東京2020

コラム

56年ぶりの東京オリンピック・パラリンピックに深く携わろう! ボランティアのススメ

2018年9月5日 17:00配信

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開幕まで2年を切った東京2020オリンピック・パラリンピック。自分の生まれ、育った国で、オリンピック・パラリンピックが開催されることは、そう何度もあることではありません。

日本人アスリートにとって、自国開催の大会に出場することは、まさにキャリアに一度、あるかないかの重要事項です。同時に、一般の人たちにとっても、世紀の祭典に携われるチャンスでもあるといえます。

ファンとして、各競技を会場で観戦するのもいいですが、「大会ボランティア」として関わることで、より印象深いものとなるでしょう。ここでは、どんなボランティアがあるのか、募集はどのように行われているのかを紹介します。

(文=VictorySportsNews編集部)

「大会ボランティア」と「都市ボランティア」

フォーブスのランキングでも、世界で最も高価値なスポーツイベントの第2位にランクインされる夏季オリンピック。2016年のリオデジャネイロ大会では、204の地域から1万1238人ものアスリートが参加し、大会期間中には117万人の観光客がリオを訪れました。リオ五輪が28競技306種目だったのに対して、2020年東京オリンピックは33競技339種目が実施される予定です。そのため、参加アスリートはもちろん、観客数の増加も見込まれます。

これだけの大きなスポーツイベントを行うためには、多くの労力がかかります。リオ大会の際には約5万人がボランティア登録を行い、大会を支えてきました。東京2020に向けても、すでにボランティアの募集は始まっています。56年ぶりに東京で開催されるオリンピック・パラリンピックにボランティアとして直接大会に参加することができれば、一味違った思い出をつくることができるのではないでしょうか。

では、東京2020のボランティアにはどのようなものがあるのでしょうか。8月31日には東京オリンピック・パラリンピックに向けて都内で初の募集説明会が行われました。そこではあらためて「大会ボランティア」を8万人、「都市ボランティア」を3万人、募集することが説明されています。実際にそれだけ多くのボランティアが集まるのでしょうか。前回2014年のリオ大会では、5万人のボランティア登録を行われるのにとどまりましたが、2012年のロンドン大会の際には、定員7万人に対して、24万人もの応募がありました。

ところで、「大会ボランティア」と「都市ボランティア」の違いは何でしょうか。「大会ボランティア」というのは、主に会場周辺で活動し、大会そのものを支えるボランティアです。これに対して「都市ボランティア」は、空港や主要駅など、観戦に訪れる観光客が多く集まる場所で案内などをすることが役割となります。大会を見に来た人たちが会場近辺で心地よく過ごせるか。日本を訪れた外国人観光客が、迷うことなく動けるか。まさに東京2020を観戦する人たちの思い出づくりに欠かすことのできない役割です。

東京2020でボランティアになるための条件は?

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大会の成否にかかわる重要な役割を担うボランティアですから、参加するためにはいくつかの条件があります。

その一つは2020年4月1日時点で18歳以上であること。ボランティアには研修もありますが、この研修期間の時に18歳未満でも問題ありません。また小学生や中学生のお子さんにボランティアとして参加させたいと思っている方もいるかもしれません。現在、セレモニーなどで特別にボランティアの枠を設置することが検討されています。

また、応募条件には日本国籍であり、日本在住という条件もあります。また「大会ボランティア」は大会期間中の7月24日から8月9日までに10日以上(1日8時間以上)、「都市ボランティア」は5日以上(1日5時間以上)、参加することが求められます。交通費や宿泊費に関しては未定となっていますが、滞在先から会場までの交通費は支払われる予定になっているそうです。また、リオ大会では一部のボランティアが有償でしたが、東京2020はロンドン大会と同じく、無償となっています。

東京2020のボランティアは、9月中旬から12月上旬まで募集されます。そして2019年1月から書類選考や面接が行われ、同年末には採用通知の発送、2020年からは研修を行う予定となっています。

