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【MSI 2022インタビュー】1度目のT1戦でStealが感じたT1の強さ、DFMの強さ
5月12日(木)、『リーグ・オブ・レジェンド』の世界大会「MSI 2022」のグループステージDay3の試合が行われ、日本代表のDetonatioN FocusMe(DFM)は、優勝候補の韓国代表、T1に挑んだが惜しくも敗れた。
これでDFMは、グループステージのグループ内全チームとの対戦を終えて通算1勝2敗。ランブルステージ進出をかけたグループA最終戦は5月15日(日)に3戦が行われる。
DetonatioN FocusMe vs T1ハイライト
エズリアル、カルマをそろえてボットレーンの主導権を得たいDFMに対し、T1は世界最高のプレイヤーとも称されるFaker選手が最も得意とするルブランをピック。Zeus選手のジェイスとともにソロレーンで有利を取れる構成になった。
試合はT1 Keria選手のパイクが序盤からゲームを動かす。ボットレーンでファーストブラッドを奪うと、即座にロームしてミッドでもキルを生み出してDFMの出鼻をくじいた。
ボットレーンのスノーボールを許したくないDFMは、即座にSteal選手を派遣。ブッシュ待機からのカウンターガンクが決まって3キルを取り返すと、ゲームはお互いがキルを取り合うやや荒れた展開に。
こうなるとローム性能の高いKeria選手のパイクが輝く展開。Oner選手とセットでDFMジャングル内に侵入してはキルをアシストしていく。20分過ぎにもKeria選手がYutapon選手を仕留めると、そのままバロンナッシャー獲得につなげた。
最後はFaker選手をキャッチして倒しきることに成功したDFMだったが、Oner選手の「旋風猿舞」が突き刺さり、人数不利の集団戦に勝利したT1がそのままゲームにも勝利した。
ボットレーンを中心とした序盤戦の考え方
T1戦直後のSteal選手に、試合展開や前半戦の総括、15日のグループステージ最終日へ向けての抱負などを尋ねた。
──まずはT1戦、お疲れさまでした。去年の「Worlds」以来の再戦で、その時とはメンバーも変わってのゲームでしたが、率直な感想を聞かせてください。
Steal:やっぱり強かったですね。でも、試合内容に関しては、満足できないほどではなかったです。
──試合はボットサイドがかなり激しい戦いになって、ファーストブラッドをとられた後にSteal選手の素晴らしいカウンターガンクがありました。相手が再びボットレーンにしかけてくることを予想していたんですね。すごくいいブッシュ待機でした。
Steal:そうですね。今回はカルマがオープンになったので、僕たちがカルマをやるにせよ、T1がカルマをやるにせよ、ボットレーンゲームになるだろうとは予測していました。
──サポートのピック段階からのプランだったんですね。対するT1のKeria選手はパイクをピックしました。ジャングラーのようにロームしてくるサポートで、Steal選手としては2対1のような苦しい展開になったと思います。こういったピックに対してはどういう意識でプレーされるんですか?
Steal:ロームをさせないために、しっかりと味方のボットレーンを勝たせたい。そのためにジャングラーはケアをするべきだと思います。今日に関しては、もうちょっと僕がボットレーンに顔を出せたらゲーム展開も変わったかもしれません。
──前半戦が終わって1勝2敗。ご自身のプレーのパフォーマンスとしては、緊張だったりとか、ラグの問題なども含めて、いかがでしたか。
Steal:僕ももう結構長く(プロ選手を)やっているので、緊張はないです。周りがどう感じるかはわからないですけど。ただ、今日のプレーに関してはちょっと満足はできなかったですね。はっきりどこがというわけではないんですが、全体的に。
ふたりの韓国人選手の初「MSI」の姿
──Yaharong選手とHarp選手が初めての国際戦で、初日は緊張していたという話もうかがいました。今日で3試合終えましたが、2人の緊張具合は初日と比べてどうですか。
Steal:緊張はどんどん溶けていって、いい感じになってるんじゃないかなと思います。
──Steal選手は兄貴分ということで、2人に緊張のほぐし方などアドバイスしてあげたんですか?
Steal:特には(笑)。始まる前に「いつも通りやろう」などと言って、雰囲気を作ろうとしたくらいですね。
──緊張といえば、初戦でHarp選手がオーンをミスピックしてしまう事件がありました。その時のチームの雰囲気はどんな感じでしたか?
Steal:ミスピックと言っても、時間ギリギリまで2つのうちどちらにするか悩んでいて、最終的に選ばなかったはずの方がオーンだっただけなんです。だから、「別にこれでも全然大丈夫だよ」ってみんなで励ましていました。
──結果としてその試合に勝てて本当によかったです。若手2人のこともありますが、Steal選手としては緊張感とリラックス、どんな状態がプレーする上でベストだと考えていますか。
Steal:少し緊張感があった方がいいと思います。ゲーム中勝ち始めるとテンションが上がりすぎてしまい、少し緊張がほどけてしまうときもありますが、そういう時はチームの誰かが「みんな落ち着いて」って声をかけてますね。
──ちなみに、誰がよく声かけをするんですか?
Steal:Yaharong選手がよく注意してくれますね。実際、初めての国際戦の今回も冷静に止めてくれました。他のみんなももちろん、「落ち着いて」とか「しっかりやろう」とか声かけするんですけど、それを初めて国際戦に出場しているYaharong選手が言っているのを見て、「こいつはマジで本番に強いタイプだな」って思いましたね。
2日間のインターバルでやるべきこと
──お話をうかがっていると、今回の「MSI」でDFMがオフラインでようやく集まって、チームの団結がより深まったように感じました。
Steal:そうですね、「LJL」でやっていた時よりは、みんな集まって顔合わせて話して、実際練習する時にも隣にいてコミュニケーションが取れるので、チームワークは改善したと思います。
──これでグループステージの1周目が終わり、中2日空いてグループAの順位決めの日が日曜日にやってきます。チーム的にはどんな準備をして臨みたいですか?
Steal:1日目、2日目はみんな自分たちが見せたいピック、自分たちのリーグで自信のあったピックを出し合っていたんですけど、3日目に入って今回の「MSI」のメタが少し出来上がってきたように感じます。メタを分析して、僕たちに足りなかった部分をピックアップしてそれをちゃんと直して、3日後にしっかり勝ちたいですね。
──最後に、Steal選手個人としてのこの2日間の使い方と、ファンへのメッセージをお願いします。
Steal:そうですね、練習したいピックもありますし、中盤戦のゲーム運営がうまくいかなかったので、そこを重点的に修正したいと思っています。この2日でしっかり練習して、3日後に全試合勝ちに行くので、応援よろしくお願いします。
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グループステージを突破するためには、4チーム中上位2位までに入らなければならない。1勝2敗のDFMとしては、残る15日の3連戦の中で、少なくとも2勝は確実に挙げる必要があるだろう。
ただし、ダブルラウンドロビン(2回総当たり)のいいところは、1回目の勝敗結果を受けて2回目で修正ができること。そして、Steal選手も語っているように、今年の「MSI 2022」のメタも徐々に見え始めている。
次のDFMの試合は5月15日(日)。きっとメタ研究を深めたメンバーたちが、より熱い試合を見せてくれるはずだ。
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