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【kokuya選手インタビュー】兄crowと僕の共通点は○○——新生αDに込めた期待とは
『荒野行動』をはじめとするモバイル部門で絶大な人気を持っているeスポーツチームαD(あるふぁでぃー)。そんな彼らが新たにVALORANT部門を設立。
αD VALORANT部門のフルメンバーはこちら!
— esports team αD (@oreratuyoi) January 12, 2024
-Player-
61ue(@61ue_)
niki(@X0X08008)
kokuya(@kokuya1205)
BoM Alpha(@BoM_Alpha)
Han(@Hanwvlrt)
abu(@a_b_u_cha)
-Coach-
nolozy(@nolozy)
1月22日から予選が始まるのでみんな応援よろしくね!#αDWIN pic.twitter.com/VvzbYzMSyv
ZETA DIVISIONストリーマー部門から移籍したabu選手やniki選手など、そうそうたるメンバーが発表されたことで、大きな期待が集まっている。中でもZETA DIVISIONで世界3位を勝ち取り、現在はプレイングコーチとして活躍しているcrowコーチの弟、kokuya選手にも注目が集まっている。
今回は、そんなαD所属のkokuya選手、VALORANT マネジャーにインタビュー。なぜVALORANT部門を設立したのか——、なぜαDを選んだのか、また実の兄であるcrowさんとはどのような話をしているのかなど、彼の素顔に迫った。
VALORANT初の公式大会がプロへの道を後押しした
——本日はよろしくお願いします。最初になぜαDがVALORANT部門を設立したのかを教えてください。
マネジャー:チーム設立当初から荒野行動の選手として在籍していた61ueから、「VALORANTの競技シーンに挑戦をしたい」という強い要望があったのがきっかけです。
荒野行動部門のファンの中にも、以前は『荒野行動』をプレーしていたけど、ライフスタイルが変わって『VALORANT』のようなPCゲームに移行したような人も多いと感じています。そういったファンとの親和性も高いと思い、『荒野行動』をルーツに持つプレーヤーを柱として、VALORANT部門を設立しました。
——なるほど。ほかのメンバーを集めるのにあたり、どのような点に注目しましたか?
マネジャー:実力があるのは大前提で、大会結果以外の部分でも爪痕を残せるような野心を持った選手を求めていました。実力面での選考については、先に契約が決まっていた選手やコーチにすべて任せていました。
トライアウトが終わったあとに各選手と面談した際、たまたまそういった素質がある選手が集まっていたのは運が良かったですね(笑)。
——確かに個性ある面々って感じですもんね。kokuya選手はcrowさんの弟として突然話題になったようにも感じました。そもそもなぜeスポーツのプロ選手を目指そうと思ったのでしょうか。
kokuya::実はそもそもプロ選手になる気はなかったんです。
——ええっ。いきなり真逆(笑)。
kokuya:ただ『VALORANT』がリリースされた直後からランクマッチで実力は試していました。その中で、皆さんがよく知っているような有名選手と戦えるランクまで上がり、自分的にも手応えを感じるようになったんです。
落ちてもいいからプロeスポーツチームのトライアウト受けてみようかなと受けた結果、思考行結に加入したのがプロ選手のはじまりでした。
——手応えを感じた決め手みたいなのはあったのでしょうか。
kokuya:友だちと軽い気持ちで『VALORANT』の大会に出場したんですが、その時の初戦の相手が兄も所属しているAbsolute JUPITER(現ZETA DIVISION)というまさかの奇跡が起こりました。
Absoluteといえば『Counter-Strike: Global Offensive(CS:GO)』では超強豪チーム。『CS:GO』時代、彼らから数ラウンドでも取れればすごいといわれていたチームです。
もちろん、結果は敗退してしまいましたが、何ラウンドか取ることができました。「えっ、あのAbsolute JUPITER相手にラウンドが取れるんだ!」って、『VALORANT』の競技シーンにワクワクしたのを覚えています。そこから、もうちょっとちゃんとがんばってみようかなって思うようになりましたね。
——なるほど。そこから思考行結やENTER FORCE.36というチームで活躍されていたんですね。ただ、当時はcrowさんの弟という話題にはなりませんでしたよね。
kokuya:そうですね。プロになるなら、兄の力や名前は借りたくないって気持ちがあったんで、2年くらいはcrowの弟ということを隠して大会に挑んでいました。
——確かに、急に「crowの弟が競技シーンにいるぞ!」的な感じでSNSがざわつきましたもんね。
kokuya:自分もプロとしての知名度も少しずつ出てきて、長いオフシーズンがはじまるタイミングで兄の配信でポロッと話したのがきっかけじゃないかな。
「これ俺の弟だから見てあげて」みたいな感じで僕の配信をレイド(自分の配信終了後に別のチャンネルに移行)してもらって——。少しでも『VALORANT』のファンが盛り上がってくれればと思ってこっそり発表したんです。
——へぇ。そうだったんですね。そういった経緯があって現在αDに移籍したわけですが、移籍のきっかけはあったんですか?
