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“史上最強”と呼ばれる日本バスケ 東京五輪に向けてワールドカップで世界との距離を知る

2019年8月28日 13:00配信

八村塁がワシントン・ウィザーズに入団し、日本バスケットボール界はかつてない盛り上がりを見せている。日本代表も“史上最強”と呼ばれ、東京オリンピックでの活躍が期待されている。その日本と世界の距離を測る格好の大会となるワールドカップが開幕する。日本は世界を相手にどこまでやれるのだろうか――

(C)Getty Images

(文=松岡健三郎)

日本バスケ界の救世主“ビッグ3”の活躍でワールドカップとオリンピックの出場権を獲得

 NBAのワシントン・ウィザーズからドラフト一巡目9位での指名を受け、日本人3人目のNBAプレーヤーとなった八村塁が一躍時の人となっている。そういった“八村フィーバー”などで日本バスケットボール界は、過去にない盛り上がりを見せていて、来年に控えた東京オリンピックでの好成績が期待されている。そのための試金石となる「FIBAワールドカップ2019中国」が、まもなく開幕する。日本がその大会に出場するのは2006年の自国開催以来で、自力で予選からの出場を勝ち取ったのは21年ぶりとなる。

 日本のバスケットは世界レベルからほど遠く、野球やサッカーの日本代表とは違い東京オリンピックでの開催国枠は与えられていなかった。それが認められる条件の一つとして、このワールドカップでアジア予選を勝ち抜き出場権を得ることと言われていた。  

 2016年に念願のプロリーグとなるBリーグが開幕。ようやくバスケットが盛り上がりを見せ、その勢いでワールドカップと東京オリンピックの出場をダブルで決めようとした。しかし、予選が始まってみるとまさかの4連敗で、出場権獲得が絶望的状況となってしまった。そして、第5戦の相手は2016年のリオデジャネイロオリンピックで4強となったオーストラリアと対戦。負ければ、出場権おろかBリーグの人気まで消えてしまうほどの崖っぷちに立たされてしまった。ここで救世主として“ビッグ3”が現れることになった。

 当時、まだゴンザガ大学でプレーしていた八村塁がメンバー入り。さらに、2018年4月に日本国籍を取得したばかりのニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)を招集。この2メートルを超える強力な2人を6月のオーストラリア戦に向けてキーマンに据えた。日本の弱点だった“高さ”と“フィジカル”が補われ、その2人が活躍。ファジーカスが25得点、八村がそれに次ぐ18得点を決めて救世主となった。最終的には79-78の1点差で奇跡とも言える勝利をつかんだ日本は、オーストラリアを相手にジャイアントキリングを成し遂げた。

 そして、その勢いをさらに倍増させたのが、もうひとりのNBAプレーヤー渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ)だった。彼は田臥勇太(現・栃木ブレックス)以来、14年ぶり2人目となる日本人NBAプレーヤーとなった。彼もまた、206センチとビッグマンのひとりとして君臨する。

 3人の救世主により、オーストラリア戦以降の残り試合を怒涛の8連勝で勝ち進み、ワールドカップ出場権を獲得した。それと同時に、東京オリンピックの開催国枠も獲得。念願だった大舞台への切符を勝ち取ったのだった。

ワールドカップの経験を経て“史上最強”を超える日本代表へ

 現在、日本の勢いは止まることを知らない。八村塁のNBA入りと共に、日本には “バスケットボールフィーバー”が訪れている。

 世界との戦いに慣れた“BIG3”という強力な戦力を得た日本は、史上最強と呼び声が高い。ワールドカップ前の強化試合ではニュージーランド、アルゼンチン、ドイツと言った強豪国と試合が組まれた。2メートル超の3人が同時に起用されるなど、過去に例がないほどの仕上がりを見せ期待が高い。しかし、3人以外の選手は世界との戦いにおいて経験が少なく、慣れていない選手が多いのが現状だ。

 日本は今回のFIBAワールドカップで、9月1日にトルコ(17位)、3日にチェコ(24位)、5日にアメリカ(1位)と戦う。日本は2月26日発表のFIBAランキングで48位。いずれも格上を相手に戦うことになり、世界を知る良い機会となる。

 渡邊雄太は「(日本は)世界で結果を残しているわけではない。いつでもチャレンジャー精神を忘れてはいけません」と、世界を相手に戦う意気込みを語っている。

 “史上最強”と言われる日本だが、それは結果を残してこそ言えること。また、ワールドカップでの結果は1年後に控えた自国開催のオリンピックへ必ずつながることだろう。世界レベルを肌で感じてオリンピックは“史上最強”を超える日本代表で臨みたい。

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