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心とカラダを観察する。自分にも周りにも「アヒンサー」なヨガの練習とは。
皆さん、こんにちは!ホットヨガスタジオLAVAのトップインストラクター元石卿子(もといしきょうこ)です。
私は普段、九州各地のLAVAを周りながらレッスンを行っているのですが、いろんな場所で、毎回たくさんの方とお会いできることがとても楽しみです。
なかでも、ヨガをはじめて感じたことや、心とカラダの変化について、皆さんからお話をお聞きする時間が、本当に楽しくてなりません。そして、そんなお話をするたびに思うのです。
ヨガをすることの最大のメリットは、心とカラダが健康になり、人生が豊かになることだと。これからこの連載で、私がヨガを通して気づいたことや「人生が豊かになるヨガ」についてのお話をします。
ヨガはポーズの練習だけじゃない!?
皆さんは、ヨガの哲学書ヨーガスートラでも紹介されている「八支則(はっしそく)」という言葉を聞かれたことはありますか?
「八支則」とは、ヨガの練習をする上でとても大切にされている基本の教えです。
「ヨガ」と聞いて、多くの方がパッと思い浮かべるのは、その多種多様なポーズかもしれません。ですが、このポーズは「八支則」が説く教えのほんの一部にしか過ぎないのです。
それでは一体、「八支則」にはどんな教えがあるのでしょう。一覧を見てみましょう。
■ヨガの八支則
【カラダ】
(1)ヤマ:日常的に行わない方が良いこと 5項目(アヒンサー、サティア、アステーヤ、ブラフマチャリア、アパリグラハ)
(2)ニヤマ:日常的に行った方が良いこと 5項目(シャウチャ、サントーシャ、タパス、スワディヤーヤ、イーシュワラプラニダーナ)
(3)アーサナ:姿勢
(4)プラーナヤーマ:呼吸法
【カラダ/行い】&【心】
(5)プラティアハーラ:感覚を収めること
【心】
(6)ダーラナ:集中
(7)ディアーナ:瞑想
(8)サマーディ:深い瞑想と静寂
その中でも、今回はヨガのポーズ練習をしながら、特に実践しやすい【アヒンサー(非暴力)】について、ご紹介します。
自分にも周囲にも「アヒンサー」であること
「八支則」では、日常においてなるべく控えた方が良いものとして、「ヤマ/禁戒」では5つ挙げており、その中のひとつに「アヒンサー(非暴力)」という教えがあります。
アヒンサーとは、その言葉の通り「傷つけないこと」を意味します。
この「傷つけない」とは、ただ単に暴力を振るわないということだけでなく、言葉や考え方、行い、全てに当てはまることとされていれます。
そして、その対象は人(自分・周囲)はもちろん、動物、環境など全てです。
では、一体なぜ「アヒンサー」がヨガをする上で大切な教えなのか。ヨガのポーズ練習を例に挙げて、一緒に考えてみましょう。
ポーズをとるときにも、大切にしたいアヒンサー
ヨガのポーズの練習中に、皆さんはこんな経験をされたことはありませんか?
・顔が真っ赤になるほど息を止めたまま、つい頑張ってポーズをとってしまう。
・痛みを感じているにも関わらず、まだまだ~!とカラダを動かし続けてしまう。
・なんでこんなことができないんだろう、と自分のことを責めてしまう。
これはまさしく、「自分で自分を傷つける、痛めつける」代表的な行為だと考えられます。
このように、アヒンサーの考えがすっぽり抜け落ちたまま練習を続けると、怪我を負うリスクが伴い、人と自分を比べてしまうクセがついてしまいます。
では、ポーズ練習におけるアヒンサーとは・・・
・息が止まるほどカラダを痛めてポーズをとっていることに気づいたなら、ポーズをゆるめる選択をする。
・痛みを感じている自分に気づいたなら、そのポーズ、もしくはその日の練習自体をお休みする。
・周りと比べている自分に気づいたなら、今ベストを尽くしている自分を認める。
これが、ヨガマットの上での「八支則」のひとつ。ヨガをするときに大切にしたい心とカラダの状態、アヒンサーの実践です。
このように、オンザマット(ヨガポーズ)の練習を繰り返すことで、自然と日常生活(オフザマット)でも、カラダだけでなく心のあり方までもが強くしなやかに変化していきます。
ヨガは心とカラダの健康を育み、人生を豊かにするもの
『自分を認めて、もっと好きになる。』
私が普段ヨガをする、ヨガを届ける上で、とても大切にしているテーマです。
そして、それを気づかせてくれたものが「アヒンサー」の教えでした。
皆さんのヨガの時間も、この考えをプラスすることで、心とカラダの健康も育む、より素敵な時間になるはず。
ヨガマットの上にのる瞬間に、ぜひ今回の内容を思い出してみてくださいね。
次回は、「アヒンサー」の日常における活用方法についてお話しますので、乞うご期待くださいませ。
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