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【「LJL 2025」振り返りインタビュー】 ライアットゲームズ&プレイブレーンに聞く、『リーグ・オブ・レジェンド』日本リーグ大変革の狙い

月間アクティブブレーヤーは1億人を超え、日本ではプロリーグから高校生大会まで開催されている『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)。深い知識と操作テクニックが必要な高難易度ゲームながら、最近ではストリーマーやVTuberによるエンタメ性の高い動画配信などで、いわゆる“観る専”のファンも増加している。
そんな『LoL』の日本リーグ「LJL」が、2025年から大きく方針を転換。一定の収益を収めるチームしか参戦を許されなかったプロリーグから、アマチュアでも参戦できるオープントーナメントへと舵を切った。これには従来の選手・チームの困惑やファンの反発、大会配信の同時視聴者数の減少といった“痛み”もあったものの、決勝戦では元「LJL」プロやアカデミー出身の若手による劇的なドラマが繰り広げられた。
今回は、そんな「LJL」の大改革を敢行した合同会社ライアットゲームズ eスポーツ事業部 日本eスポーツマネージャーの藤田健氏(写真左)、「LJL」の大会運営を長年担当し、2025年からは「Presented by PlayBrain」の名も冠した株式会社プレイブレーン代表取締役社長CEOのマイケル・シタール氏(中央)、同社ストリーミングプロダクションリーダー・プロデューサーの佐藤大志氏(右)に、「LJL 2025」の改革の理由と初年度の振り返り、そして将来の「LJL」について語っていただいた。
なぜ「LJL」をここまで変える必要があったのか
──2025年は「LJL」のフォーマットが大きく変わり、リーグからトーナメントに、プロ限定大会からオープン大会に変わりました。なぜこのような形式に変更したのでしょうか。
ライアットゲームズ・藤田氏(以下、ライアット藤田):まず、アジア太平洋リーグとして「LCP」という新しいリーグが設立されたことで、「LJL」の立ち位置を見直す必要がありました。「LJL」は「LCP」に挑む新しいチャレンジャーを育てる「育成の場」としての役割がより重要になったと考えています。
そのためには、従来のクローズド形式では新しい選手やチームはなかなか発掘しにくかったため、オープンにすることで将来に向けて日本の選手・チームを育成したい、というのが大きな理由です。

合同会社ライアットゲームズ eスポーツ事業部 日本eスポーツマネージャーの藤田健氏。メインロールはADCとサポート。

「LJL 2025」のフォーマット。FORGE、STORM、IGNITEの3つと、上位6チームによるプレーオフ「FINALS TOURNAMENT」を実施し、優勝チームは「LCP」への挑戦権が得られる
──1年を「FORGE」「STORM」「IGNITE」の3つに分けて、さらにプレーオフの「FINALS」で日本一を決めるという、世界的に見ても挑戦的なフォーマットになりましたね。
プレイブレーン・シタール氏(以下、PBシタール):この変更に合わせて、実験的な取り組みをやるなら今のタイミングが一番いいということで、2025年はいろいろなフォーマットにトライすることにしました。何がうまくいくかを見極めた上で、さらに新しいフォーマットを作ろうと思っています。
プレイブレーン・佐藤氏(以下、PB佐藤):「FORGE」は同じ実力のチーム同士が当たりやすくなる「スイス形式」を、配信の見応えもあって取り入れました。去年(2024年)の6チームから今年(2025年)は22チームに増え、絶対にレベルの差が現れてきます。しかし「スイス形式」なら同じくらいのレベルのチーム同士が戦って、一番いい試合ができると考えたのです。
「STORM」は同じフォーマットでは変わり映えがないので、「ストームスイス形式」にしました。マイケルさんを中心にいろいろなアイデアを出し合い、競技的に何がいいかを話し合う中で、スイス形式を元にビルドアップしていきました。
PBシタール:このフォーマットにはストーリー性を持たせました。「FORGE」はまだ形が定まっていない中で新たなチームが参戦する。「STORM」ではマッチアップごとのランキングが見えてくる。そして最後の「IGNITE」、「FINALS TOURNAMENT」は上位チームで「LCP昇格戦」を目指して争われる、という流れになっています。
