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ヨガの教え「アヒンサー」の実践!マット上の練習を、マット外で活かす方法とは?
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
季節が進み、すっかり秋本番となりましたね。
ホットヨガスタジオLAVAのトップインストラクター元石卿子(もといしきょうこ)です。
前回のコラム『心とカラダを観察する。自分にも周りにも「アヒンサー」なヨガの練習とは。』では、ヨガの練習をする上で、とても大切な教えのひとつ、「アヒンサー/非暴力」についてお話ししました。
今回は「アヒンサー」の日常での実践方法についてお話をします。マット上での練習を、日常生活で活かすためのヒントをお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください!
アヒンサーの実践!ポーズ練習を日常で活かすポイントとは?
アヒンサーを簡単に言うと、「行動、言葉、考えにおいて、自分を含むすべてのものに対して暴力をふるわないこと。」です。これは、きっと私たちが幼い頃から教わってきた、道徳的なこと。
普段からヨガをされている方なら、自然とそのような行動をしているという方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、悪気なくキツい態度をとってしまい、人を傷つけたり、健康面で良くないとは知りつつも、暴飲暴食をして自分のカラダを傷つけたり、アヒンサーの教えを知っていても、すべてにおいて実践するのはなかなか難いものですよね。
そこで役立つのが、マット上でのヨガポーズの練習です。
ポーズの練習がなぜ日常に活かされるの?と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、実はヨガのポーズ練習は、カラダのためだけに行っているのではなく、心の在り方の練習も同時に行っているのです。
前回のコラムでも触れた通り、呼吸ができているか?周りと比べていないか?と、自分の心とカラダのどちらにも意識を巡らせながら練習をすることで、普段は見過ごしてしまいがちな自分への意識がどんどん繊細になります。
そうするうちに、無意識に頑張りすぎたり、善し悪しの価値を決めつけていた自分に気づき、アヒンサー(傷つけない選択)を実践するゆとりが初めて生まれてくるのです。
この「気づく」ことは、ヨガの教えを実践する上で重要なきっかけになるのです。
そして、このような練習を繰り返し行うことは、ポーズ中のみならず日常でヨガを深めることにもつながります。
日常でのアヒンサー!はじめるための第一歩「気づくこと」
そもそも私たちが意図せず、人や環境を傷つけてしまうのは「無意識」で行っていることがほとんど。
そのため、「無意識」であっても、「気づく」ことが、まず大切なスタートとなるのです。
【日常でよくある自分の無意識に「気づく」シーンの例】
(1)自分の反応や感情(自分が言葉を発したり、投げかけられたとき)
(2)食べ物を買うとき(必要なものなのか、衝動的になっていないか)
(3)身の回りのものに触れるとき(丁寧に扱っているか、雑なのか)
このように、もし日常の無意識な心の動きや癖に気づいたら、一息ついて『アヒンサー』を思い出してみてください。そして、その場でできる最善の選択をしてみてください。
【自分にアヒンサーな対応の例】
(1)感情的に反応するのでなく、ひと呼吸おいてから言葉を発し、行動する。
(2)食べたいのか、買いたいのか。食べたい物であれば、食べられる分を購入。
(3)丁寧に置く、持つ。自分の物はもちろん、そうでないものも、丁寧に扱う。
とはいえ、人間関係や社会のしくみは、関わるものが多く複雑です。常に完璧で、すべてに優しく接することは至難。
頭で理解していても感情に翻弄されたり、なにがベストなのか迷うこともあるでしょう。
実際に私も、日々迷うことだらけで、もっとこうすれば良かったと反省することもしばしば。だからこそ、アヒンサーでいられないような心情のときにはポーズの練習に励み、心とカラダを整え直しています。
そして、この紆余曲折しながら進んでいく道のりさえも、ヨガをする上では大切な学びだと思っています。
例えその瞬間に完璧な選択ができなかったとしても、反射的に怒りや欲望を吐き出すことなく、相手の気持ちを想像して言葉を選んだり、自分をむやみに攻めずにいられたり、着実にアヒンサーに近づいているはずです。
このように地道な実践を繰り返すことで、無意識に自分や他人を傷つけていた言動が変わり、思いやりの心を育みます。
選ぶ言葉や、食べ物、生活の仕方に変化が現れ、これまで以上にヨガの恩恵を存分に受けられるようになるのです。
ひとり一人、あなたから広がるアヒンサー
思いやりの心から優しい言動が生まれます。
あなたのアヒンサーの実践は、きっと周りにも良い影響を与えます。
例え、最初は自分だけの小さな「気づき」や行動だとしても、それが形を変え、周囲の人々に優しさとして広がっていけば素敵ですよね。
日々の練習が、自分や周りの幸せにつながれば、ますますヨガをすることが楽しく、そしてヨガへの興味が深まっていくかもしれません。
ヨガマットの上にのる瞬間に、日常でのふとした瞬間に、ぜひ今回の内容を思い出してみてくださいね。
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