ボランティアの選考基準は発表されていませんが、外国人観光客を案内するための言語能力、都内の交通事情や観光地の知見、防災・防犯・救命に関する知識を持った人が望まれるでしょう。また採用決定後には研修も行われ、オリンピック・パラリンピックの歴史やボランティア内容の詳細、マナーについてなどが教えてもらえます。

社会人では、10日はもちろん5日という活動日数を確保することが決して簡単ではないでしょう。文部科学省は7月中に全国の大学に対して、学生たちにボランティア参加を促す通知を出しています。そして大会期間中に授業や試験を行わないようにするため、授業の開始日を繰り上げたり、祝日に授業を行えたりする準備を進めています。これを受けてボランティアへの参加を単位認定したり、授業を休講にしたりするなどの準備を進めている大学も出始めています。こうしたバックアップがあれば、大学生はよりボランティア活動に参加しやすくなるのではないでしょうか。また、このボランティアを経験することで、就職活動のアピールポイントになったり、就職後にも役立つさまざまな経験を得られたりするなどのメリットも考えられます。

多岐にわたる大会ボランティアの種類

ボランティアの内容は、多岐にわたっています。「大会ボランティア」には、下記の14種類があり、それぞれの活動内容例は以下のようになっています。

1. 会場内誘導・案内

会場内で観客及び大会関係者の誘導、チケットチェック、入場管理のサポート等。

2. ドーピング検査

競技を終えた選手に対してドーピング検査員が検査を実施するためのサポート。

3.ドライバー

大会関係者が会場間を車で移動する際の運転業務。

4.スタッフ受付

会場におけるスタッフの受付業務。専用のIDから照会したシフトの確認や必要事項の伝達。

5.ユニフォーム配付

ユニフォーム配付施設においてスタッフ(ボランティアほか)のユニフォーム配付。

6.メディア対応サポート

会場やプレスセンターなどで大会を取材する日本やその他各国メディアの取材活動をサポート。

7.言語サービス

選手、メディア、海外要人などの大会関係者に対して外国語でのコミュニケーションサポートなどを提供。

8.選手団サポート

各国から訪れる選手団に対するサポートを行う。選手団が選手村に入村する前から準備を行い、選手が快適な競技生活を送ることができるようにサポート。

9.物流サポート

競技会場や選手村などに運び込まれる物品の管理や整理をサポート。

10.物品貸し出しサポート

選手村やメディアセンターにおいて各国から来る選手団やメディア、その他関係者が利用する物品の貸し出しサービスをサポート。

11.持続可能性活動サポート

各会場等の持続可能性への配慮を実現するため、選手、観客等にゴミの分別方法を案内するなどのサポート。

12.ID発行サポート

事前に登録された情報を基に、大会関係者が保有するIDの発行業務を行う。

13.競技運営サポート

競技エリアや練習会場において、競技役員などの指示のもと、競技の進行補助やアスリートのサポートなど競技運営の補助業務。

14.医療サポート

観客や関係者などに急病人やけが人が出た場合にすばやく対応するための「ファーストレスポンダー」としての役割。

ボランティアにもさまざまな種類があり、あなたが持っている能力を生かせる役割もあるのではないでしょうか。「東京に行けない」という方も、本大会開催前に全国各地で選手たちがキャンプを行います。そうしたキャンプ地でのボランティアも今後、募集が行われるはずです。各地域の自治体が各国の合宿誘致を行っている場合、ボランティア募集が行われる可能性は十分。自治体のホームページやSNSなどで発信される情報を、しっかり集めましょう。

過去の大会では、ボランティアに参加した人たちにオリジナルグッズも配布されているそうです。今大会では具体的に何がもらえるかは発表されていませんが、1998年の長野冬季オリンピックのボランティアには、ジャケット、フリース、Tシャツ、靴、帽子、パンツ、手袋、IDカード、参加証、シリアルナンバー入りのピンバッジが配布されたそうです。オリジナルグッズを目当てに参加するのもいいかもしれません。ただ、自分の生まれた国で開催されるオリンピック・パラリンピックに関与できる経験は、なかなかできるものではありません。そこで得られる経験、出会う人たちとのつながりは、何よりの財産となるのではないでしょうか。

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