アマチュア参戦と“育っていく一年”
──確かにスプリットが進むにつれて、だんだんアマチュアチームの強さが見えていきました。実施してみた感触はどうでしたか。
ライアット藤田:オープニングについてはチームのレベルがバラバラだった印象が強かったですし、もともと想定もしていたんですが、やはり元「LJL」選手がいるチームは強かったですね。ただ、それ以外の新しい選手・チームが1年を通して育っていくところを見るのもすごく楽しかったです。
PBシタール:全員がトップレベルのチームに勝てるわけではないのは分かっていたことで、それ自体は自然なことだと思うんです。ただ、アマチュアチームに新しい選手が多いのが、キーポイントだと考えていました。
PB佐藤:ルーキーの選手も年間を通して実力を上げ、DFM Academy(編集部注:「LCP」参戦チームが自国リーグにアカデミーチームを作れる。ただし、「LCP昇格戦」出場の権利はない)の選手たちも、最終的には3位まで上り詰めました。過去の「LJL」でもアカデミーチームはありましたが、近年は陽の目を見てこなかった。そんな選手たちも「LJL」の競技シーンで自分たちの実力を発揮できるし、配信でも見られるようになったのはすごく良かったのかなと、今年1年を通して思いました。
それ以外にも、「仕事終わりで帰ってきてすぐ参戦しています」とか、「学校終わって帰ってきてやっています」とか、アマチュアチームにもそれぞれの事情や個性がありました。プロ選手だけのリーグもハイレベルで面白かったのですが、自身のストーリーやアイデンティティを持ちながら、この「LJL」という競技シーンに参加する選手たちの個性も見られたのはすごく良かったですね。
初年度ならではの情報不足──選手の「顔が見えない」問題
──個性的な選手・チームは多くいましたが、彼らの戦いが見られる場と情報が少なかったのは少し残念でした。公式配信では紹介することもありましたが、選手の顔も分かりにくくて……。
PB佐藤:その部分は今年の反省点で、2026年は彼らの個性を視聴者に届けられるようなコンテンツも積極的にやっていきたいと思っています。
PBシタール:新しくチームを組んだ人もたくさんいたので、選手の顔をきれいに撮ったり、ロゴも配信で使えるクオリティではないなど、やり取りも必要になりました。でもどのチームも頑張っていますし、彼らのチームロゴなので彼らが作ることも大事だと思います。
PB佐藤:一昨年までの「LJL」の写真はチーム全員を集めて撮影していたんですが、今回はそこまではできず……。
PBシタール:以前は撮影スケジュールを組むのも大変でしたからね。
PB佐藤:フタを開けてみれば、彼らの顔が見えないとやっぱり視聴者もファンもついてこれなかった。なので、2026年はなるべく高いクオリティの写真などをそれぞれ撮影していただくことも参戦ルールに盛り込みました。少なくともメインステージでは、全員の顔がしっかり分かるようにしたいと思っています。
──二次元イラストなんかも使えるんですか?
PB佐藤:実は以前からそういう話は出ていたんですが、世界的に見てもLoL Esportsでは前例がないと思うので、一概に日本だけそれでやりますというのは難しいんです。ただ、ご時世的には日本の文化として、VTuberや二次元イラストで参加できるような仕組みを実現できたら、「LJL」らしさにもつながるのかなとは思いますね。
──オフライン大会の開催もぜひお願いしたいです。高田馬場のASHWINDER Esports ARENAで行われたグランドファイナルも泣いている選手、喜んでいる選手を現場で見ていると「やっぱ『LJL』はこれだよなぁ」と実感しました。
PBシタール:オフライン開催に関しては今のところ何も確定してはいませんが、いろいろな話が動いているので、頑張りたいと思います。ぜひ期待していてください。
視聴数減少という“痛み”をどう受け止めたか
──2025年の「LJL」は痛みも伴う改革でしたが、ファンからすると単純に、「プロ同士の試合が見られない」「応援していた選手やチームがなくなってしまった」ことで、試合を見る機会も減ってしまい、公式配信の同時接続数も目に見えて減っていたことも確かです。ここはライアットゲームズとしてどう感じましたか?
