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インタビュー

琉球アスティーダ・戸上隼輔(前編):Tリーグ初優勝を勝ち取ったプレーオフ・ファイナルの激闘

2021年4月28日 11:21配信
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近年、日本が飛躍的に力をつけ、世界一の座にも手が届きつつある卓球。

試合では、スピード、回転、コースの変化を組み合わせ、戦術を練り、その勝敗には、メンタル面も大きく影響する。選手たちは、わずか直径40mm、重さ2.7gのボールに人生をかけ、それぞれの物語を紡いでいる。

この連載コラムでは、さまざまな選手たちにインタビューし、そのプレーや人間性の魅力に迫る。

今回は、今季のTリーグで前期のMVPに選ばれ、チームの初優勝に大きく貢献した琉球アスティーダの戸上隼輔選手。

(聞き手・文=山﨑雄樹)



<前編:Tリーグ初優勝を勝ち取ったプレーオフ・ファイナルの激闘>

―まずはTリーグ初優勝おめでとうございます。お気持ちはいかがですか。

戸上選手(以下、「」のみ)「ありがとうございます。プレーオフ・ファイナルに進出して、自分が勝って優勝に貢献できたことは1か月半が過ぎた今でも嬉しく思いますし、自信につながった試合でした。今まで団体戦としては、ジュニアなど同世代の選手とチームを組んで、同じ世代の大会にしか出たことがありませんでした。こうして格上の選手がたくさんいるなかで、団体戦で優勝できたことは今までとは違った優勝でした。全日本選手権で結果を残している選手がたくさんいるなかで、前期のMVPを獲得することができて、優勝に貢献できたことは、日本代表になるためにも大きなアピールができたと思います」


―今、「格上の選手」と言われましたが、戸上選手も2020年の全日本選手権でベスト4に入るなど日本のトッププレーヤーのひとりだと思います。それでも対戦相手は「格上」という意識だったのでしょうか。

「そうですね。例えば、今年の全日本選手権で木下マイスター東京の及川瑞基さんは優勝しましたし、岡山リベッツの森薗政崇さんも、準優勝でした。僕は、(明治大学のチームメイトの新型コロナウイルス陽性反応により)今年出られませんでしたが、それでも結果を残した選手は格上だと考えています」


―木下マイスター東京とのプレーオフ・ファイナルを振り返っていただきます。戸上選手は第2マッチで大島祐哉選手との対戦になりました。オーダーを見たとき、どう感じましたか。

「僕は、前日から張本智和選手と対戦する想定をしていました。まず水谷隼選手が出ていないという驚きがありました。それに加えて、張本選手も4番(第4マッチ)に回ったという2つの衝撃がありました。大島選手と対戦することになって、『この試合は僕が2番(第2マッチ)で勝たないと絶対に優勝できない』という気持ちが最初に出てきました。『(第1マッチの)ダブルスは必ず、取ってくれる。3番(第3マッチ)の吉村真晴選手は、僕が勝ってマッチカウント2-0で回せば、必ず締めてくれる』という期待があったので、必ず自分が勝たないと厳しい試合になってしまう、という気持ちがありました」


―「吉村選手が締めてくれる」とは。

「吉村選手は、周りの人と比べると『持っている男』です。本当に生まれつきの才能という感じがするぐらいです(笑)」


―第1マッチのダブルスは琉球アスティーダ(吉村和弘・木造勇人ペア)が勝ち、第2マッチの大島選手との試合は、いきなり第1ゲームから16-14と大接戦となり、戸上選手が取りました。

「相手も第1マッチを取られたなかで、流れを変えるために必ず全力で1ゲーム目を取りに来るだろうと思っていました。僕も、1ゲーム目はゲームポイントを取られても守備に回らず、やり切るという気持ちを常に持っていました。1ゲーム目から苦しい試合でしたが、その気持ちを1ゲーム目から忘れずにプレーしていました」



―第2~3ゲームは3-11、8-11と連取されました。

「木下マイスター東京の邱建新監督のアドバイスで、戦術を変えてくるだろうと思っていましたが、厳しいミドル攻めに慣れることができずに、2ゲーム目と3ゲーム目を取られました。僕のなかで、負けてしまうかなというぐらいの気持ちになりました。苦しいな、我慢しないといけないなと、思いながらも弱気になってしまっている部分がありました」