kokuya:『VALORANT』のTier2(国内リーグ)は過酷で、メインステージに行けないチームは解散することも多いのが現状です。そういった中でチームを転々としていていた時、αDのコーチからオファーを受けて加入することになりました。
——kokuya選手から見て、αDの魅力はなんでしょうか。
kokuya:なんといっても成長速度の速さですね。『荒野行動』や『スプラトゥーン』といったさまざまな競技シーンを経験してきた選手が集まっているので、知識を吸収する速度が半端ないです。
——kokuya選手自身、crowさんの影響は受けましたか?
kokuya:やはりプロとして活躍する背中を見てきたんで「かっこいいな」って。ファンのみんなに尊敬されるプレーヤーになっていくのを見て「自分もそうなれたらな」とは思っていました。
——何か助言はありましたか?
kokuya:いやぁ、あまり話さないですね(笑)。まあ「最近、どうなの?」みたいな感じで『VALORANT』の話すことはありますけどね。
——そうだったんですね。kokuya選手もcrowさんと同じサポート役のようですが、一般的に難しいポジションでありながら、評価されづらいサポート役を選んだのには理由があるのでしょうか。
kokuya:そもそも自分の性格的に前にガツガツ行くというよりも、味方をサポートしながら前に送りたいというタイプなので、「自分のプレーで味方を輝かせたい」という気持ちからサポート役を選びました。
多分兄も同じ性格だったんじゃないかなぁ。
——やっぱり、そういった部分は兄弟で似ているんですね!
IGLとして気をつけていること
——今回αDではIGLも担当するということで、特にさまざまなタイトルを経験している選手たちに指揮を執るというのは大変じゃないですか?
kokuya:正直大変です(笑)。やはり『VALORANT』のセオリーをまだまだ理解していない部分はあるので……。ただ逆をいえば、コールに対して素直に動いてくれるというのはやりやすいですね。
例えば、自分なりのセオリーを持っている選手だと、意見が違うと試合中でもぶつかってしまうこともありますが、αDではそういった場面はあまりないです。
——特に気をつけていることはありますか?
kokuya:負担を掛けすぎないことですね。
キャパを超えたコールをしてしまうと、それを聞いた選手が混乱して焦ってしまいます。なるべく状況や戦術をわかりやすく伝えることを心がけています。
ただ兄からは「(IGLは)むずいよ」って言われました(笑)。
——今までのチームではIGLではなかった?
kokuya:そうですね。今までは試合中のコールがメインでした。なのでIGLとして全体を動かすのは初めてですね。ただαDでは自分が一番『VALORANT』の経験が長いので、チームのためにもIGLをがんばりたいと思います。
——メンバーの仲は深まりましたか?
kokuya:まだオフラインで練習したことはなく、撮影の時にみんなで集まってご飯を食べるくらいですが、戦略的にも「みんなで勝ちに行く」といったコンセプトのチームなので雰囲気はいいですよ。
——プレッシャーは感じていない?