ライアット藤田:「LCP」という地域リーグの設立により、競技レベルも高く人気もあったFukuoka SoftBank HAWKS gamingとDetonatioN FocusMeという2大チームが移動した上に、「LCP」と「LJL」とがそれぞれ並行して進行するリーグとなっていたため、ファンの数や視聴数にも影響はあるだろうということは、割と最初から想定していました。
一方で、今回の「LJL」の変化について前向きな意見や、発掘や成長を目指すという方向性が正しいと感じてくれているファンもいます。やはり競技シーンが整えば、応援するファンや視聴数は自然に積み上がると思っていますし、そのためにも肝心の土台をここからしっかり作る必要があります。それが、2025年の再編の大きな理由でもありますし、この土台作りこそがフォーカスした部分でもありました。
PB佐藤:それが分かっていたからこそ、「ストームスイス形式」といったユニークなフォーマットに挑戦したという面もあります。今までと一緒ではなく、何かを変えようという挑戦だったんです。
PBシタール:基本的には2つのことをバランスしているところなんです。
ひとつは、次の世代が出てこられるように「LJL」自体が成長しないといけない。強い選手が「LCP」にいて、「LJL」に残っているプロもいます。そこにどんどん新しい人が入ってくることでリーグが強くなる。
もうひとつはオフラインイベント。「行きたい!」というファンの強い声があれば、スポンサーさんも集まって、より大きなイベントができると思います。
PB佐藤:全体的には「LJL」のレベルは下がってしまったかもしれません。ですが、実は今年の「LJL」に出ていた選手たちはほとんど日本サーバーのマスター以上で、メインステージに出てくる人たちは基本マスター、グランドマスター、チャレンジャー。正直日本のサーバーでも本当に上澄みのトップの人たちなんです。日本サーバーでマスターになれる人が何%なのか、といったことも伝えていかないといけませんね。
──マスター以上が並んでいるのに勝てないということで「日本が弱い」と考える人もいますが、ひとりひとりが強くてもチームになるとまったく違うというのが、『LoL』の奥深さであり面白さで。そういう部分はなかなか伝えるのが難しいですよね。
PB佐藤:競技シーンをあまり観戦したことがない方たち向けにいろいろな取り組みもしているのですが、まだ十分に届いてはいないと思っています。
ライアット藤田:新規の方もたくさんいて、初めてeスポーツの競技シーンを見る方に細かい戦術をも分かりやすく説明することもしていますが、プレイブレーンさんと一緒に話し合いながら、ちょっとずつその取り込みをしています。その中で分かったのは、初心者向けすぎるとちょっとつまらないという声もあることで。逆にマニアックなことをいろいろ話した方が、初心者的にもなんかウケがいいとか、そういうことは今年1年を通していろいろ分かりました。
PB佐藤:まだ「LJL」ではやってないんですけど、「LCP」では、試合が終わった後の画面に手書きで解説するのは、そういった取り組みの一環としてやっています。また、気づいている方は少ないかもしれないですけど、今年の実況解説ではディレクションを加えて、もうちょっと初心者に寄った解説を挟むようにしています。

「LCP」も「LJL」と同じキャスター陣が担当しているが、試合後に戦術面の少し突っ込んだ解説も行っている
──そこはかなり感じました。実際今まではしょっていた部分や専門用語もちゃんと説明するようになっていて。
PB佐藤:そこはキャスターの皆さんにも意識づけてもらっています。
「LJL」から「LCP」へ、必要な競技力と経験
──「LJL 2025」では、アマチュアチームの中でもkkkkkkkkk(ケーナイン)選手やJustFocus選手のように突出した才能が現れました。一方で、「グランドファイナル」では常勝REJECTにQT DIG∞が逆転勝利したものの、「LCP P&R」では残念ながらDeep Cross Gamingにかないませんでした。「LJL」から「LCP」に挑めるチームを出すためにどんなことが必要でしょうか?
