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東京五輪2020

アスリートインタビュー

ハタチで競技歴18年!海外で腕を磨く畠山紗英「BMXの魅力を東京五輪で伝えたい」

2020年1月17日 15:14配信

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©竹中玲央奈

タイヤサイズが20インチの自転車にまたがり、スタートゲートが開いた瞬間に勢いよく漕ぎ出し、カーブやジャンプといった障害物を次々クリアし、ゴールまで一気に突き進んで順位を争うBMXレース。BMXとはBicycle Motocrossの略で、2008年の北京大会から五輪競技に採用されている。

その競技で幼い頃から活躍を続ける日本人ライダーが畠山紗英だ。年齢別世界選手権を3度制するなど世界で活躍を続ける弱冠20歳の新鋭に、現在の生活や東京五輪への思いを聞いた。

(取材・文=高木遊、写真=竹中玲央奈)

怖さも辞めようと思ったことも無い

――競技をはじめたきっかけは?

お父さんが家族でできるスポーツを探していた中で、BMXを2人のお兄ちゃんたちが始めて、自転車に乗れる年齢になってから私も始めました。

――「自転車に乗れる年齢」と言いますが、2歳半から始められたんですよね(笑)

そうですね(笑)。だから怖さとかはありません。お兄ちゃんたちがやっていたから、「自分もやるもんだ」と思っていましたし、それこそ物心つく前からやっていました。神奈川の緑山スタジオというところにコースがあって、ずっと小さい時は(そこで)月1回練習があって、1回レース(を行う)みたいな感じでやっていました。

――これまで競技をやっている中で挫折や苦労をした時期はありましたか?

辞めようと思ったことはありません。でも、年齢別のクラスで幼い頃からずっとトップを走っていて、国際大会でも勝ってきたんですけど、年齢が上がるにつれて、自分の成績が下がってきてしまって。その時期はスランプというか「なんでこんなに他の人よりトレーニングをしているのに勝てないんだろう」とか、そういう気持ちになることが多くて。でもずっと諦めなかったから、今ちょっとずつ上がってこられているのかなと思います。まだW杯で優勝はしたことないんですけど、決勝に行ったり少しずつ成績が上がったりしているので、それは結構プラスなところかなと思います。

――支えになったものはどんなことですか?

やはり家族ですね。トレーニングとかタイムの計測をずっと手伝ってくれていたので、それは大きな支えや手助けになっていました。今も日本に帰ってきた時の一番の楽しみは家族に会えることです。そして焼きそばです(笑)。お店で売られているものではなく、お母さんが家で作ってくれる焼きそばが大好きで落ち着くんです。

1年のほとんどをスイスで過ごす

――現在はどのような生活を送っているのですか?

スイス・エーグルのワールドサイクリングセンターというUCI(国際自転車競技連合)の施設で、去年の1月からトレーニングし始めているので拠点はスイスです。

――海外生活で苦労はありますか?

食べ物とかは好きじゃないです。別に全然食べられるけど、「めっちゃ美味しい」って思うものがないんですよね(笑)。

――言葉の問題はいかがでしょう。

私が住んでいるところはフランス語が公用語なのですが、コーチがイギリス人で、そのセンターにいる人もみんな英語を喋っています。なので、普段使っているのは、基本的に英語です。日常会話はもう困りません。国際大会は小さい頃から何回も行っていましたし、海外生活には結構慣れてきています。チームメートともみんな仲良くやっていますよ。

――普段はどんなトレーニングをしているんですか?

ジムでトレーニングか、コースで練習するかですね。ジムでは脚力とか瞬発力とかを鍛えています。

©竹中玲央奈

――技術的に進歩している部分は?

やはりジムのトレーニングでパワーがついたから、コースで力を発揮できるようになりました。

――息抜きはありますか?

スイスにいるときは、映画を観たり、ドラマを観たりとか。そんな感じです。日本の映画も好きだし、海外の映画も好きです。今、英語はまだ勉強中なんですけど、そのためにも普通に英語で見ていますね。英語の字幕を出しながら。

――通訳もいない中だと、そうやって自然に覚えることも大事なんですね

高校で国際コースにいたので、そこでちょっと勉強して、あとは海外でみんなで話すときに覚えるという感じですね。耳は結構慣れてきたけど、自分で喋るのが結構時間かかります。日常生活は困ることは少なくなりましたが、競技の助言などで「理解はしているけど、なんて返して良いか分からない」ということは、まだ結構ありますね。

©竹中玲央奈

東京五輪への思い

――この競技の魅力はどんなことですか?

一番良いところは誰が勝ったか分かりやすいところです。初めて見る人にもジャンプの迫力だったりとか、スピード感を見て楽しんでもらえると思います。

――競技をする側としてはどんな魅力がありますか?

スピードですね。特にスタートして下っていくスピードが速くて楽しいというか。ジャンプも自分の得意なところでもあるので楽しいですね。結構女子の選手だと、大きいジャンプが怖いとか思ってしまって苦手な人も多いんですけど、私はあまりそういうのはなくて結構得意ですね。

――勝敗を大きく左右するほど重要なスタートで気を付けていることはありますか?

どちらかというと、スタートでは無になるタイプですね。「とりあえず速く行く!」みたいな(笑)。

――まずは東京五輪の代表権獲得のための戦いが続きますが、どのように過ごしていきたいですか?

本当に、トレーニングするだけというか、集中してけがの無いように準備していくだけですね。東京五輪は自分の国で開催するというのが、特別なことだし、楽しみです。そこで自分が頑張っていい結果を出して、BMXの魅力が多くの日本人に広まれば良いなと思います。

[PROFILE]

畠山紗英(はたけやま・さえ)

1999年6月7日生まれ。162cm。神奈川県寒川町出身。白鵬女子高から日本体育大に進み現在2年生。兄2人の影響でBMX競技を始め、2009年、11年、12年の年齢別世界選手権で優勝している日本トップレベルのライダー。趣味はドラマ鑑賞。好きな言葉は「自分が頑張った分だけ、結果に出る」。

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