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【連載】第33回やさしく学ぶヨーガスートラ:瞑想は心のヨガの実践
日本でもヨガを実践することが一般的になってきた今、ヨガのエクササイズ的な要素以外である、心や思考に作用する“ヨガの教え”に興味を持つ方も増えています。
この連載では、ヨガの教え=ヨガ哲学を体系的に学べる『ヨーガスートラ』を、ヨガインストラクター養成校の講師・インストラクターたちが解説していきます。
第3章8節
タダピ バヒランガン ニルビージャッシャ
しかし、サンヤマ(瞑想の3ステップ)ですら、ニルビージャ・サマーディ(苦悩の種からの自由)に比べれば、外側の練習といわれます。ヨーガ・スートラ(やさしく学ぶYOGA哲学ヨーガ・スートラ参照)
前回の、「【連載】第32回やさしく学ぶヨーガスートラ:瞑想の深め方」では、瞑想の深め方についてお話ししました。
ではなぜ、瞑想を深めていくのでしょうか?
それは、『瞑想=心のヨガ』ともいえるからです。
ヨガのレッスンを受けたあとの、何とも言えない感覚にハマっている方もいると思います。
その多くの方はカラダの感覚にフォーカスが当たっていますが、実は心にも大きな影響があるのです。
今回は、ヨガの真髄ともいえる「心のヨガ」にフォーカスを当ててみましょう。
日常のヨガの実践の先に、苦悩からの解放がある
ニルビージャ・サマーディ(苦悩から自由になる瞑想)というのは、瞑想で最終的に至る境地のことです。
つまり、サマーディ(瞑想状態)の第2段階である「ニルビージャ・サマーディ(苦悩の原因がない瞑想)状態は、ニル(ないこと)+ビージャ(種、原因)=苦悩の原因が全くない状態」を表しています。
また、「ニルビージャとは、人を苦悩にさせる無知や混乱の原因がない状態」と言われます。
ここで言われている『無知』は、以前から語られているように『本当の自分』について理解できていないことを表し、そして私たちは、その『無知』から生まれる疑いや混乱から苦しむことがあります。
この『無知』をはらうためには、曇りなき目でこの世界と自分をありのままに観る心が必要だと言われます。
ヨガのポーズは、瞑想を深めるためにある
ヨガのレッスンを受けてスッキリした感覚や呼吸法も大切ですが、本来のヨガは瞑想を深めるためのもの。
ヨガの本質は、心の揺れを穏やかにするために1点に意識を定めて瞑想し、心を磨いていくことにあります。
正にこれが『本当の自分』について心の底から理解するためのステップなのです。
集中しやすいカラダや呼吸へフォーカスを当てることに慣れたら、『瞑想=心のヨガ』の実践をしてみましょう。
それは、日常生活を意識的に変えることで誰しも実践ができますし、日々自分が体験していることに、繊細に意識を向けていくことでもあります。
例えば、何気なく発した言葉や食べているもの、就寝する時間。それらは本当に自分にとって心地よいものかを改めて振り返ってみることです。
繊細な意識が育ってきたら、目を閉じるか1点に視点を定め、自分の呼吸の音を聴く時間を作る。
慣れてきたら、1分以上続けてみると、心の波立ちや呼吸に変化を感じるかもしれません。
具体的な方法として、今までお話ししてきた「ヤマ(日常的に行わない方が良いこと)」、「ニヤマ(日常的に行うと良いこと)」から始まる八支則の実践をすることもおススメします。
心のヨガの実践について深く知りたい方は、スクールで専門的に学ぶことも良い方法です。
ヨガスクールFIRSTSHIPでは、気軽に体験ができるレッスンやワークショップもたくさん開催されています。
ぜひ一度足を運んでみてください。
一緒にヨガと瞑想の学びを深めましょう。
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