展望
三冠馬コントレイルとグランアレグリアが激突!5戦5勝のレイパパレにも注目
2021年9月7日 09:41配信
昨年の牡馬三冠馬コントレイルがいよいよ大阪杯で始動する。ジャパンカップの2着でデビュー以来の連勝は止まったものの、当時の豪華メンバーを考えるとやはり力はあることを裏付けた一戦だった。調教師はベスト距離を2000mと考えているようだし、ここでいままで以上の強さを見せる可能性もある。
コントレイルの強さは、持っている武器の多さ。ディープインパクト産駒の一流馬は決め手や一瞬の脚で活躍することが多いが、この馬は持続力勝負にも対応できる。心配があるとしたら雨が降った場合くらいか。ただ今回は他の有力馬も道悪や荒れ馬場はプラスにならないので、やはりコントレイルの優位は動かない。
グランアレグリアが大阪杯へ向かってきたことで、レースの価値は一気に増した。3歳春までマイル戦を使っていたところから一時は1200mまで距離を短縮。短いところを使うと折り合いの問題からその後の距離延長が難しくなることも多いが、この馬はそれを克服して安田記念を制覇。しかも負かした相手がアーモンドアイだ。その後も1200m、1600mの順でGIを制したあたり、これはもう単純に能力が高いとしか言いようがない。2000mも血統そのものからスタミナが不足するということはないはず。どのような結果になるのか本当に楽しみだ。
サリオスは皐月賞でコントレイルに負けていることを考えると強気にはなれないが、人気2頭より前で競馬をするという選択肢があるのはプラス材料。逆に控える競馬をすると、2着とはいえ全くコントレイルに迫れなかったダービーや、不発に終わったマイルチャンピオンシップのようになってしまう可能性もある。
レイパパレはデビューから5戦5勝でここへ駒を進めてきた。まだGⅢを勝ったばかりだし、斤量も初体験の55キロとなるのでばりばりのGI級を相手にどこまでやれるかは未知数。ただ負けていない馬というのはやはり無限の可能性を秘めているし、逃げ・先行タイプということで展開に恵まれれば大駈けがあってもいい。
キセキは菊花賞以降勝ち星から遠ざかっている。レースでも逃げたり追い込んだりと試行錯誤しているが、正解が見つからないという印象だ。ただ時折良い競馬をしており、衰えたというよりは馬のモチベーションも問題。きっかけ次第で浮上はありうる。この馬の場合は道悪歓迎なので、まずは雨を待ちたいところか。
ダービー馬ワグネリアンもそろそろ復調のきっかけがほしいところ。大阪杯は3,5着で内容も悪くない。特に2019年は初の対古馬戦で馬券に絡んだ。レースそのものの経験を生かして上位争いに加わりたい。
text by 須田鷹雄