ライアット藤田:まず、やはりローカルリーグ自体の底上げをする必要があります。時間がかかるとしても、試合の数、競技の数を増やすしかない。いろいろなチーム・選手が参戦して、それを積み重ねて日本や「LJL」のアイデンティティとしての強さを積み上げて固めていく。そうなれば、他の地域と張り合うことに、「LJL」として貢献できるんじゃないかなと僕は思っています。
PB佐藤:「LCP」に挑めるチームがいないとは、僕らは思っていません。実際に今の「LJL」からでも「LCP」に挑めると思います。ただ、「LJL」全体の実力をさらに上げるために、強いチームが出てくることは必須です。運営としてより競技性の高い試合をさせてあげたいとも思います。
PBシタール:それにプラスして、「フィアレスドラフト」などの経験と同時に、プレッシャーのかかる大会もあまりなかった。その2つを来年は増やそうと思っていますし、その経験があれば次はもうちょっとうまくいくと思います。例えば、観客の前に出て戦うオフライン大会とかがあるともう全然違うんですよね、オンラインプレイと比べて。

株式会社プレイブレーン代表取締役社長CEOのマイケル・シタール氏。『LoL』についてはプレーよりも観る専。
PB佐藤:場慣れさせてあげるという意味では、「LJL」チームが参戦していた「PCS 2024」のプレイオフと「LCP 2025」は台湾でオフライン大会をやりましたが、それに似た環境に慣れさせたい。いいコンディションで大一番に臨めるような下地を作ってあげるのも僕らの役目かなと思います。
とはいえ、全体のレベルを上げていくためには、アマチュアチームの実力をどうやって上げていくかというところは、僕らとしても課題だなと認識はしています。なので、コーチングなどをいかにサポートできるかというのは、これからのタスクというか、僕らが取り組まなきゃいけない部分のひとつですね。
プロは不要になったのか?──収益、チーム、選手のこれから
──「LJL 2025」での最も大きな変更点は、安定的な収入があってプロとして活動する=仕事になっていたプロチームが活動できなくなったことだと思います。そこについてはどうお考えですか?
ライアット藤田:今までは、選手がチームに入って給料をもらい、競い合うという、割とシンプルなシステムだったんじゃないかなと思うんです。ですが、最近は選手が活躍する場がいろいろ増えてきている時代になってきたと思っています。
いい面も課題もあると思っていますが、個人的には前向きにとらえています。もちろん、eスポーツのリーグ自体から収入もありつつ、配信業務だったり、選手として競技以外のことで収益を作れるようになればと思ってはいます。ただ、「LJL」としてどういうふうにやるのかは、常にプレイブレーンさんと一緒に協議しているところです。『LoL』だけではなくeスポーツ全般で、今後どうやってチームや選手が活躍できる場を作るかは課題でもありますし、毎年工夫したり成長が必要な項目です。
収益化については、イベントやスポンサーもそうですが、スポンサープログラムとか、ファンがグッズを買っていただいたらチームのサポートになるシステムを導入することで、その収益を最終的に「LJL」のチームや選手に貢献できるようなシステムにできればなと思っています。

LJLグッズの購入者の名前を、公式配信とウェブサイトのサポーター欄に掲載するという試みもあった(https://futaroku.gg/blogs/blog/ljl-2025-official-merch-tshirt-hoodie)
ただ、これもいろいろ試している最中で、まだゴールは遠いですが、何がうまくいきそうかは少しずつ見えてきた、というのが今の印象です。
──実際、今年はグッズを購入するとサポーターとして名前が掲載されたりもしましたね。そこは初めて「Presented by PLAYBRAIN」というかたちでプレイブレーンさんが一緒に運営するようになったことの影響が大きかったですか。
