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東京五輪マラソン日本代表を決めるMGC 精鋭のなかから五輪行きの切符をつかむのは誰だ?

2019年9月11日 13:00配信

 東京五輪のマラソン日本代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が、9月15日に開催される。初の試みとなる出場決定レースで、いち早く五輪行きを決める選手は誰になるのか――

(C)GettyImages

(文=和田悟志)

男子は歴代10傑に名を連ねる4強が中心 大迫、設楽、井上、服部に注目が集まる

 9月15日に開催されるMGCで、2020年東京オリンピックのマラソン日本代表がまずは男女2名ずつ決まる。このMGCには厳しい出場条件をクリアした男子31人、女子12人の精鋭が出場。東京オリンピックの切符をかけて厳しい戦いを繰り広げるだろう。

 男子は自己ベストが日本歴代記録トップ10内に入る10傑のうち、大迫傑(Nike)、設楽悠太(Honda)、井上大仁(MHPS)、服部勇馬(トヨタ自動車)、今井正人(トヨタ自動車九州)の5人が出場する。今井の記録は2015年のものだが、残りの4人はいずれも2018年に自己ベストを樹立し歴代10傑に名を連ねている。今回のMGCでも大迫、設楽、井上、服部の4強を中心にレースが展開すると見られている。

現・日本記録保持者の大迫傑が優勝候補筆頭 他選手からマークされるレース展開に

 そのなかでも、名実ともに優勝候補の筆頭に挙がるのが大迫だ。大迫は早稲田大学を卒業後、アメリカに渡ってナイキ・オレゴン・プロジェクトという五輪メダリストを多数輩出しているチームに所属し、力を磨いてきた。そして、マラソン3レース目となった昨年のシカゴマラソンで、2時間5分50秒の日本記録を樹立した。2016年のリオデジャネイロオリンピックには、トラック種目の5000mと1万mで出場しており、マラソンにおいてもスピードがある。他のライバル勢も大迫をマークしてくるだろう。

16年ぶりに日本記録を樹立した設楽悠太 大迫へのライバル心を燃やす

 設楽は大迫に次ぐタイムを持つ。実は、男子マラソンの日本記録は2002年から16年間も破られずにいたのだが、その記録を最初に破って日本記録を樹立したのが設楽だった。そのタイムは2時間6分11秒。16年ぶりに更新した記録だったが、その7カ月後には大迫に破られることになった。大迫とは同学年で、リオデジャネイロオリンピックには大迫とともに1万mに出場しており、大迫へのライバル心は誰よりも強い。そして、両者がマラソンで同レースを走るのはMGCが初となる。ライバル心を燃やす新旧日本記録保持者対決には注目が集まる。

32年ぶりに金をもたらした井上大仁 夏レース制覇の実績がアドバンテージ

 井上も2時間6分台の記録をもつ実力者。昨夏はジャカルタで行われたアジア大会で、32年ぶりとなる金メダルを日本にもたらしている。夏レースで優勝した実績は、暑いなかのレースが予想されるMGCでも大きなアドバンテージになりそうだ。

箱根駅伝で名を売った服部勇馬 福岡マラソンを制してMGCへ

 4強最後の一人となる服部は、勝負強いランナーだ。学生時代は東洋大学のエースで、箱根駅伝では各大学のエース級が集まる花の2区で、2年連続で区間賞を獲得した。また、MGC出場権がかかった昨年12月の福岡国際マラソンで優勝を飾り、出場権を獲得。同レースで日本人選手が優勝したのは、実に14年ぶりのことだった。

4強の優勝経験の差がレース展開に影響か? その他にも有力選手がそろいMGCは豪華な顔ぶれに

 記録のうえでは大迫の優位と見られているが、実は大迫にはマラソンの優勝経験がまだない。一方で、設楽、井上、服部の3人には優勝経験がある。レースの駆け引きにおいて、その経験の差がどのように出るのかも見ものとなるだろう。

 4強の他にも、今井や神野大地(セルソース)、佐藤悠基(日清食品グループ)といった箱根駅伝で活躍して名を売った選手も数多く出場する。そして、今年になってプロランナーに転向した川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)は、世界選手権に出場するためにMGCを辞退したが、それでもMGCではこれまでに実現したことがなかった豪華な顔ぶれがそろった。

女子筆頭は初レース初優勝の鈴木亜由子 それにスピードの松田瑞生、調整力の福士加代子が続く

 女子は12人と少人数だが、有力と言われていた選手のほとんどが名を連ねた。

 注目選手は鈴木亜由子(日本郵政グループ)が筆頭になる。自己記録は12人中でダントツの最下位。だが、これはマラソンを走ったのが、昨夏の北海道マラソンの1レースだけだからだ。むしろ、夏レースで初マラソンながら初優勝を果たしたことで、2レース目となるMGCへの期待値が高まっている。そもそも、トラック競技では日本代表の常連で大舞台での実績もあるので、MGCという大舞台でも実力を発揮してくれることだろう。

 松田瑞生(ダイハツ)も評価が高い。スピードのあるランナーで、トラックでも代表を狙える実力を持つ。マラソンはこれまで2レースを走り、いずれも2時間22分台と安定感を見せている。

 ベテランの福士加代子(ワコール)は、5大会連続でのオリンピック出場がかかる。大事なレースにきっちり合わせてくる調整力はこれまでにも証明済みで、MGCでもレースを左右する場面に絡んでくることは間違いないだろう。

 その他、女子選手としてMGC出場を真っ先に決めた前田穂南(天満屋)、前回のリオデジャネイロオリンピックでは1秒差で代表を逃した小原怜(天満屋)、日本歴代4位の記録(2時間21分36秒)を持ち自己ベストでは出場選手で1位となる安藤友香(ワコール)らも有力選手として挙げられる。

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