展望
平成最後の大一番!平成最後の大一番!レイデオロは古馬最強証明なるか?
2018年12月25日 13:58配信
ホープフルSがG1になったとはいえ、やはり年末を占める大レースといえば有馬記念である。今年も最後に熱いレースを見て、良い気分で1年を締めくくりたいものである。
主役はレイデオロだ。騎手の都合もあって、アーモンドアイとジャパンカップ・有馬記念を使い分ける形になったが、それだけにここは落とせない。今回はスローペースになりにくいメンバー構成で、切れ味勝負をしたくないこの馬にとっては好都合。ダービーと有馬記念、この両タイトルを手にすれば歴代の名馬と肩を並べる存在になれる。
キセキはこの秋、勝ってはいないもののペースを作ることで存在感を発揮している。ちょっと抑えがきかないところがあるが、無理に抑え込もうとするよりも自分のペースで行かせたほうがよいということも分かってきた。今回はオジュウチョウサンがハナへ行こうとする可能性があるが、その番手にはまる形で競馬ができればチャンスは広がるし、自分がハナでもここ2走と同じような結果は出せるはず。一見脚質的には邪魔に見えるオジュウチョウサンの挑戦だが、スタミナ色の強い結果になることはキセキも歓迎だ。
そのオジュウチョウサンは障害界からの平地挑戦という異例の形で話題になっている。元障害馬のグランプリホースにはメジロパーマーがいるが、同馬も平地では逃げの競馬をしていた。
常識で考えると平地の一線級に対しては分が悪いが、スタミナがあってスピードが足りないという前提条件ははっきりしている。枠順次第では武豊騎手が、全員をスタミナ勝負の泥沼に引き込むような逃げを打つかもしれない。
ブラストワンピースはハービンジャー産駒にしては速い上がりを使えるので暮れの中山が向くかどうか微妙だが、3歳世代の上位に位置する1頭であることは間違いない。菊花賞の雪辱を果たしたいところだ。
同じハービンジャー産駒でも、モズカッチャンのほうがコース適性はありそうだし、500万条件の1800m戦とはいえ中山芝で勝ったこともある。「強い牝馬」という最近のトレンドを忘れてはならないだろう。
シュヴァルグランは昨年の3着馬。ジャパンカップでは3着だったが、差し馬にとってはつらい展開で、それを考えるとよく走っている。昨年は10番枠だったが、内枠から効率的に立ち回るようなレースができると浮上してくる。
最後に一昨年の優勝馬サトノダイヤモンド。ジャパンカップでは6着だったが、一時期より復調していることは確か。今回の短期免許でも好調のアヴドゥラ騎手を背に、最後に存在感を示して引退の花道を飾りたいところだ。
text by 須田 鷹雄