PBシタール:そうですね、今年からライアットさんからもうちょっといろいろなことができるように、ライセンシングされています。
もうひとつは、アマチュアチームが増えてプロチームが必要ないのではなくて、アマチュアチームもプロチームも一緒にいるリーグを考えているんです。上位の方はプロチームが突出していて、下位のアマチュアチームもプロチームを目指すというルートがあることで、レベルアップができるとも思っています。
──発掘・育成をしたい、だからアマチュアをより重視するようになってきたということですよね。これまでがプロしか出られない「プロ野球」だとしたら、プロもアマチュアも出られてプロや五輪への道も開ける「東京マラソン」みたいな感じでしょうか。
PB佐藤:そういった窓口はしっかりあるので、プロ選手の存在は必要で、プロチームはアマチュアが目指す目標になっていくという話なんですよね。やっぱり我々は「LCP」に行って世界で活躍する選手を輩出したいですし、プロチームがあってアマチュア選手たちがそこを目指すのが、今回の「LJL」の理想型です。
オープン大会から誰でも参加できて、勝ったら次のレベルに行けるというフォーマット自体は、他のeスポーツタイトルにもよくあります。「LJL」で行ってもおかしくないと思っています。

株式会社プレイブレーン ストリーミングプロダクションリーダー・プロデューサーの佐藤大志氏。メインロールはADCとミッド。
──他の競技タイトルのバトルロイヤルも似た形式ですよね。
PBシタール:格闘ゲームもほとんどそういうフォーマットですね。
──時代が変わりつつあるということでしょうか。今まではメーカーがeスポーツのプロを囲い込んできたけれど、チームや選手自身でブランディングや収益化を進めるようになってきました。
ライアット藤田:そうですね、今までの「LJL」はプロチームでないと参戦できないリーグでしたが、プロとしてeスポーツの競技でも活躍できて、プロになりたい人も活躍できるような環境を目指しています。
PB佐藤:eスポーツ業界全体として、チーム側がより売り出していくような環境になりつつありますよね。選手とかが配信でインフルエンサーとコラボしたり。
──実際に今までの「LJL」では許されなかった配信やグッズによる収益化とか、2026年のルールで変わったこともあるのでしょうか。
ライアット藤田:多少はあります。柔軟にしたのが「LJL」の大会以外参戦できないというルール。例えば「EWC」みたいなライアットゲームズが主催していない大会も多くなっているので、そういう別の大会も参加できるようにオープンになってきました。これは世界の他のリーグも同様です。
特に「LJL」は、今まではコミュニティ大会への出場も結構厳しかったんです。でも今はむしろ積極的に出場して自分たちをアピールすることが大事だと思うので、そこは大きく変わりました。
PB佐藤:あと、ゲーミングハウスが必須ではなくなりましたね。
──配信については、「LJL」の選手は他のeスポーツに比べて個人配信が圧倒的に少ないとも言われています。練習などで手の内を見せられないという事情を知らないファンからは、「なんで『LJL』の選手は全然配信しないんだ?」といった声もありました。
ライアット藤田:そういうこともあり、2025年はオープン予選のみ個人で配信できるルールをお試しで実施していたんです。メインステージでも実施しようかという議論もしたんですけど、運用方法を確立しないと競技としての懸念もあり。ただ、最終的にはメインステージでも実現したいとは思います。
「LJL」に出ながら個人で配信してくれたら、ファンにとっては選手の視点や会話をチームや選手のファンになりやすくなるコンテンツだとは思うので、いずれはそういうこともできたらとは思っています。今は一番いい方法を話し合っている段階です。
ストリーマー参加とルール緩和──“開かれたLJL”への一歩
──2026年のルールも公開されて、「ストリーマーの参加」に関する情報も出ましたね。端的に言うとどうなるのでしょうか?