kokuya:プレッシャーはないといえばウソにはなりますが、自分は今までの競技経験があるので、そこまでではないですね。ほかの選手たちはプレッシャーや緊張がすごいらしいです。
なぜかほかの競技シーンより『VALORANT』の競技シーンは緊張するみたいで——。公開スクリムですらめっちゃ緊張したって(笑)。
——なるほど。ちなみにプロ選手として気をつけていることはありますか? 普段の生活だったり、SNSの発信の仕方だったり——。何かと最近のプロ選手は気にしなければならないことが増えてきたように感じています。
kokuya:まずは体調管理ですね。eスポーツ選手は夜型になりがちですが、僕はちゃんと朝起きてご飯を食べて、夜になったら寝るというのを心がけています。
SNSに関しては余計なことはいわない。何をつつかれても大丈夫なようにと心がけています。
——確かにcrowさんもSNS関連は淡泊でしたもんね(笑)。
kokuya:そうですね。余計なことは発信しないようにしています。丸岡家は(笑)。
——(笑)。では最後にVALORANT Challengers Japanに向けて意気込みをお聞かせください。
kokuya:αDとしてはじめての大会ということもあるので、1試合1試合丁寧に勝ちを目指してがんばりたいと思います。新生αDを応援よろしくお願いします!
——ありがとうございました!
———
crow選手の弟ということで話題になったkokuya選手。しかし実力がつくまではそういった話題で注目をされないと、密かにプロ選手として活動していたというのは、彼らしいプライドだとインタビューを通じて感じることができた。
何より、本当に話し方から性格なんかもcrow選手にそっくりでびっくり。今回はオンラインでのインタビューだったが、話を聞いていると、crow選手にインタビューしてたことを思い出すような雰囲気を持っていた。
「話し方もそっくりですよね」と聞くと「マジですか。自分では……思わないですけどね(笑)」っていう答え方がすでにそっくりだった(笑)。
crow選手が現役を引退し、さらにkokuya選手の注目も集まったのではないだろうか。彼らが初参戦するVALORANT Challengers Japan 2024は予選が1月22日(月)からスタート。メインステージは2月3日(土)からスタートする。
ぜひメインステージに進出して新風を巻き起こしてほしい。
【番外編】Episode 8のアップデートについて
——新しいパッチでアウトロー(新武器)が追加されたり、エージェントのアップデートがあったりと、大きく変わりましたが気になることはありますか?
kokuya:結構メタは変わっていくんじゃないかと思います。アウトローの登場で、ハーフアーマーバイをすることが少なくなっていくんじゃないかな。
——個人的にアウトローのポテンシャルはどう感じていますか?
kokuya:ランクマッチだと結構ぶっ壊れ性能ですね(笑)。1発で140ダメージなんで、ひとりが持っているだけで、そのラウンドの勝率は大きく変わってきそうですね。
ちょっと強すぎかなと。
——マッププールにアイスボックスが追加されて、ヘイヴンがなくなりましたね。
kokuya:個人的にアイスボックスは攻めが単調になりがちなので好きではないのでヘイヴンが恋しいです(笑)。ヘイヴンって攻め方ひとつとっても、チームの色が出ていたじゃないですか。今回、部分的に変更になったアイスボックスで、そういった色が出せるのか気になりますね。
——まあ、地形もかわりましたもんね。
kokuya:そうですね。ただ結果的に単調になっちゃうんじゃないかなぁ。
——何かそういう雰囲気が見えますか?
kokuya:見えますね(笑)。全体的に守りが強くなって攻めるのが難しくなっちゃったようには感じます。あとはロータスの地形が変わって、比較的守りやすくなったのはいいアップデートですね。
——エージェントの修正はどうでしょうか。
kokuya:もともとキルジョイ専だったんで、タレットの弱体化はさびしいです。もうアップデートでかれこれ5回くらい弱体化しているんで「キルジョイばかりイジメないで!」って思ってます(笑)。
強いから仕方ないんでしょうけど……。
※なお、VALORANT Challengers Japan 2024 Split 1のOpen Qualifier(予選)は、ひとつ前のパッチ7.12で実施予定とのこと
——新しいパッチでアウトロー(新武器)が追加されたり、エージェントのアップデートがあったりと、大きく変わりましたが気になることはありますか?
kokuya:結構メタは変わっていくんじゃないかと思います。アウトローの登場で、ハーフアーマーバイをすることが少なくなっていくんじゃないかな。
——個人的にアウトローのポテンシャルはどう感じていますか?
