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出走するのかしないのか注目を集めていたアーモンドアイも出走することとなり、今年の有馬記念は競馬ファンのみならず多くの人々の注目を集めるレースになりそうだ。

そのアーモンドアイは天皇賞秋の勝ち方からも、能力については疑う余地がない。香港カップ回避の原因になった熱発も、海外輸送前でなければ気にしない程度の軽微なもので、3週間後の競馬に影響を及ぼすものではない。今回アーモンドアイに死角があるとしたら、中山芝2500mというコースだろう。コーナー6個でトリッキーな面があるし、坂も2回通過するので展開しだいではスタミナも要求される。ベストが2000mでマイルGIにも挑戦した馬だけに、2400mのG1を勝っていてもなお距離はやや不安だ。

コックスプレートを勝ったリスグラシューも参戦して、ここは牝馬が注目を浴びるレースになりそう。この馬も距離は少しだけ気になるところで、牝馬のワンツーになる可能性も、ともに崩れる可能性もあるように思う。ただ宝塚記念で番手からの競馬を成功させて戦略面の引き出しを増やしたのはここへ来て生きそう。枠順によって戦略を変えることもできそうだ。

サートゥルナーリアは天皇賞秋が案外な結果になってしまった。東京コース不得手が敗因ならばここでの巻き返しがあってしかるべきだが、この馬もベストは2000mのように思える。2400mの神戸新聞杯を勝ってはいるが、当時は13秒台のラップが4つ続くという超スローペース。今回消耗戦になると対応できるかどうか分からない。よい結果になるにしてもならないにしても、この馬にとって来年以降の番組選択を決めることになる一戦だ。

ワールドプレミアは菊花賞からの参戦で、血統的にもこちらはスタミナ勝負をしたいところ。菊花賞を勝った3歳馬がその年の有馬記念に出走したケースは2000年以降[4-2-2-6]と好走例が多い。今回は古馬が豪華メンバーなので勝ち切ることは容易でないが、デビュー以来すべて3着以内という安定味を生かして今回も好走したいところだ。

フィエールマンは凱旋門賞帰り。アーモンドアイが出走するということで池添騎手に乗り替わりとなるが、有馬記念と相性の良い騎手なので大きなマイナス材料ではない。それよりは重馬場ハイペースで走った凱旋門賞のダメージが残っていないかが心配。これはキセキにも言えることだ。

ジャパンカップを勝ったスワーヴリチャードも参戦するが、1,2番人気にはならない見通しというのが今年の豪華メンバーぶりを物語っている。中山はあまり相性が良くないが地力は間違いなくある馬。戦略家のマーフィー騎手が乗るだけに、ジャパンカップに続いて内枠を引くようだと再度の好走が見えてくる。