展望
強豪揃いダート中距離 初のJRA開催となるレースを制するのは!?
2018年11月1日 10:26配信
ダート中距離でいまいちばん勢いがあるといえば、ケイティブレイブ。今年2月のフェブラリーSこそ11着と大敗したが、それ以外は1年半ほどすべてのレースで掲示板(5着以内)を確保するという安定ぶり。出世レースとなった昨年の帝王賞は差す競馬になったが、それ以外はすべて4角で3番手以内という内容で、いわゆる「自分でレースを作れるタイプ」でもある。
課題は中央競馬のダートに対する対応力で、前述のフェブラリーSのほか、昨年のチャンピオンズカップも4着と馬券の対象から外れた。フェブラリーSはスタート部分が芝のコースなので度外視できるが、よりスピード色の強いダート戦に対応する必要はある。
そのフェブラリーSを制したのがノンコノユメ。こちらは対照的な脚質で追い込み一辺倒だが、確実に最後は伸びてくる馬だ。ここ2戦は船橋(かしわ記念)、盛岡(南部杯)で追い込みきれなかったが、こちらは中央のダートは歓迎のタイプ。最近はマイル以下を使われることが多かったがかつては2000mのジャパンダートダービーや帝王賞で好走もしていたし、こなせる可能性は十分ある。
4歳と若い立場で挑むのがサンライズソア。同じ京都1900mの平安Sを逃げきっており、コース適性と勢いで期待されている。G1・Jpn1格のレースは出走経験そのものがほとんどない(ジャパンダートダービー2着のみ)が、若さと勢いから、今回も上位人気の1頭に推されそうだ。
さらに若く、さらに勢いで突破しようというのが3歳のオメガパフューム。ここまで6戦してすべて3着以内、前走のシリウスSでは重賞初制覇を果たし、サンライズソア(3着)に先着も果たしている。差しタイプだが極端に後ろからという馬でもなく、展開の不利を受ける危険はなさそう。2~3歳時に世代限定のダート戦で活躍していた馬が古馬に混じると意外に本領を発揮できないこともあるが、この馬の場合は既にシリウスSで古馬に勝っているので、期待が高まっている。勝った場合、そして勝ち方によっては、一気にダート路線の絶対王者に君臨する可能性もある。
かつてこの路線で大きいタイトルを取ったアポロケンタッキー、サウンドトゥルーはともにこのところ勝利から遠ざかっているが、それなりの着順には来ているので、今回も軽視はできないところ。特にアポロケンタッキーは馬のやる気次第で内容が大きく変わる馬だ。他に注目したいのはテイエムジンソク。こちらも復活が待たれる馬で、一時は迷いのない逃げで重賞好走を重ねた馬。今回は他の先行タイプもいるが、自分の競馬を貫いて上位食い込みを目指したいところだ。