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【日本最小ラガーマンが語る豆の眼力】神戸製鋼・イーリー選手が魅せた「攻めのディフェンス」

2017年12月5日 18:00配信

©神戸製鋼コベルコスティーラーズ

1.約1ヶ月の中断期間を経て、再開したトップリーグ

日本代表活動で約1ヶ月中断していた、国内最高峰トップリーグが2日(土)に再開。

秩父宮ラグビー競技場では神戸製鋼コベルコスティーラーズvsNTTコミュニケーションズシャイニングアークス(以下NTTコム)の一戦が行われた。

レッドカンファレンス2位と5位同士の対戦だが、各組上位2チームに与えられる日本選手権への切符を獲得するためにも両者ともに大きな意味を持つ一戦となった。

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2.神戸製鋼イーリー選手のディフェンス技術を解説

結果は28−28の引き分け。NTTコムは7点を追う後半終了間際、モールからマフィ選手(No.8)のトライを決め、

コンバージョンキックも成功し、なんとか引き分けに持ち込んだ。

この試合で私が注目したのは神戸製鋼DFのSOイーリー・ニコラス選手(No.10)のディフェンス技術だ。

相手の攻撃を防ぐだけではなく、味方のトライへと繋がる「攻めのディフェンス」を魅せたイーリー選手の技術を豆の眼力で解説していきたい。

©神戸製鋼コベルコスティーラーズ

3.ハンドオフに屈せず…相手のバランスを崩す

前半23分の神戸製鋼CTB山中亮平選手(No.12)のトライが生まれた場面。

NTTコム陣内10m付近のマイボールのスクラムから、神戸製鋼は左に展開し山中選手がNTTコムDFラインの裏へキックを転がす。

そのボールをキャッチしたNTTコムのFB小倉順平選手(No.15)がカウンターを仕掛け、切れ味鋭いランでチャンスを作りかけた。この時、小倉選手のカウンターアタックを止めたのが今回の主役、神戸製鋼DFのSOイーリー選手だ。

イーリー選手はNTTコム小倉選手にタックルにいった際、一度は強烈なハンドオフに弾かれそうになる。

しかし、その瞬間に小倉選手のボールを保持している腕をしっかりとホールドしている。これをすることで、相手の前に行こうとする力が弱められ、引っ張られた方向へと自然と体が傾いていくため相手を素早く倒すことができるのだ。この一連の動作は柔道の「引手」(ひきて)をイメージするとわかりやすい。相手を自分の方にひきつけるのことで相手のバランスを崩すのだ。

4.逆の腕でボールを奪う技術

さらに、イーリー選手のもう一方の腕にもご注目いただきたい。

一度弾かれかけた腕(ホールドした方とは逆の腕)を、瞬時に相手の持っているボールの下に潜り込ませているのがわかる。

イーリー選手は、倒れた小倉選手の隙を付き、その潜り込ませた腕でボールを下から狩りあげているのだ。

結果、このプレーが小倉選手のノックオン(ボールを前に落とす反則)を誘い、そのままターンオーバー(ディフェンス側がボールを奪う行為)に成功。さらには味方のトライにまで繋がった。

まさに一瞬のプレーであるため、小倉選手のミスでボールを落としてしまったように見えるが、

実はイーリー選手の巧みな技術が隠されていたのだ。

©神戸製鋼コベルコスティーラーズ

5.ターンオーバーを誘う技術に注目。

イーリー選手以外にも神戸製鋼にはこの技術に長けた選手がいる。

以前、神戸製鋼・エリス選手が魅せる世界レベルの「嗅覚」でもご紹介した、

SHアンドリュー・エリス選手(No.9)である。

エリス選手の技術にも触れたいところではあるが、観る方の楽しみを奪ってしまうのも良くない。

今回は、ここまでに留めておくが、観戦の際は是非ターンオーバーに至るまでの選手の腕の動きに注目していただきたい。

相手のミスを待つのではなく、ミスを誘いチャンスに変えてしまうという隠れた技術が見られるのも国内最高峰リーグの醍醐味である。

年の瀬にかけて、ますます目が離せなくなるトップリーグ後半節。

皆さんも防寒対策をしっかりして是非会場に足を運び、生の技術をみていただきたい。

文:首藤甲子郎

編集:横澤樹

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