展望
グランアレグリアが得意のコースで連覇か?上半期の最強マイラー決定戦の行方は!
2021年9月7日 09:40配信
ヴィクトリアマイルを圧勝したグランアレグリアが安田記念にも参戦。おそらく1番人気に推されることだろう。
安田記念は昨年アーモンドアイを抑えて優勝したレース。東京芝1600mはグランアレグリアにとっていちばん合うコースの可能性もあり、連覇の可能性も高い。課題があるとしたら中2週でのレース。これまでのキャリアでは最も間隔の詰まったところで桜花賞→NHKマイルカップの中3週。しかもそのNHKマイルカップでは敗れている(4位入線5着降着)。陣営は大丈夫と踏んでのレース選択だろうが、ファンから見ると少しだけ気になるところだ。
サリオスは大阪杯からの参戦。当時はグランアレグリアも出走していたが、道悪に泣いてなにもできなかった印象だった。東京コースでは4戦3勝。唯一の敗戦もダービー2着だから、良馬場の東京芝1600mなら久々のGI優勝も視界に入る。今回は頭数があまり多くないので、馬群に揉まれたり、逆にそれを避けるため無理に前へ行ったりしなくてもいいのがこの馬にとってはプラス要素となる。
インディチャンプは一昨年の覇者。昨年4月のマイラーズカップ以降勝ち星がなく、年齢的にも明け6歳となったが、大きく衰えたという感じはない。今回も堅実な走りはしてくると思うが、グランアレグリアを倒すためにはなにか工夫が必要になる。最近は差す競馬に徹しているがグランアレグリアと同じ位置からの勝負では分が悪い。2019年あたりはもっと前で競馬をしていたので、その形を再度試すといったことも一案だろう。
NHKマイルカップを勝った3歳馬シュネルマイスターが安田記念にも参戦することとなり、盛り上げに一役買っている。安田記念への3歳馬参戦はこれまで7例あり、2011年にはリアルインパクトが優勝している。今回は強い古馬がいることと、ルメール騎手が乗れない、しかもグランアレグリアに乗られてしまうという点で有利ではないが、斤量差を生かしての健闘は期待したいところ。父は名マイラー・キングマンだし、ここで好勝負するようだと、この馬自身が将来種牡馬とし期待される存在にもなってくる。
昨年のNHKマイルカップ優勝馬ラウダシオンは京王杯スプリングカップを勝っての参戦。NHKマイルカップ馬は古馬になってから苦労することも多いのだが、成績を見る限りこの馬は大丈夫のようだ。ケイデンスコールは前走でマイラーズカップ勝ち。一時期の不調はひどかったが、京都金杯での復活Vをきっかけに完全に馬が立ち直った印象だ。GI馬ということではダノンプレミアムも忘れてはいけない1頭。このレースでは過去2年雲に恵まれなかったが、本来の能力は高い馬である。
text by 須田鷹雄