コラム
【世界ジュニア選手権】見どころ/男女シングルはどちらも日本勢の優勝に期待がかかる
2月27日からカナダ・カルガリーで世界ジュニア選手権が開催される。
日本は男子2名、女子2名、ペアとアイスダンスに各1組が出場するが、男子と女子のシングルはどちらも優勝の期待がかかる。
男子の代表は三浦佳生と吉岡希。三浦は今シーズン、シニアに本格的に参戦して活動してきたが、年齢的に出場することが可能で、世界ジュニア選手権代表に選ばれた。本人の意気込み、そして今大会の成績には来シーズンの世界ジュニア選手権の各国の出場枠が懸かっているため、3枠を取り戻すためにも三浦が必要だという判断も選考においてはあっただろう。
そして三浦にはその期待に応える力があり、優勝候補の筆頭と言ってもよい立ち位置にある。
三浦があらためて地力を証明したのが2月の四大陸選手権だった。ショートプログラムで1位になるとフリーでも4回転ジャンプを2本成功させるなどして1位。フリーの得点は189・63点、ショートとの合計は281・53点で、どちらも自己ベストをマークして優勝を果たした。
優勝時の年齢は17歳8カ月。これは2017年に17歳9カ月で優勝したネイサン・チェンを上回る史上最年少優勝記録も達成した。
今大会に出場が予定されている海外の選手たちを見渡しても三浦が一歩抜きんで出ているのは間違いない。三浦は昨シーズンの世界ジュニア選手権にも出場している。怪我の影響もありショートプログラム20位スタートとなったがフリーで懸命の演技を見せて13位。「今できるベストは尽くしました」と試合を振り返り、またさまざまな発見もあったと語っている。万全ではなかった中で健闘した大会だったが、今回はコンディション面では雲泥の差の中で迎えられるだけに、前回大会をいかし、そしてリベンジとしての活躍を期待したいところだ。
もう一人の日本代表は吉岡希。全日本ジュニア選手権優勝で自動的に代表の切符を勝ち取った吉岡は、昨年12月のジュニアグランプリファイナルに出場。ショートプログラムは5位だったがフリーで4回転トウループを含む連続ジャンプを決めるなどして巻き返し、3位と表彰台に登った。
その後も全日本選手権10位をはじめ、冬季国体など大会を重ねてきた。そこで培った力を見せたい。
海外の選手で注目するとすれば、アメリカのルーカス・ブルザード、イタリアニコライ・メモラがいる。ブルザードはジュニアグランプリシリ―ズでただ一人、2大会で優勝し、イリア・マリニンに続く若手として期待を集めている。メモラは195センチとフィギュアスケーターとしては異例の長身ながら丁寧な演技でジュニアグランプリファイナルを制した。彼らの演技も楽しみだ。
女子もまた活躍が楽しみな2人が日本から出場する。
中学2年生、14歳の島田麻央は小学生の頃から全国大会で活躍し将来を嘱望されてきた。今シーズンはトリプルアクセルを国際スケート連盟公認の大会で初めて成功させたほか、国内大会では成功させている4回転トウループも成功間近の姿を国際大会で見せている。ジャンプのみならず、スピンやステップなどの完成度の高さも際立っている。
ジュニアグランプリファイナルで優勝したあと、全日本選手権ではシニアの選手たちと滑る中、坂本花織、三原舞依に次ぐ3位と豊かな才能の片鱗を示した。本来の力を出しきることができれば、頂点に最も近い位置にいる。
島田と同じく中学2年生の中井亜美も楽しみな存在。全日本選手権のフリーではトリプルアクセル2本を成功させて4位と上位に入った。成績もさることながらトリプルアクセル2本成功は浅田真央、紀平梨花に続く3人目ということもあって脚光を浴びた。ジュニアグランプリファイナルでは4位だった
日本の2人の前に立ちはだかるのは韓国勢だ。韓国は3人が出場するが、その中でも注目の存在がシン・ジア。昨シーズンの世界ジュニア選手権で銀メダルを獲得し、今シーズンはジュニアグランプリファイナルで島田に次ぐ2位の成績を残している。どちらの大会も、表彰台に上がるのはキム・ヨナ以来ということもあり、韓国では大きな期待が寄せられている。
ペアにはジュニアグランプリファイナルに出場した村上遥奈、森口澄士が、アイスダンスには来田奈央、森田真沙也が出場。どちらの種目も認知度と注目が高まっている今だからこそ、ここで記憶に残る演技を披露し、その波をつなげていきたい。
みどころの多い世界ジュニア選手権は、まもなく開幕する。
text by 松原孝臣
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