展望
モズカッチャンが史上4頭目の連覇に挑む!
2018年11月5日 12:21配信
今年のエリザベス女王杯、主役となるのは昨年の覇者モズカッチャンだ。今年は一線級の牡馬に挑むレースが続き1着こそないが、健闘はしている。前走の札幌記念も着順は3着だが1着のサングレーザーとはタイム差なし。最後方から上がり最速をマークしてのタイム差なしだけに、序盤の位置があと少しでも取れていれば勝っていてもおかしくなかった。今回は得意の京都に舞台を移し、牝馬どうしの一戦。下の世代の女王アーモンドアイも不在だけに、ここは負けられない一戦だ。
3歳馬では、秋華賞を回避したノームコアがここへ出走を予定している。紫苑S優勝のあと疲れもあって秋華賞を回避したが、そこで大事をとっただけにこの一戦は好走したいところ。これまでキャリア5戦ですべて3着以内。好位で競馬ができるセンスはもともと評価されていたが、紫苑Sでは道中溜めていくとそのぶんしっかりした末脚を使えることも分かった。3歳牝馬の三冠レースには出走できなかったが、潜在能力は高い馬だ。
秋華賞に出走した3歳馬では、カンタービレが出走する。ローズSでは4角先頭から優勝、秋華賞では追い込んで3着と、全く違う競馬で好走してみせた。作戦の選択肢が増え、展開に対応しやすくなったとすれば心強いところだ。2400mのオークスで大敗しており今回やや距離が長い可能性もなくはないが、前走の直線を見る限りでは、2000mに距離適性の上限があるというようには見えなかった。
リスグラシューも距離がテーマになりそう。G1勝ちこそないが2,3着の経験は多く、「G1レベル」の馬であることは間違いない。オークス5着、昨年のエリザベス女王杯が8着なので距離はやや不安だが、地力でそれをどこまでカバーできるか。父ハーツクライの産駒そのものは距離をこなせる馬が多く、リスグラシュー自身も2000m超のレースに出走したのはまだ2回だけ。距離がもたないと決めつけるのもまだ早いかもしれない。
レッドジェノヴァは札幌で条件戦を連勝したのち、前走は京都大賞典で一線級の牡馬を相手に2着。古牝馬としてはこの秋最大の上がり馬だ。その京都大賞典では勝負どころで馬群に包まれて動けず、直線の入り口でも進路が見つからないシーンがあった。しかし、進路が開けてからの伸びは素晴らしく、最後は勝ったサトノダイヤモンドにまで迫ろうかという勢い。関東馬なので中2週で再度の輸送が課題となるが、楽しみの多い馬である。
忘れられかけた存在になっているが、展開次第で侮れないのが昨年の2着馬クロコスミア。今年は馬券に絡んだレースがないが、相手が強いレースだったことと、展開が向かずにきたことが原因。流れ次第で結果が大きく変わるタイプ、逆に言えば自分の流れにすることができれば昨年に続く好走も可能だ。