PB佐藤:『LoL』部門ではなく、ストリーマーとしてチームに所属している場合、そのチームとは別のチームのメンバーとして「LJL」に参戦できるということです。自分たちのチームが参戦していても、特例でストリーマーとかコンテンツクリエイターだったら別のチームとして出場できます。最終的には「LCP」側のルールもあって、昇格戦において、コンテンツクリエイターが所属する「LCP」チームとの対戦には出場できませんが。
──盛り上げるための何かがあるのでしょうか。
PB佐藤:そこは2026年に関しては結構力を入れていきたい部分です。具体的に、ウォッチパーティーとか、今までやってくださっているインフルエンサーの方とか。
あとは「IGNITE」の時に十数名のストリーマーの方とウォッチパーティーをやりましたが、そういうコミュニティとも協力して視聴者を増やしていきたいです。選手の一覧とか細かい情報も渡して自由に使っていいよとかはすぐにできそうです。
──僕らも欲しいです(笑)。メディアに優先でいただけると。
PB佐藤:彼らのそれぞれのレベルで選手たちを紹介してもらうというのも、公式だけじゃなくできるのかなと思います。実際、国際大会でもそういうことは行っていますし、チームの見どころとかは今までもウォッチパーティーを実施しているストリーマーさんたちに渡しているので。
ライアット藤田:コミュニティがやりたいことをできるだけサポートしたいとも思っています。例えば「VRChat」チャットでは一緒に観戦したりもできました。あれもコミュニティが運営してくださっているんですけど、他にもコミュニティから要望があれば引き続き検討したいですね。
PB佐藤:意図としては、Bo3やBo5、フィアレスドラフトに慣れさせて、選手自身の経験とレベルを上げていきたいと思っています。最初の「WINTER」では12チームから8チームに、「SPRING」では8チーム、「SUMMER CHAMPIONSHIP」では勝ち残った6チームと、強いチームが残っていくようなフェーズになっています。
これまでは「Spring Split」「Summer Split」とそれぞれが独立していたと思うのですが、2026年に関しては年間を通して一連の流れを作って競技精度を高めて、チーム・選手の実力を上げていくことを目指しています。最終的には「LCP」の昇格戦で頑張ってほしいですね。
※ ※ ※
正直なところ、長年の「LJL」ファンでも「LJL 2025」は観なかったという人も多かったかもしれない。それほどまでに、プロ限定リーグからオープントーナメントへの戸惑いや失望もあっただろう。
しかしその変化は、「LJL」のみで「Worlds」に出場できた優遇された時代から、「LCP」のライバルたちを倒さなければ世界に挑めないという、甘えの許されない過酷な時代へと突入した「LJL」にとって、必ず成し遂げなければならない変革だったように思う。
それは、「新しい才能の発掘」と「成長の物語」という、あらゆるスポーツが持つ競技シーンの面白さを、もう一度つくり直すための挑戦だ。
「LJL 2026」はフォーマットもさらに洗練され、配信やコミュニティの熱も広がっていくはずだ。そして何より、『LoL』自体にもさまざまなシステムの変更が盛り込まれ、ゲームの展開も変化が多い一年になるだろう。
「LCP」に挑戦し続けるSHGとDFM、そして彼らに追いつき、むしろ追い越すくらいの「LJL」シーンの盛り上がりに心から期待したい。
リーグ・オブ・レジェンド:https://www.leagueoflegends.com/ja-jp/
ライアットゲームズ:https://www.riotgames.com/ja
株式会社プレイブレーン:https://playbrain.com/ja
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