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登録時点でフルゲート割れが決まった今年のマイルCSだが、メンバーレベルとしてはなかなかのものになりそう。特に、中距離以上から来る馬が充実している。

ダノンプレミアムは天皇賞秋2着からの参戦。その天皇賞秋はアーモンドアイが強すぎたが、他の有力馬にはしっかり先着した。他の人気馬も積極的な競馬をしたためこの馬の強みである積極的な位置取りが生きなかったが、それでも2着したのだからやはり能力がある。朝日杯以来のGI勝ちが期待できそうだ。問題があるとしたら当日のテンション。安田記念のときのようにならず、落ち着いてレースを進めたい。

ダノンキングリーは主戦の戸崎騎手がJBCスプリントで落馬してしまい乗り替わりになる見通しだが、馬のほうは文句なしの臨戦過程で本番に臨む。毎日王冠はアエロリットがうまい逃げを打ったが、それを一気に捕らえた上がり33.4秒の脚が光った。マイルCSは前走で上がり最速をマークしていた馬が強く、この馬はその条件にあてはまる。また、この馬が届くような展開だとダノンプレミアムはある程度消耗しているはず。ダノンのワンツーは難しいが、どちらか片方が好走する可能性は高い。

インディチャンプは安田記念の覇者。毎日王冠の3着は、ステップレースとしてはまずまずの内容だろう。デビュー以来大崩れのない馬なので今回も上位には食い込みそう。道中の位置取りはダノンプレミアムと近いはずなので、それに先着できるかどうか。安田記念のときは向こうが外枠かつスタート時の不利があった。五分の条件でも先着できるか、試されるのが今回のレースだ。

ダイアトニックもデビュー以来最低でも4着という安定した馬。1600mより1400mのほうが良い馬かもしれないが、1600mでも好走はしているし、とにかく末脚が堅実。タイプ的にはダノンプレミアムよりダノンキングリーとセットになって伸びてきそう。

モズアスコットはスワンS2着で長い不振から脱したが、臨戦過程は正直去年のほうが良かった。その昨年でもマイルCSは13着だったので、ちょっと強気にはなれないところ。距離もこれまでの成績では1400mのほうがベターだが、1600mもこなせないというわけではない。

アルアインは昨年の3着馬。2000mGIを2勝している馬だが緩急のあるラップ不得手なので、マイル戦も向く。まずは昨年のように内枠を引きたいところ。スタミナが要求される速めのワンペースが理想か。

ペルシアンナイトは一昨年の覇者で昨年の2着馬。それ以降馬券に絡んでおらず、今回は復活に賭ける一線。とにかくこのレースとは相性が良いので侮れない。

text by 須田 鷹雄