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注目選手紹介
サミュエル・ホワイトロック
ニュージーランド
注目ポイント!最強軍団支える最強の黒子
サミュエル・ホワイトロックは、オールブラックスことニュージーランド代表を陰で支えるタフな黒子役だ。身長202センチ、体重116キロ。タッチライン際からボールを投げ入れるラインアウトでは、その体格を活かして高い打点で捕球する。直後にモールを組む際は、味方を巻き込んで塊の軸をなす。さらに相手チームが同じことをしようとした際は、真上から丸太のような腕を差し込んでまとまりをバラバラにする。もみ合いにおいて、そのサイズと怪力を活かす。
ボールが動き出せば危険地帯へ回り込んで、低いタックルも放つ。自分より小さなランナーの足元をすくう。スクラムハーフから球を受け取ってからの突進も驚異的で、攻守でエナジーを与えられる。4兄弟の三男。以前は日本のパナソニックワイルドナイツでプレーしていた長男のジョージ、末弟のルークもオールブラックスに入ったことがあり、次男のアダムは国際リーグのスーパーラグビーや7人制ニュージーランド代表でプレー。さらには祖父もオールブラックス経験者という名家の出で、とりわけ出世したのがこちらのサムというわけだ。
幼少期からスポーツ万能。2008年に20歳以下ニュージーランド代表として活躍し、2010年にクルセイダーズの一員として国際リーグのスーパーラグビーでデビュー。その勢いでオールブラックスに選ばれた。現在30歳(2019年9月時点)にして、今年8月下旬までに積み上げたキャップ数(代表戦出場数)は111。その過程ではツアーの主将を任されたこともあるなど、スティーブ・ハンセンヘッドコーチからは身体を張れるリーダーとして見られている。2連覇したワールドカップの第7、8回大会(2011、15年)にも連続出場。首脳陣はもちろん、国土を埋め尽くす多くのラグビーファンに称賛されている。
現在は、長年ロックでコンビを組んできたブロディ・レタリック(身長204センチ、体重123キロでよく動く。こちらの選手も要チェック)が故障欠場中。今大会へはぶっつけ本番で挑めるかどうかとなりそうで、ホワイトロックの双肩には一層の期待がのしかかる。大会終了後は兄もいたパナソニックへ加入する漆黒の背番号5。まずは世界最高峰の舞台で暴れ回る。
(文=向 風見也)
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