―しかし、第4ゲームは11-8で取って、2-2のゲームオールとしました。

「2ゲーム目と3ゲーム目の悪い流れのまま、4ゲーム目に入ってしまい負けを覚悟するような失点がたくさんありました。今、点数を見ても苦しかったことがわかります。(5-3、7-5)とリードしても、2点取られて、追いつかれました。どこかで逆転されていれば負けてもおかしくなかったと思います。もちろん、我慢しようとはしていましたが、失点する度にネガティブになったり、我慢し切れないプレーがあったりしました。チャンスボールに対して強気に行けずに、コースがクロスばかりに集まってしまったり、難しいボールに対しても焦ってしまってゆっくり入れればいいのに一撃で決めに行こうとして、ミスをしてしまったりと、4ゲーム目は苦しい試合で負けてもおかしくありませんでした。でも、その一方で『4ゲーム目を取って2-2になれば、勝てる』と思っていました。

相手は4ゲーム目を落として、必ずマイナスに捉えている部分があると思い、これはチャンスだと考えていました。僕も及川さんとの試合(12月17日・対木下マイスター東京)で、ゲームカウント2-1とリードしながら、4ゲーム目を簡単に落としてしまって5ゲーム目も焦ってしまってミスが増えて負けてしまったことがあります。今シーズン、一番悔しい試合でした。そのときの経験から、相手もそのときの自分と同じ心境だろうなと考えていました」


―その言葉通り、第5ゲームも11-8で取り、勝利しました。

「第5ゲームに入ってからは『やるしかない』という気持ちでいっぱいでした。サーブを台から(ワンバウンドで)出てもいいので思い切り、切ってレシーブミスを誘ったり、レシーブのときにもミスをしてもいいから思い切りチキータをしたり、ラリーになる前に勝負を仕掛けていきました」


―最後の、ラケットが飛んでいくほどのガッツポーズは感動的でしたね。

「やっと終わった、苦しい試合に勝てた、という気持ちでそのままラケットが飛んでいったみたいな感じでした。試合時間は20分~30分ぐらいだと思いますが、僕の体感時間では7ゲームマッチと同じぐらいの長さでした」



―チームの優勝が決まった瞬間の気持ちはいかがでしたか。

「素直に嬉しかったです。嬉しいという以外の感情はありませんでした。僕が勝って、(吉村)真晴さんが優勝を決めてくれると信じていました。真晴さんがゲームカウント2-0とリードしながら2-2に追いつかれても、土壇場を経験している選手なので、僕たちは応援するだけだと思っていました。真晴さんが優勝を決めてくれて、嬉しかったのと『真晴さん、やっぱりすごいな』と思いました」


―琉球アスティーダというチームの良さはどんなところですか。

「野田学園のOBが大勢いることや(チーム12人中5人、日本人選手8人中5人)、早川周作社長も僕たちと波長が合うことです。スポーツマンの立場からすると、負けたときでも明るく励ましてくれたり、笑いに変えてくれたりする社長はありがたいです。組織自体に明るさがあるので、本当にやりやすかったです」


【プロフィール】

戸上 隼輔(とがみ しゅんすけ)

2001年8月24日生まれ。三重県津市出身。明治大学2年生。3歳のとき、長男・翔一さん、次男・雄貴さんの影響で卓球を始める。山口県の野田学園高校1年生のときのインターハイで準優勝という好成績を残すと、2年生ではインターハイと全日本選手権ジュニアの部で優勝、さらに、3年生のインターハイではシングルスとダブルス(宮川昌大とのペア)の2冠に輝く。また、全日本選手権一般の部でもベスト4に入るなど躍進。Tリーグでは1st~2ndシーズンはT.T彩たまで、3rdシーズンは琉球アスティーダでプレー。2020年度からナショナルチームのメンバー。戦型は右シェークハンド両面裏ソフトのドライブ攻撃型。得意なプレーはフォアハンド。


【著者プロフィール】

山﨑 雄樹(やまさき ゆうき)

1975年生まれ、三重県鈴鹿市出身。小学生、中学生と懸命に卓球に打ち込んだが、最高成績は県4位、あと一歩で個人戦の全国大会出場はならず。立命館大学産業社会学部を卒業後、20年間の局アナ生活を経て、現在は、フリーアナウンサー(圭三プロダクション所属)として、Tリーグ(dTVチャンネル・ひかりTV・AmazonPrimeVideoなど)や日本リーグ(LaboLive)、全日本選手権(スポーツブル)など卓球の実況を担当。

また、愛好家として、40歳のときにプレーを再開し、全日本選手権(マスターズの部・ラージボールの部)に出場した。

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