログラムの後半でコンビネーションジャンプを3本成功させた。滑り終わると、やり切ったという感情を全身で表現。フリー131.41で自己ベストスコア更新。総合185.34でSP12位からフリーは6位、総合7位まで上がった。
アメリカのオードリー・シンは、7度の3回転を全て成功させてSP5位、総合4位に。優勝候補だったヨン・ユーは冒頭の3アクセルで転倒し、後半のコンビネーションジャンプの3トウループでも転倒があり、フリーは7位。総合6位に終わった。
アジア勢の安定した強さを見せつけた、四大陸選手権だった。
text by 田村明子
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