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朝日杯フューチュリティステークスが阪神芝1600mに舞台を移してから早くも今回で7回目。外回りコースで直線部分が長く、枠順の有利不利も大きくないので能力検定の舞台としては向いている条件だ。

レッドベルオーブは本馬を含め兄弟4頭がすべて走っているという血統。2戦連続のレコード勝ちはインパクトがあったし、G2（デイリー杯2歳S）勝ち馬ということでここでも人気を集めそうだ。所属の藤原英昭厩舎は説明の必要がない一流厩舎だが、2歳時からどんどん使ってくるタイプの厩舎ではない。2歳重賞勝ちは本馬の全兄レッドベルジュールに次ぐ2勝めだ。その兄は朝日杯で10着と大敗し、結果的にはそれが最後のレースとなった。弟が雪辱を果たすことができるか注目だ。

ステラヴェローチェはノーザンファーム産のバゴ産駒ということで、性別は違えどクロノジェネシスを連想させる1頭。2戦2勝の重賞勝ち馬だから無限の可能性を占めている。課題があるとしたら馬場。馬の責任ではないが稍重→不良馬場での連勝なので、良馬場で上がりの速い決着になった場合に対応できるか。

モントライゼはデビュー前から評判になっていた馬。もともとは1600mあたりから使っていって、気性が勝つようになると1200mにシフトするかもと言われていたのだが、実際には1200mを3走してから距離延長で1400mの京王杯2歳Sを制した。ルメール騎手はマイルまではこなせるとのコメントだったが、さらなる距離延長を精神面でこなせるか。まさに騎手の腕が問われる一戦だ。

ホウオウアマゾンはセレクトセールで1億5120万円（税込み）という高馬。ここまで4戦パーフェクト連対できている。デイリー杯ではレッドベルオーブに屈したが、着差はアタマ差なので本質的な力量差があるわけではない。血統的には2000mあたりまでこなしてもおかしくない馬。クラシックへ向けて存在感を示したい一戦だ。

ショックアクションはアイルランド産の外国産馬。サドラーズウェルズ系は日本だとスピード不足と思われがちだが、この馬は高速馬場の新潟競馬場で重賞を勝ってしまった。父グレンイーグルズは英愛2000ギニーなどG1を4勝した名馬。この馬が勝つと、その名声は欧州にも轟くことだろう。

グレナディアガーズもサドラーズウェルズ系だが、こちらは日本でも有名なフランケルの産駒。デビュー前の評判が戦った一方実戦では2着→4着と苦戦していたが、11月7日の未勝利戦を圧勝していきなり大舞台に登録してきた。血統のスケール感がある馬なので、いきなり大仕事をしても不思議ではない。

text by 須田 鷹雄