kokuya:ランクマッチだと結構ぶっ壊れ性能ですね(笑)。1発で140ダメージなんで、ひとりが持っているだけで、そのラウンドの勝率は大きく変わってきそうですね。
ちょっと強すぎかなと。
——マッププールにアイスボックスが追加されて、ヘイヴンがなくなりましたね。
kokuya:個人的にアイスボックスは攻めが単調になりがちなので好きではないのでヘイヴンが恋しいです(笑)。ヘイヴンって攻め方ひとつとっても、チームの色が出ていたじゃないですか。今回、部分的に変更になったアイスボックスで、そういった色が出せるのか気になりますね。
——まあ、地形もかわりましたもんね。
kokuya:そうですね。ただ結果的に単調になっちゃうんじゃないかなぁ。
——何かそういう雰囲気が見えますか?
kokuya:見えますね(笑)。全体的に守りが強くなって攻めるのが難しくなっちゃったようには感じます。あとはロータスの地形が変わって、比較的守りやすくなったのはいいアップデートですね。
——エージェントの修正はどうでしょうか。
kokuya:もともとキルジョイ専だったんで、タレットの弱体化はさびしいです。もうアップデートでかれこれ5回くらい弱体化しているんで「キルジョイばかりイジメないで!」って思ってます(笑)。
強いから仕方ないんでしょうけど……。
※なお、VALORANT Challengers Japan 2024 Split 1のOpen Qualifier(予選)は、ひとつ前のパッチ7.12で実施予定とのこと
#ChallengersJP#VALORANT Challengers Japan
— VALORANT Challengers Japan (@valesportscl_jp) January 9, 2024
VALORANT Challengers Japan 2024 Split 1 パッチについてのお知らせ
Open Qualifierはパッチ7.12にて実施いたします。
Main Stageについてはパッチ8.0を予定しております。… pic.twitter.com/lUsYW8uTXP
【番外編】crowとkokuyaの共通点は?
——ところでkokuyaっていう名前の由来は?
kokuya:兄と考えたというか、中学1年の頃にオンラインゲームを兄に勧められまして——。オンラインゲームをやるからには名前を決めなければならないじゃないですか。その時に決めた名前を今でもずっと使っています。最初はもう少し長いフレーズだったんですけど、いろいろ短縮してkokuyaになりました。
——いきなりフッとわいてきたフレーズなんですか?
kokuya:いや、まぁ……。兄と一緒に話し合ってkokuyaにしたと言っておきます(笑)。
——えっ? 特に深い意味はなかったんですね。お兄さんのcrowって名前もずっと気になってたんですよね。
kokuya:兄も同じ感じで適当なんじゃないですか?(笑)
——ほんとに?(笑)
kokuya:んー。多分黒系が好きだったんじゃないですかね。ほら、カラスって英語でcrowですし……kokuyaもねぇ……。黒にかかっているのかもしれませんよ?
——ああっ、そういうことだ!
kokuya:kokuyaって漢字にしたら黒に夜っぽいですしね。まあ、特に理由はわからないってことで(笑)。
——ここにも兄弟の共通点が!
——ところでkokuyaっていう名前の由来は?
kokuya:兄と考えたというか、中学1年の頃にオンラインゲームを兄に勧められまして——。オンラインゲームをやるからには名前を決めなければならないじゃないですか。その時に決めた名前を今でもずっと使っています。最初はもう少し長いフレーズだったんですけど、いろいろ短縮してkokuyaになりました。
——いきなりフッとわいてきたフレーズなんですか?
kokuya:いや、まぁ……。兄と一緒に話し合ってkokuyaにしたと言っておきます(笑)。
——えっ? 特に深い意味はなかったんですね。お兄さんのcrowって名前もずっと気になってたんですよね。
kokuya:兄も同じ感じで適当なんじゃないですか?(笑)
——ほんとに?(笑)
kokuya:んー。多分黒系が好きだったんじゃないですかね。ほら、カラスって英語でcrowですし……kokuyaもねぇ……。黒にかかっているのかもしれませんよ?
——ああっ、そういうことだ!
kokuya:kokuyaって漢字にしたら黒に夜っぽいですしね。まあ、特に理由はわからないってことで(笑)。
——ここにも兄弟の共通点が!
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編集:いのかわゆう
撮影:いのかわゆう
【井ノ川結希(いのかわゆう)プロフィール】
ゲーム好きが高じて19歳でゲーム系の出版社に就職。その後、フリーランスでライター、編集、ディレクターなど多岐にわたり活動している。最近はまっているゲームは『VALORANT』。
Twitter:@sdora_tweet
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