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東洋医学の視点から見る「体質改善」その4 運気と体質との関係について
皆さん、こんにちは。「羅さんの未病予防ってなぁに?」東洋医学普及活動家の羅予澤(らよく)です。
東洋医学の考え方をもとに、未病予防や体質改善について、さまざまな事例を交えてご紹介していきますね。
~体質を影響する司天之気と在泉之気~
前回は、「東洋医学の視点から見る「体質改善」その3 生まれた歳と運気」についてご紹介しました。
今回は、運気と体質との関係の続きについてお話します。
東洋医学の「五運六気(運気学)」の視点からみると、人の体質に大きく影響する外部要素が3つあります。
【1】生まれる年の歳運
1月21日の大寒から翌年の1月20日まで通年の気候を司る運気
【2】気候の気
上半期の気候を影響する司天之気(1月21日の大寒から7月22日の大暑までの半年)
下半期の気候を影響する在泉之気(7月23日の大暑から翌年の1月20日までの半年)
【3】生まれる月の気候を左右する主気と客気
【2】の司天之気と在泉之気は、干支の中の十二支と五行の対応関係に基づき、12年サイクルで変わります。これによって、毎年の気候特徴が大きく異なります。
例えば、2022年の干支は壬寅、寅の年の司天之気は、少陽相火で、在泉之気は厥陰風木です。
東洋医学の運気学説によって毎年の気候の推移を予測できますが、その一つに、1年を六つに分けた季節の変化を主気と客気から割り出す方法があります。
主気とは、大寒から始まる初之気からスタートし、その次を二之気、その次を三之気、と、2ヶ月毎に終之気までに分けたものです。
初之気は「厥陰風木」(風)
二之気は「少陰君火」(熱)
三之気は「少陽相火」(暑)
四之気は「太陰湿土」(湿)
五之気は「陽明燥金」(燥)
終之気は「太陽寒水」(寒)
と毎年同じ順で推移していきます。
毎年変わる運気。その流れをつかむ
地球と太陽との位置関係から見た毎年の六気は、風、熱、暑、湿、燥、寒の順番に移り変わりますが、太陽の黒子運動や、地球と五大惑星(水・金・火・木・土)との位置関係は毎年異なるため、その影響により六気は、年により少しづつ異なります。
この年々の気候の相違を先人たちは、主気の上に客気を付け加えて表しています。
ちなみに、昨年2022年の壬寅年の客気の順番は以下の通りです。
初之気は「少陰君火」(熱)
二之気は「太陰湿土」(湿)
三之気は「少陽相火」(暑)
四之気は「陽明燥金」(燥)
五之気は「太陽寒水」(寒)
終之気は「厥陰風木」(風)
上記のうち、三之気の「少陽相火」は上半期を司る気(司天之気)となり、終之気の「厥陰風木」は下半期を司る気(在泉之気)となります。
夏の蒸し暑い気を意味する「少陽相火」(暑)の影響で、昨年の夏は記録的な猛暑になり、春の暖かい気を意味する「厥陰風木」(風)の影響で、昨年の冬は世界各地の暖冬がニュースになりました。
この上半期と下半期をそれぞれ支配する司天之気と在泉之気が、その時期に生まれた人の体質を大きく左右します。
例えば、昨年上半期(1月末から7月末)生まれの場合、少陽相火の暑の気のため冷え性の可能性が低く、逆に熱がりの体質になる可能性が高いです。
生まれた年、環境、食生活などさまざまな条件により、人の体質は作られています。
そのため人それぞれ体質が異なることから、これらの知識を知っておくことで、体調がすぐれない時も「こういうことか!」と解決の糸口になるかもしれないと、私たちは考えています。
そして、予め知っておき、予防することが未病予防にもつながります。
次回は、3番目の「主気と客気による体質への影響」についてご紹介します。
お楽しみに♪
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