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注目選手紹介
ルイ・ピカモル
フランス
注目ポイント!「レ・ブルー」が誇る熟練の壊し屋
欧州6強の一角であるフランス代表は、今年のワールドカップ日本大会へ若手主体の編成で挑む。2018年まで低迷が続き、指揮官交代が重なるなか、2023年の自国開催大会でもプレーできる選手を多く揃えた格好だ。
代表格は同国代表を父に持つスタンドオフのロマン・ヌタマック。20歳ながら、身体が大きくランが鋭いため次世代のスター候補とられる。さらにプロップのデンバ・バンバ(21歳)は、「フランスのビースト(怪物)」の異名をとる。少年時代は柔道で国内王者となった経歴を持ち、迫力あるプレーで長くファンを楽しませそうだ。
次回の母国開催も見据えてか、新星を多く揃える今回の「レ・ブルー」(フランス代表の愛称)だが、理論派のジャック・ブリュネルヘッドコーチは各ポジションに経験豊富なベテランプレーヤーも揃えるなど、勝負を諦めたわけではない。なかでも際立つのがナンバーエイトのルイ・ピカモルの存在だ。
身長192センチ、体重116キロという図太い体のピカモールは、現在33歳。22歳になったばかりの2008年に代表戦デビューを飾って以来、ワールドカップにも2015年までに2大会連続で出場。国内クラブのモンペリエはもちろん、フランス代表でも有数の「壊し屋」としてその名を轟かせてきた。特筆すべきはボールを持った際のパワーとスピード。そして何よりボールタッチへの意欲だ。防御の埋まった場所を突き破るだけでなく、その後の加速が鋭い。捕まって倒れた後はボールを活かしてすぐに起き上がり、また突破できそうなエリアへ先回りしパスを呼び込むのだ。
これからフランス代表のラグビーを観るファンは、大きな背番号8がワンプレーの間に何度ボールを持つかに注目しても楽しいだろう。チーム全体でブレイクダウン(ランナーとタックラーがぶつかってできる接点)からの球出しをよりスムーズにすれば、「壊し屋」の魅力はより発揮される。本戦では防御の際立つアルゼンチン代表と激突。相手のハードタックラーとピカモールの1対1は、シンプルに見ごたえがある。
(文=向 風見也)
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